川への想い

    2006 a la carte  Lourdes という街    (2006.07.11〜13)

 Etape du Tour 参戦・完走後、後半は Tour de France 観戦のためピレネー山脈麓の Lourdes(ルルド)という街で3泊しました。当時でも調べればいろんな情報を沢山得ることができたのでしょうが、唯一持っていた参考資料「地球の歩き方・フランス編」では、ピレネー地方でさえも僅か1頁ばかり記載されているだけでした。Lourdes に至っては、その片隅にほんの少し述べられているだけで、キリスト教では有名な聖地であるらしいとの認識しか持ち合わしていませんでした。
 そんな状況で Lourdes に到着しバスで街の中心部に入っていくと、まずホテルと土産物店の多さに驚きました。道の両側にずらりと土産物店が並んでいます。ちょっと例えが悪いかもしれませんが、香川育ちの私にとっては金毘羅さんに登る手前から階段両側に並ぶ(今でもあるのでしょうか?)土産物店をちょっと連想させる光景でした。売っている商品も、なんだか似た雰囲気。バスから降りると、今度はボランティアらしき人に付き添われた車椅子の人々の列。ほとんど事前知識の持ち合わせがなく、またキリスト教をはじめ信仰に疎い私にとっては、これも驚きの光景でした。
 
 

 およそキリスト教の聖地と言えば、少なくとも中世以前からの地というイメージだったのですが、Lourdes の奇跡が起こったのは19世紀も半ばと比較的最近の話(詳しくはこちら)ということも驚きでした。それ以降、Lourdes の奇跡を求めて、ヨーロッパ全土はもとより世界各地から人々が続々と巡礼に訪れるようになったそうです。
 写真:下は、Basilique souterraine St. Pie.X(聖ピオ10世地下聖堂)。写真ではわかりにくいですが、聖堂前の広場はとても広く、両側には翼を広げたような大きなスロープが連なっています。毎日21時15分から行われるミサには、ろうそくの灯を持った人々が街の至るところから集まってきて、広場はもちろん周辺の道まで人で埋め尽くされます。車椅子はもちろん、寝台で訪れる方の姿も多数。それぞれに、白いエプロンを付けた修道士か看護師のような人々や、同じTシャツ姿のボランティアの方々が付き添っています。何も知らずに初めて見たら、今日は特別な一日なのかと思ってしまうくらいですが、それがここでは毎日の光景なのです(写真なし)。

 Lourdes には3泊したのですが、到着した翌日翌々日は Tour de France 観戦のため早朝出発、夜遅く帰着だったので、夜の光景を見たのは到着初日だったのか、どうも記憶があやふやです。写真、上右下は、有名な奇跡の水を汲む人々。多数の土産物店に共通して一番多い商品が、形も大きさも様々な、この奇跡の水を汲むための容器(ボトル)でした。
 一般的な日本人にとっては馴染みが薄く、最初で最後の訪問だろうと思っていた Lourdes ですが、その後2回も訪れることになろうとは、その時は思ってもみませんでした。

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