古谷久保・丈ヶ谷  旧十二弟子トンネル・星越トンネル・林道トゴエ久多利線線
 旧上那賀町を東西に抜ける国道195号線からは、何本かの道が南北の尾根に向かって走っています。当地で勤務していた1993年・1994年、そんな道に向かって自転車で走ってみることがありました。北側には、臼ヶ谷、東尾、拝宮、南側には古谷久保など。いずれも山腹にある集落に向かっているのですが、当時でも東尾などは既に無人となっており、現在は旧相生町に抜けている杉地臼ヶ谷林道も途中で行き止まり。他も全て自転車で尾根の反対側にまで行ける道はありませんでした。古谷久保も行き止まりだったと思うのですが、最近地形図を眺めていて丈ヶ谷方面と繋がっているらしいことを確認しました。ということで、相棒・すーさんと那賀川上流域へ。 (2020年 6月 3日 記))

古谷久保−丈ヶ谷間 北方向へ
 この日のコース全体像は左地図参照。地図左端から林道トゴエ久多利線が切れていますが、その話はこちらでも。
 下の地形図は、今回の主目的だった古谷久保から丈ヶ谷の拡大です。右から左へ→のように走りました。この道、林道かなと思っていたのですが、町道のようです。正式な名称は確認できていません。20数年前は、いつも古谷久保の一番高いところ(柚子畑と2軒ほど民家がありました)で引き返していました。丈ヶ谷方面へは当時から繋がっていたのかもしれません。
コース  長安−古谷久保−丈ヶ谷−海川−星越−木頭−トゴエ久多利線途中まで往復−木頭−国道195号線−長安
走行距離   60q    積算標高 1400m
最高地点   林道トゴエ久多利線折り返し地点  標高800m弱
走行日   2018年12月15日   天候:晴れ   シクロクロス
 午前9時過ぎに、旧上那賀町民グランドをスタート。長安口ダム直下にかかる吊り橋を渡って右折します。すると、道はいきなり急勾配なのは記憶通りです。尾根筋に出るまで急勾配が続きます。その途中に4軒の民家を見かけましたが、人影は確認できなかったものの今も人が住んでいる気配がうかがえました。
 尾根筋には、季節になると柚子の収穫で忙しくなると思われる果樹園が並んでいますが、20数年前より規模が大分縮小しているように思えました。路面は予想外に良好、比較的新しく舗装されたところもありました。道周囲は、那賀川流域全体がそうであるように、一面植林された杉林です。唯一展望のあったところが、トップの写真の場所。剣山は雲の中だと思います。写真:左下もほぼ同じところからです。下方に道が見えますが、登ってきた道ではなく、長安口ダム湖畔にある大戸集落付近からの作業道のように思われます。地形図でもわかるように、すぐ北側下方に長安口ダム湖がある筈ですが、何処からも眺めることができませんでした。ここで、先日も威力を発揮した、すーさんのドローン撮影。上空から見ると、また全く違います。まさに鳥の目視点。長安口ダム湖も確認できました。
 柚子畑から少し登った後、下りに入ると、2、3ヶ所、短いながらも未舗装の区間がありました(写真:上右・下)。いずれも路面状況は上々で、ロードバイクでも乗車可能かと思われるくらいでした。写真:下、前方奥に聳えるのは剣山山系と思うのですが、道が曲がりくねっていて方向が定まらず、どの山なのかは不明です。
 丈ヶ谷の谷筋に入るとコンクリート舗装となって、丈ヶ谷川の脇を下っていきます。徳島ではありきたりの光景ですが、クルマも通らないので安心して走れる心地良い道です。走りながら、いつものようにすーさんと四方山話に花が咲きます。
 国道193号線に出て少し登り坂を走ると、新十二弟子トンネル手前で旧道へ向かいます。ここは久しぶり。相変わらず鬱蒼とした杉林の中を折り返しながら登っていきますが、そこそこクルマが入っているようで轍は保たれています(下の写真)。旧十二弟子トンネルは旧国道193号線だったと思うのですが、普通車が一台やっと通れるかと思うくらいの狭さです。高さも低くて、バスの通過は無理でしょう(写真:下右)。トンネル内も、前回(いつだったか?)はもっと荒れていた記憶でしたが、照明はないものの路面状況は上々でした。
    
