川への想い   

    2011 a la carte  Clermont-Ferrand  (Montauban から Clermont-Ferrand へ)  (2011.07.15)


Clermont-Ferrand  Place de Jaude の夜

 5年振り2度目の参加となった2011年。この年は、1週間おいて2回の Etape du Tour が開催されました。Act 1 が有名な Col du Galibier と聞いて、後先顧みずに申し込んだ次第。せっかくだからと Act 2 も参加することにしました。2つの Etape du Tour 間に Tour de France 観戦を挟んで、この日は前泊地 Montauban(モントーバン)から350q隔てた Clermont-Ferrand(クレルモン=フェラン)へバスで移動です。このバスによる移動中の車窓から見るフランスの田園風景が、また実に魅力的なところが多いのです。ほとんど高速道路を走っているので、ゆっくりと眺める暇もなく、アッと思った時にはいいポイントを通り過ぎていること多数。自由に停まれないのは仕方がないとして、せめてもう少しスピードを落としてくれればいいのにと思うくらい。

 この年はパリからまず Chanberry(シャンベリー)へ移動(約500q)。Etape 1 終了後、Chanberry から Montpellier(モンペリエ)を経由して、Montauban へ移動(560q)。パリとの移動を含めると2000q近くになり、上図からもわかるように、少し小さいですが、ちょっとしたフランス1周です。この日の行程は、A20 で北上し A89 で北東方向へと向かったのかと思います。
 バカンスシーズン、高速道路には自転車を積んだクルマが多数走っています。積まれている自転車の大多数は、日常生活に使用しているような類です。ロードバイクやMTBを積んでいるのは、むしろ少数派。途中、SAのようなところで休憩。ラベンダーが見事に満開。木陰のベンチでは、多くの人が手持ちの昼食を摂っていました。

 A89 に入った頃からでしょうか。右手には、いわゆる中央山岳と呼ばれる山並みが見えてきました。遠くから見ると、一見なだらかで、とても標高1000m以上あるようには思われません。翌々日の Act 2 は、この尾根付近を走るのかなあ。この日(その翌日も)は、写真でもわかるように見事な快晴だったのですが、なんと翌々日は一変して雨の予報でした。一日ずれていれば良かったのですが・・・。

 さらに進むと、これも有名な山・Puy de Dome(ピュイ=ド=ドーム)が見えてきました(写真:下右)。この周辺では一番高く(標高1464m)、山頂に大きな塔があるので、よく目立ちます。Clermont-Ferrand は、ちょうどこの向こう側にあたります。
 

 丘陵地の斜面に広がる牧草地や小麦畑、トウモロコシ畑などを見ながら進むと、遠くに Clermont-Ferrand の大聖堂が見えてきました(写真:下右上)。

 Clermont-Ferrand に到着、ホテルにチェックイン後、街を散策してみました。やはり自転車道に目がいってしまいます。 Clermont-Ferrand は地下水が豊富なところでもあるそうです。日本でも有名なミネラルウォーターの Volvic はここが主工場。ヨーロッパでは珍しく軟水。市内のあちこちに、噴水が見られます。路面電車も走っています。

  Clermont-Ferrand という街を知らなくても、Michelin の名はタイヤやミシュランガイドなどで有名ですね。その本社・工場があるのが、この街です。フランスにはないと思っていた火山帯にあるこの街は、上述のように地下水が豊富なことと、建物に火山岩から切り出された石が使用されていることが特徴だそうです。街の中心部を占める歴史地区には、そんな建物が多数見られます。いずれもやや黒ずんだ壁色です。写真:上の噴水を造っているのもそうですね。写真:下右から2枚目は Michelin のお店。ビバンダムがいっぱい。時間が遅かったため、店は閉まっていました。

 伝統的な火山岩を使用した建物の窓枠に、目新しい洒落たポスターも見られます。貼りこめられた道の敷石も黒っぽい。街の所々では、Puy de Dome を眺めるポイントがありました(写真:下右)。

 歴史地区を象徴する建物のひとつが、Clermont-Ferrand 大聖堂・Notre-Dome-de-l'Assamption(ノートルダム=ド=ランプション)です。上述のように、遠目にも見えるほとの高さです。近くで見上げると、ひっくり返りそう。Clermont-Ferrand には3泊。ツアー同行者の中には、2日目に内部の見学に塔の上まで登ってきた方もいましたが、私は その日 Act 2 の受付・スタート地点 Issoire から自走したため、訪れた時は既に閉門時間が過ぎていていました。下の写真、昼間のように見えますが、18時過ぎだったと思います。緯度が高く夏時間なので、21時過ぎまで明るいのです。
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 Place de Jaude(ジョード広場)は歴史地区の中心(写真:トップ)。周囲には、上述の火山岩を使用した黒っぽい壁が目につきます(写真:下左3枚)。小さな通りに迷い込んだら、粋なおもちゃ屋さんに出くわしました(写真:下右端)。
 

 夕食を終えて外へ出てみると、辺りはもうすっかり暗くなっていました。ホテルまでの帰路、歴史地区を少し散歩。まずは大聖堂のほうへ。昼間と異なり、青白くライトアップされた姿は、神秘的。このまま中世に舞い戻りそうな錯覚に陥るよう。

 街は、まだまだ宵の口。レストランが並ぶ通りでは、多くの人が食べて飲んでお喋りに夢中です。しかし、少し外れると人の姿も消えて、ひっそりした通りも。暑くなく寒くなく、ちょうどいい気温湿度の中、ホテルへと帰りました。

 上述のように Clermont Ferrand には3連泊したのですが、到着した日は夕方。翌日も Act 2 受付からの自走で、帰着は夕方前。最終日は Act 2 当日でホテルに帰ってきたのは夕方遅くで、街を散策したのは、いずれも夕方・合計2時間少々くらい。写真以外にも、多少は歩いたのですが、街全体からみるとほんの少し。大聖堂の内部にも入ってみたいし、西に聳え立つ Puy de Dome (登山電車があるらしい)にも登ってみたいものです。

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