南あわじを走る 2020  八木馬回の枝垂れ梅 諭鶴羽山 他
 ゴンさんのブログで、その存在を知り、ぜひ一度訪れてみたいと思っていた南あわじ・八木馬回の枝垂れ梅。ゴンさんまんべさん達に初めて連れて行ってもらったのは2011年のことですから、もう10年近く前のことになりました。それからほぼ毎年、この季節になるとゴンさんの開花情報を頼りに年中行事のように訪れてきました。異常気象なのか単なる暖冬なのか、今年は例年より2週間近く早く開花を迎えたとのこと。時間の取れる時にと早速訪れてきました。今回は、南あわじのこれまで走っていない道も少し走ってきました。 (2020年 2月12日記)

灘土生付近から南西方向 眉山が薄っすら見える
 早朝スタートのつもりでしたが、出遅れの上に予定外の小仕事もあって、徳島出発は午前8時前となってしまいました。鳴門大橋を渡って、いつものデポ地・南あわじ市役所から走り始めたのは、8時40分くらいになりました。いつものように諭鶴羽川に沿って少し遡ったのち、八木馬回方面へと左折。走る道沿いにはタマネギ畑が圧倒的に多いのですが、キャベツやレタス、ハクサイなども栽培されており、収穫作業をしている人々の姿も見かけました。
コース  八木馬回−諭鶴羽山−灘−阿万−湊−津井−湊−南あわじ
走行距離  70q  積算標高 1200m
最高地点  諭鶴羽山山頂 標高608m
走行日  2020年 2月11日 天候:晴れ GIANT TCR
 まもなく、八木馬回の枝垂れ梅に到着。これまで訪れた時は枝垂れ梅にまだ陽が当たっていない時間帯だったことが多かったのですが、出遅れた今年は陽光が差し込んでいました。さすがに初めて訪れた時のような感動はありませんが、何度やって来ても心を満たしてくれる姿です。満開にはほんの少し早いようでしたが、全く問題なし。圧倒的な花数は変わることがありません。人がまだ少なかったためか、樹の頂部付近にはメジロの姿も見ることができました。
 枝垂れ梅に滞在したのは、20分弱でしょうか。見物客も増えてきたので次の目的地へ向かいます。山沿いの農道を通って上田ダムへ。大きな河川の無い淡路島では香川県と同じくらい多くのため池が見られますが、諭鶴羽山脈北側には谷筋毎にダムが設けられています。今回は、そのひとつ・上田ダムから諭鶴羽山へと向かったのですが、前回はダム堰堤の左岸側から上ったので、右岸側からは初めてでした。いきなりコンクリート舗装の急坂です。ダムに到着後、表示を見て、上田を「こうだ」と読むことを初めて知りました。
 左 上田ダム堰堤
    青い表示「こうだ」とフリガナ
 右 上田ダム湖(上田池)
 ダム湖・上田池から諭鶴羽山へ向かいます。前回は2年前なのですが、記憶は結構あやふやでした。前半は、思っていたより緩やかな走りやすい道が続きます。周囲は常緑樹の雑木林です。この日は移動性高気圧に覆われて、風もなく気温も上がると予想されていました。しかし、実際にはそれほど気温も上昇せず、また弱いながらも冷たい北西風が吹いていて、登りにもかかわらず、なかなか体が温まりませんでした。勾配は後半ややきつくなること、未舗装部分があったことは記憶に残っていたのですが、2か所程度だったかなと思っていた未舗装部分は細切れに5か所ほどもありました。ただ路面の荒れ具合は軽度で、ロードバイクでも走行は問題ありません。
 一度下る区間があったことも、記憶に残っていませんでした。未舗装部分では慎重に下って、漸く南への展望が広がる稜線に出てきました。写真:下左、沼島が見えます。写真ではわかりませんが、その向こうには伊島や蒲生田岬を見ることができます。写真:下右、光る紀伊水道に薄っすらと伸びているのは、日ノ御埼でしょうか。
 稜線に出てからも未舗装の道が続いていたことも記憶に残っていませんでした。物忘れがひどくなってきたのか、前回の経験が活かされていません。写真:下中下のところを右手に進んで、最後は荒れたコンクリート舗装(写真:下右下)を少し登って左手が諭鶴羽山山頂です。ここは記憶通りでした。上田ダムからちょうど1時間、平均速度は、歩くより少し早い程度。少し靄っていましたが、山頂からは展望が広がっています。写真:下右上、西方向には大鳴門橋。わかりづらいですが、奥にぼんやりと見えるのは香川・大串付近でしょうか。北には淡路島北部、南には沼島を超えて、日御碕や伊島、蒲生田岬など紀伊水道を一望することができます。
 写真:下左、北西方向、阿那賀の風力発電風車群。海の向こうに薄っすら見えるのは小豆島のようです。この日、最後に走ったのは、手前に3つ重なる一番手前の山の後方を右から左に、そして一番奥の山の手前を左から右に走ったのだと思います。写真:下右は東へ向いて。紀淡海峡の向こうに、友ヶ島と和歌山・加太付近。山頂には誰もいなくて、そんな情景を独占です。陽光が降り注いでいましたが、上述のように風が結構冷たく、その後の予定も考えて長居せずに下りに入りました。
