南紀 2017  −1日目−
 条件のいい日だと、徳島から紀伊水道を隔ててすぐのところに見える和歌山ですが、なかなか訪れる機会はありません。まして南紀となると移動時間・距離だけでも、馬鹿になりません。日帰りでは、とても無理そうです。そんな自転車ツーリング以外でも未踏の地である南紀を一度走ってみたいと思っていたところ、ツール・ド・熊野や日本一周時に何度も訪れていて現地情報十分なるみちゃんが、「大阪まで来てくれたら、後は案内しますよ」と有難い声をかけてくれました。南紀の見所もあまり知らず距離間隔も全くわからないので、全てをお任せ状態で予定を組んでもらいました。お互いの休みなど都合をつけて何度か計画したものの、天候不良などにより中止・延期すること数回。今回、最初の計画から2年近く経って、漸く実現することができました。 (2017年09月14日 記)

丸山千枚田
コース  熊野・さつき温泉−県道780号線−丸山千枚田−県道40号線−北山村−瀞峡−熊野本宮大社−熊野・さつき温泉
走行距離   95キロ   積算標高 約1000m
最高地点   県道40号線 標高300m
走行日   2017年 9月 9日   天候:曇り   FELT F1
 午前2時半、自宅出発。淡路島から大阪市内(まだ交通量が少ないので田舎者でもナビのおかげで問題なく通過)を経由して、るみちゃんとの合流場所・岸和田SAには、ほぼ予定通りの4時45分に到着。荷物を積み込んで、明るくなってきた阪和道を南下します。 上富田ICで下車、ここからは国道311号線で熊野本宮大社方面へ向かいます。
 上述のように、白浜以南は初めて。ツーリングの中心となる新宮までの道筋も、全く土地勘がなく距離感がなくわかりません。何度も訪れてよくわかっているるみちゃんの選択でのコースでしたが、予想していたより随分と広く信号もなく、交通量は少なめ(間的なことがあるのかも)で、クルマで走るにも快適でした。途中、この後遊んでいただいた RC shirahamaのチームジャージを着ている人が走っているのを見ました。早朝から走ってますね。
 るみちゃんが毎年チームでやってきているという川湯温泉(岸和田から150q・山道)にチラッと寄ります。温泉街の横を流れる大塔川の川原は、何処を掘っても温泉がでるそうです。川の水も結構澄んでいました。1日目のデポ地・熊野川町のさつき温泉には、8時前に到着。ちょうど出勤してきたさつき温泉に勤務しているというおじさんと少し立ち話。上述のように、天候不順で何度も延期になったこのツーリングですが、今回は移動性高気圧に覆われて土日とも晴れを疑わずにやってきたのに、国道311号線を進むにしたがって、快晴から雲が増えてきて、出発時には東の空に黒い雨雲が・・・。しかも、ふと後輪を見ると、あわやバースト寸前に擦り切れたタイヤ。日本一周経験者のるみちゃんは、ちゃんと予備タイヤまで持っていましたが、とりあえずそのまま出走です。
  
三和大橋を渡って県道780号線         随所に熊野古道の表示
 8時過ぎにスタート。この日一緒に走ってくれるという RC shirahamaのEさんは、なんと自走(合流地点まで約70q)で現地へ。合流して三和大橋で熊野川を渡り県道780号線を走ります。事前に多少はコース図(るみちゃん作成)を眺めていますが詳細は全く不明。お任せですが、速そうな人が合流して内心ヒヤヒヤです。
  
紀和鉱山跡
 幸い、県道780号線は交通量もほとんどなく、緩やかな登り良い道でした。杉林に囲まれた道を、3人でワイワイ喋りながら進みます。時折、熊野古道の表示がありました。ピークを過ぎて下り、紀和の町に入る少し手前に紀州鉱山跡があったので、ちょっと寄り道です。この道も何度も走っているというEさんですが、全くここを知らなかったとのこと。普段の走り方がわかりますね。

丸山千枚田への登り始め

丸山千枚田

丸山千枚田
 さて、ここから4qほどで、今回一番の目的地・丸山千枚田です。るみちゃん情報によると、この週末が稲刈りとのことでしたが、翌日は一般車乗り入れ禁止のようで、ちょうど良かったです。ツール・ド・熊野のコースにもなっているという丸山千枚田の中を走る道を、棚田の風景を見ながら、ゆっくりと登ります。ちょうど棚田の真ん中を走るように道路が続くのですが、向かって右手は既に稲刈りが終わっていました。しかし、左手は明日の稲刈りに備えて、稲穂も準備万端。レースが行われる時期は、田植え前だそうで、稲がある光景を見るのは、るみちゃんも初めてとのこと。まあ田植え後でも、レース中はゆっくり眺める余裕なんてないですよね。
  