 下って、上海川から星越峠への道です。上海川の海川谷川で二度目のドローン撮影。木頭へ抜けるこの道、これまで未走でした。道は一車線ですが、幅も広く、舗装も上等です。こんな道を走るクルマはいるのだろうかと思っていたら、軽四が一台追い抜いて行きました。それほどの距離も標高差もなく到着した峠には、立派な星越トンネルが設けられていました。新しいように見えましたが、脇にあった表示をみると1995年竣工とのこと。私が勤務していた当時には、まだできていなかったようです。
 左上 海川谷川でドローン撮影
 上  星越トンネルへの道
 右  星越トンネル
 下って旧木頭村の中心部・出原に出ます。ここより上流にはダムがないので、那賀川の水も格段に澄んでいます。橋の上で、しばらく川を眺めながらまったり(写真:下左上)。ここまで30q少々しか走っていないのに、時間はもう正午を回っています。まあ、もう少し時間がありそうなので、余裕があればと考えていた道へ向かってみました。出原は比較的開けていて民家も多いのですが、近づいてみると人が住んでいない家が多数。国道195号線を少し走った木頭中学校の表示のところでを左折、再び那賀川を渡ります。ここからは初めての道ですが、走る予定がなかったのであまり正確な情報を確認していませんでした。すーさんのGPSで確かめながら進んでみると、これまた杉木立に囲まれた10%を越える急勾配の坂道が続きます。
 左上 那賀川を渡っって
 上  再度、那賀川を渡って
 左右 林道トゴエ久多利線
 先程左折した国道付近も、あっという間に眼下に(写真:下右)。山肌の斜面の登っているのですが、両側ともに杉木立で覆われていて、展望があるところはほとんどありません。予定に考えていた道で正しいのかどうかもはっきりしませんでしたが(国土地理院地図やgoogle mapにも記載なし)、時間の許す限り登ってみることにしました。
 しかし、勾配は一向に緩む気配がありません。路面はずっとコンクリート舗装、両側は行けども行けども杉林が続きます。
 大分登ったと思ったところで、広い180°コーナーがありました(下の写真)。表示板があったので確認すると、林道トゴエ久多利線というそうです。とくしま林道ナビでは、20数年前に走った(記録なし)林道海川野久保線に繋がっていると確認していました。しかし、残念ながら結局時間切れ。すーさんの意見で、標高777m(GPSで)まで登って引き返すことにしました。帰宅後確認すると、引き返した地点は合流部まで距離でまだ半分くらい、標高差も200m以上ありそうでした。
 そこから下り初めて、先程の180°コーナーの少し下で、前方の尾根近くを横走する道を見つけました(写真:下)。急な登り時は前を見るのが精一杯で気づかなかったようです。工事をしているようにも見えます。林道海川野久保線から伸びる林道星越神戸丸線かと思われます。
 海川野久保線も、以前からもう一度走ってみたいと思っているのですが、ずっと通行止めの表示が出ており、海川側の国道193号線の入り口は、もう何年もクルマが通った跡がないようで、雑草が生い茂っているのをいつも目にしていました(注:2020年5月末時点で通行可となっています)。行き止まりの南川線も一度は奥まで走ってみたいし、星越神戸丸線はいつか繋がるのかなあ。この周辺、走ってみたい・再訪した道が何本かあるのですが、徳島市内から片道100q近くあるので、思い立ってというわけにはいきません。
 帰路は国道195号線で。小見野々ダム手前までの那賀川は、やはり透明度が高かったです。すーさんは、重いMTB・太いタイヤにもかかわらず、30q/hr弱で快走。K氏Sさんと4人で市内から往復した頃(15年くらい前)は元気だったなあと、ふたりで話しながら、新しくなって初めての出合ゆず大橋を渡って、デポ地に帰還したのは15時過ぎでした。

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