 諭鶴羽神社から灘山本方面へと下ります。2007年に灘側から上った道は黒岩からで、このひとつ東側なので、ここ道は初めてです。2017年に訪れた時に、山頂直下から諭鶴羽神社付近で、大きなアカガシの林を見て驚いたものです。その場所を再訪することもひとつの目的でしたが、今回見つけることができませんでした。2回目だったので、印象が薄れたのでしょうか。それでも下る道は樫類や椎類の常緑照葉樹が茂って、ずっとトンネル状になっており、写真では明るく写っていますが、暗く感じられるほどでした。夏場ならともかく、冬場の下りは陽が当たらず寒いです。
 下っていくと、写真:上右のところを最初として、地形図通りのつづら折れが続きます。相変わらず、道は常緑照葉樹に覆われていて、紀伊水道を眺めるポイントはなかなかありません。かなり下ってきて畑の姿が見え始めた辺りで、やっと沼島が見えました。写真:下右、沼島の上、水平線上右端に伊島が写っています。道の植生は徳島県南の県道26号線と似た感じですが、大きな常緑樹はこちらのほうが多いかもしれません。約6qで標高差600mなので、灘側から登るのはきつそうです。
 下りきって、県道76号線へ出ました。淡路島周回の道では一番好きな箇所で、よく訪れているとばかり思っていたのですが、こんなに立派な道になっていてびっくり。コンクリート舗装の防波堤のような道が大好きだったのですが・・・。記憶を辿ると、この道を最後に走ったのは2007年のようです。その後、淡路島の内陸部が魅力満載であることを知って、こちらには足を向けていなかったようです。灘土生(「はぶ」と読むらしい)付近の狭かった道も、広い2車線になっていました。が、急勾配は相変わらずでした。それにしても、海の透明度と色が抜群でした。深さによるのでしょう、緑から青へと微妙なグラデーション。これまで、この海岸線でこれほど海水がきれいだと思った記憶はありません。道が良くなったためか交通量が随分増えていました。水仙郷以外には何もないと思うので、みんな水仙郷を目指していたのでしょうか。
左  県道76号線、振り返って東へ
上  左の友ヶ島方面ズームアップ
右上 紀伊水道の漁船
右  眉山、後方は雲早山付近
 その後は、灘地野というところから県道76号線を左折して、これも初めての道で灘仁頃方面へと向かいます。小さな漁港のある灘仁頃集落。戸数は20戸弱くらいでしょうか。真新しい家屋もあって洗濯物も干されていましたが、人影は見かけませんでした。港の南西方向には、徳島の影、眉山の姿も確認できました。
 灘仁頃から小さな峠を越えて、阿万へ。30年ほど前、何もなかった海岸には、海水浴場としてトイレや広い駐車場が設けられていました。手前からは鳴門海峡が一望。鳴門・大毛島は、すぐそこに見えます。防潮ブロック(30年前はなかったはず)が景観を害していますが、災害や海浜の砂維持などのためなのか必要なものなのでしょう。海岸線の道沿いには新しい防潮堤ができているのですが、民家の前には以前からの石造りの防潮堤もしくは風よけと思われる塀が続いています(写真:下中)。
 その後、少し時間があったので、阿万から湊へ移動します。湊小学校の交差点を左折して、柿木谷池方面へと進んでみました。この道は、ずっと以前(確認すると1988年)一度だけ開催された西淡あわじトライアスロンに参加した時、自転車のコースとして走った道かなと思っていましたが、違っていたようです。ごくごく緩やかで比較的新しいアスファルト舗装の快適な道、しかし周囲は特に見どころもない道だなあと思いながら進んだところ、柿木谷池の少し奥で、なんと未舗装になってしまいました。地形図でも線状の記載になっていたので少し気にはしていたのですが、西側の道に通じているようだったのでコースに取り入れていました。まさか未舗装とは。幸いクルマが適時入っているようで、轍は比較的保たれています。勾配もそれほどきつくないのでロードバイクでも走行可。慎重に走ったつもりでしたが、少しスピードが出てガツンと当たった時でしょう、後輪から空気漏れの音。あっという間にペシャンコになって、パンクです。
 どこまで未舗装が続くのか、GPSで現在地を確認すると、引き返すほうが遠そうだったので、チューブ入れ替え。そこから少し進んだところがピークで、さらに100mも走らないうちに舗装(最初はコンクリート舗装)となり、一安心できました。当初は丸山漁港方面へ抜けて海岸線を走るつもりだったのですが、そのまま津井川沿いを走って県道25号線に出ました。その後は追い風に乗って再び湊からデポ地へ。走行距離70q、所要時間5時間ほど。パンクもありましたが、やはり初めての道は楽しいです。クルマがほとんど通らないので、なおさらでした。

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