丸山千枚田を眺めながら、ツール・ド・熊野のコースをのんびり
 ところどころで写真を撮りながら登ります。HPによると高低差160mに1340枚の棚田があるそうです。まさに、名の通りの千枚田。一枚一枚が結構小さく、稲刈りはもちろん、田植えも機械が入らず、人力が頼みでしょう。棚田の一番上に、県道40号線が走っていて、この道からも展望ポイントが設けられていました。さらに徒歩で登ったところにも、見所があるそうです。この道にも熊野古道の表示が、所々でみられました。

丸山千枚田・全容 中央に見える蛇行する道が上がってくる ツール・ド・熊野のコース
 丸山千枚田を後に、県道40号線を進みます。途中、左手に赤木城跡を眺め、熊野川支流の北山川方面に向かっていると、雨がパラリ。ありゃ降られるかと思ったら、路面が濡れない程度で雨は上がりました。北山川まで出ましたが、水の色はもうひとつ。同行お二人の話では、いつもはもっときれいとのことでした。橋を渡って国道169号線に右折すると、北山村役場がありました。ここは、確か国内唯一の県単位の飛地だったはずです。そんな表示がチラッと見えましたが、写真に撮り逃しました。
    
県道40号線                    赤木城跡             小森ダム湖沿いの国道169号線
 しばらく走ると、広く整備された道の駅・おくとろがありました。そこそこの観光客がいたのですが、ここで聞こえる話し声が日本語以外が多かったことに驚きでした。さらに少し下ったところ、小森ダム下流には、有名な筏下りの出発点がありました。多数の筏が並んでします。行く先には、結構な急流。筏はそろそろ出発の準備が始まったばかりでしたが、3人乗りのゴムボートが下っていった川からは黄色い歓声が上がっていました。柔軟性のない筏に立ったまま乗って下るのは、結構スリルがありそうです。山も深いのですが、杉林ではないと思っていた山肌は照葉樹林のようで、Eさんの話によると紅葉は全くないとのことでした。
  
国道169号線から見た熊野川支流・北山川 筏下り出発点
 るみちゃんが少し手前から電話で予約してくれた昼食予定の瀞ホテルには、11時15分頃到着。ホテルと聞いていたので、てっきり鉄筋コンクリート造と想像していたのですが、いや、こんな風情のある建物とは想像もしていませんでした。築100年以上らしいです。
  
  瀞ホテル外観
 11時半の開店まで、目の前の瀞峡を眺めたり、3人で喋ったり。写真にはありませんが、左手の川原にはテント設営の売店もあるようでした。しばらくすると、下流から写真で目にしたことがあったウォータージェット船が水煙を立てながらやってきました。川原にしばらく停泊のようです。この付近から下流が瀞峡の中では一番の見所のようです。国道(トンネルの多い新道と旧道あり)からは、ほとんど見ることができないようです。カヌー・カヤックで下っていく人達もいましたが、瀞峡を楽しむには、そちらが良さそうですね。ただ、水の色はもうひとつ。これも前述のように、いつもはもっと青いそうです。

ウォータージェット船がやってきた

カヌーで川下る人々
 漸くお店が開いたものの、先に予約していた僅か10人ほど・私達3人の手前で満席となり、さらに待つこと40分程で漸くお昼にありつけました。ホテルの2階(以前はここでも食事ができたそうです)を見学したりして、13時頃、再出発。
      
瀞ホテル・2階から瀞峡と2階の様子
 ここで、もうひとり RC shirahamaのメンバー・Kさんが加わりました。Kさん、ここまで150q、アップダウンのある向い風の中を単独でAv.33km/hrで走ってきたとのこと。合流しましたが、40km/hr後半で走るので、あっという間にEさんを引き連れて、さよなら〜。この後、どうしようと思っていたら、早々に離脱してくれました。ほっ。
 蛇行する北山川をショートカットするようにトンネルの多い国道169号線が、漸く少し開けた川原沿いに出てきたところにあった、廃校(旧九重小学校)を利用したブックカフェ・クジュウとやらへ、Eさんの提案で立ち寄ってみました。パンが美味しいらしいとのことでしたが、時間帯から半分以上売れていて、選択余地が少なく残念。川原に降りて、いただきます。見かけよりもずっと中身が詰まっており、大きさの2倍以上の食べ応えがありました。
    
ブックカフェ・クジュウ外観と併設の本屋さん
 そこから、間もなく熊野川本流に合流します。ここから国道168号線を少し遡って、東敷屋トンネル手前で旧道へ入り、さらに敷屋大橋を渡って熊野川左岸の道で熊野本宮大社を目指します。地元のEさんも初めて通るという田舎道・生活道。るみちゃん、何処まで走りこんでいるのでしょう、驚き。そのまま川沿いの道だったのですが、七越峰の麓で小さな登りがあって、そこを下って備崎橋を渡ると、熊野本宮大社に到着です。そもそも歴史には疎い私、世界遺産になった熊野古道はもちろん、熊野本宮大社も那智大社も全く知識なし。とりあえず訪れました程度。ここで、自転車購入予定の部下さんが迎えに来てくれるというEさんとお別れです。お付き合い、ありがとうございました。
  
