高越山 2020 船窪オンツツジと周辺の道
 高越山へは2002年に初訪以来、これまでに何度か訪れてきました。記録では一番最近は2007年ですが、その後もう一度は登っているはずです。オンツツジの満開時期は少し過ぎているかと思われましたが、東へ繋がる林道を走ることも含めて久々に訪れてみることにしました。 (2020年 6月10日 記)

高越山、高越寺西側の道から穴吹・脇町方面
 午前8時に川島の河川敷からスタートします。吉野川の土手沿いを走って、山川からはひと月前にふくてんさんと一緒に走った裏道経由で登り口のふいご温泉に向かいます。途中、久宗郵便局近くでバラが咲き乱れている素晴らしい庭園がある民家を見かけました。前回は花の時期でなかったので、全く気付かなかったようです。桐の花や山桜などと同じように、咲いていて初めてその存在に気づく次第。逆に、この付近で4月後半に薄紫色の花が満開だった桐の木々は、周りの林木に埋もれてわからなくなっていました。
コース 川島−船窪−高越寺−桁山線−大平槙山線−倉羅月野線−掘割峠
走行距離  65q  積算標高 1800m
最高地点  立石峠  標高1100m
走行日  2020年 5月23日 天候:晴れ  シクロクロス
 下の写真は、吉野川支流・川田川の土手沿いから、この日走ったコースをほぼ一望する眺めです。右手の高越山から稜線の少し下をトラバースして、写真のまだ少し左手まで。上の地図では、JR阿波山川駅の標示少し北側から南に向いて撮っています。稜線下を横走する3つの林道の国道193号線東側付近まで写っているかと思われます。
 上述のように高越山は数回目。前回から10年くらい経っていますが、道の雰囲気は結構しっかりと記憶に残っていたと思います。途中、少しきつい勾配区間があり、その後も時々急勾配の箇所があります。最初からインナーXローでゆるゆるです。時間が経つにつれて、追い抜いていくクルマの数が多くなってきました。下の写真は標高700m付近から。標高400mくらいから時々吉野川方面の展望が広がるポイントがありましたが、やはり標高が高くなったほうが見映えがいいですね。
 そして、好みの標高800m付近。落葉樹が繁るヘアピンが2か所ほど続くところです。新緑が周りの空気まで緑に染めているように思われました。記憶通りの光景でしたが、もう少し長い区間だったように思うのは、期待が大きかったためでしょうか。この少し下方で、今年初めてセミの鳴き声を聞きました。ミンミンゼミが少し濁ったような声音、ハルゼミでしょうか?カッコウの響き渡る鳴き声も耳にしたのも、この辺りでした。カッコウの鳴き声は、いつも私に信州への郷愁を呼び起こします。写真を撮っていたところ、上からひとりの自転車乗りが下ってきました。
標高800m付近
落葉樹林の新緑が美しい
 川島から25qに2時間少々かかって、ほぼ標高1000mの船窪・オンツツジ園に到着。手前の広い駐車場には、30台くらいのクルマが停車していました。オンツツジは近づいてみると少し散り始めている個体もありましたが、全体的には見頃かなと思われました。
 ところで、2007年の写真では自転車を手摺のところに持たせて撮っているのですが、今回は手前に金網の囲いができていて、入り口と出口が設けられていました。シカなどの食害防止のためでしょうか。人が多くなってきたので、申し訳程度に見た素通り状態で、そのまま高越寺方面へ向かいます。
 下の写真は、途中の立石峠から見た吉野川。2007年時は、この光景はあまり記憶に残っていないので、霞んでいたのかもしれません。それより船窪ツツジ園の遠望が見えることが記憶に残っていたのですが、そちらは今回も見えたものの前回より少し狭い範囲に思えました。船窪から立石峠までの道が記憶よりアップダウンがあるように思われたのは、やはり脚力が落ちたためでしょう。立石峠で一服しようとしていたら、3台のクルマに乗った10数名がやってきたので、退散して先へ進みました。
 立石峠から高越寺への駐車場までも、すぐだった記憶からは異なって、少し距離があるように思われました。駐車場からは、前回同様、高越寺への参道を自転車を押していきます。前回の記憶通り大樹もある新緑の道を進むのですが、記憶にはなかったきつめのアップダウンが続きました(写真:下2枚)。歩く力も大分衰えているようです。
 20分ほどかけて高越寺に到着したところ、山門を修復していた方から駐車場まで尾根の西側を回る車道があることを教えていただきました。帰路はそちらで。途中、穴吹・脇町方面への展望が広がっていました(トップ&下の写真)。大滝山も見えているはずです。未舗装の道は、駐車場からこんなに登ったかなと思うくらいの急な下りがあり、ちょっと不安になったくらいです。東側の参道同様、周囲の新緑はとても鮮やかでした。
 上 北西方面、脇町から阿讃山脈
 左 高越寺
 右 新緑が鮮やかな西側の道
 船窪に戻ってくると、人出・クルマは3倍以上に増えていたので素通りです。駐車場から県道250号線までは林道奥野々山線と西条線を走るつもりでしたが、入り口を見逃してしまい桁山線で県道250号線へ。この道は路面が荒れていたことくらいしか記憶に残っていませんでした。途中、皆伐されて北東の展望が広がるところで一枚(写真:下左)。母衣暮露の滝登り口では、ロードバイクが3台停まっていました。滝まで歩いていかれているようでした。林道後半は写真:下右のような杉林が多いのですが、前半の結構な下り坂で川田川沿いの落葉樹が茂る深い谷の区間も、なかなかいい雰囲気です(写真なし)。
 県道250号線に出て数百mほど峠方面に遡り、林道大平槙山線に左折。この県道250線、これまで訪れる度に路面の荒れ具合が増していたのに、この日は道中央の苔むしたところが削り取られていて、枯れ枝・葉も全くありません。三ツ木方面には下っていないのですが、最近整備されたのかもしれません。
 上 林道桁山線
 左 林道大平槙山線終点
      (県道250号線分岐部)
 右 林道大平槙山線
 大平槙山線はアスファルト舗装区間が多く、しかも舗装状態は良好です。周囲は落葉樹の部分もあれば杉林もあり(上の写真)。で、途中で出会ったカモシカ。その少し手前でニホンジカにも遭遇しましたが、こちらはあっという間に飛び跳ねて山の中に姿を隠してしまいます。対してカモシカちょっと立ち止まって、目線を合わせてくれることがあります。この1頭も林道上にいたのですが、ゆっくりと斜面に登っていった後、少し離れたところで立ち止まってこちらを見ていました。
 左・上 カモシカ
 右上  林道倉羅川井峠線(手前から左)・大平槙山線(右)分岐部
 倉羅峠から少し下ったところから、今度は右手へ。林道倉羅月野線へと進みます。こちらは、ほぼ記憶通り少し登って下りの道でした。路面はコンクリート舗装とアスファルト舗装で、道両側には杉林が続き、吉野川方面への展望はほとんど望めないのも記憶通りでした。路上には轍以外は杉の枯葉と枯れ枝が覆っています(写真:下)。
林道倉羅月野線
 林道倉羅月野線から県道43号線に合流しては月野集落まで下り、そこから林道栩谷線方面に出ます(写真:下左)。柳水庵方面には向かわずに左手に下ると、以前自転車仲間が何度か行かれていた農家民宿・どこも山の前を通って、県道245号線へ。
   
 最後は、徳島県内でも好きな峠ベスト3のひとつ・堀割峠経由で川島へ。写真:上右は、川島潜水橋。下は、峠から少し下ったところから善入寺島全容です。
 オンツツジの最盛期にかろうじて間に合い、高越寺周辺の新緑も楽しめ、林道ではカモシカにも出会って、最後は大好きな掘割峠からの眺めと、短い時間ながらも近場でいろいろと楽しめた半日でした。

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