 そこからは熊野川右岸・国道168号線で、また東敷屋トンネルだけは旧道の川沿いを走って、デポ地へ帰還。そのまま、さつき温泉に直行です。汗を流して、すっきりした後、夕食予定時間までまだ少しあるので、クルマで那智大滝へ向かいます。温泉出発時には、朝あったおじさんが愛想よく見送ってくれました。運良くというか、新宮の町を通り過ぎた辺りから雨。途中ほんの少しの時間土砂降りとなりましたが、持ち直した空の下、那智大滝を眺めることができました。るみちゃんによると熊野灘が一望できるポイントがもう少し上にあるとのことでしたが、また雨が降ってきて山は雲の中だったので、そのまま下って、夕食予定の那智勝浦・桂城へ。
  
熊野川本流沿い・国道168号線             那智大滝                  まぐろ料理・桂城へ
 ここもるみちゃんが予約してくれていたので、待つことなく着席。料理は、おまかせ生マグロ三昧。冷えたビールを飲みながら、美味しくいただいていると、何やら店の玄関口に即席の1m長のまな板が設けられました。なんとマグロの解体ショーの始まりです。いつもあるわけではないそうでラッキー。まずは頭を落として、カマの部分を取って、三枚おろしなのかな?魚のおろし方は詳しくないので。お店の人の話によると、もう少し時期が後のほうが脂がのっているのとこと。一部を「みなさん自由に握ってみてください」と提供してくれたので、ちょっとやってみました。上手く握れませんが、醤油もワサビもなしの酢飯だけで、いい味でした。
   
 さあ、後は寝るだけ。那智駅近くの公園に移動して、るみちゃんはテント泊、私は数年ぶりの車中泊。疲れとアルコールで、ぐっすりでした、と言いたいところですが、一晩中、侵入した蚊に悩まされてしまいました。

南紀 2017  −2日目−
 2日目。予報は晴れですが雨雲レーダーではなぜか新宮周辺だけ雨雲が点在。迫っているくる雨雲を心配しつつ出発。(2017年09月14日 記)

古座川・一枚岩
コース  串本・さんごの湯−国道371号線−一枚岩−滝の拝−虫喰い岩―橋杭岩−潮岬−紀伊大島・樫野埼−串本・さんごの湯
走行距離   95キロ  積算標高 約1000m 
最高地点   国道371号線の峠 標高150m
走行日   2017年 9月10日   天候:曇り   FELT F1
 午前6時前から行動開始です。夜間に雨がそこそこ降りましたが、とりあえず朝は上がっていました。路面は濡れています。撤収して、この日のデポ地、串本・さんごの湯までクルマで移動します。時間もあったので、太地町の町並みを回っていきました。クジラ漁で有名なところですね。ここでも、ツール・ド・熊野のコースだそうで、一部をるみちゃんの解説を聞きながら辿りました。
 梶取崎から太平洋を見ると、一部で雨が降っているのが良く分かります。さんごの湯に到着して、この日一日の予定について相談です。てっきり2日間とも晴天と思っていたのに(予報はこの時点でも晴れ)、雨雲レーダーを見ると、串本・新宮・熊野付近だけ途切れ途切れの雨雲が南から流れてきています。で、るみちゃん設定のコースを逆回りにすれば、雨雲と当たるとしても一番時間が短いかと予想して、時計回りに回ることにしました。これを持っていれば雨の確立が少ないと私的おまじない・100均合羽を持って出発です。

那智勝浦海浜公園

串本方面は、雨雲

太地くじら浜公園・歩道

太地くじら浜公園・捕鯨船
 8時過ぎにスタート。まだ交通量の少ない国道42号線を走っていると、対向してきたローディー。なんと RC shirahamaの長老さん(といっても私より若い)でした。当然?白浜から自走(約70q)。いや、るみちゃんがやって来るとなると、みんなが歓待してくれます。しかし、私は内心、またペースが速くなるかと不安。3人となって、国道42号線を少し走ったところで、国道371号線へ右折。目指すのは、るみちゃん今日の一番のお薦め・一枚岩です。今日は平坦と言っていたのに、いきなり登りです。おそらく二人にとってはゆるゆるペースでしょうが、私はいっぱいいっぱいで、なんとか遅れる一歩手前で峠へ。下って古座川沿いに出ます。前日同様、トンネル区間はできるだけ旧道を走ります。

車窓から、那智山砲煙

梶取埼から太平洋

雨雲と、切れ間に陽光
 到着した一枚岩、高さは150mほどあるそうですが、大き過ぎて全体像がうまく捉えることができません。学術的には珍しいそうですが、素人にはこれが一枚・ひとつの岩なのかという見分けが全くつきません。ちょっと、逆光だったのも、条件が悪かったひとつかもしれません。私的には、岩と同等にその下を流れる古座川に気を惹かれました。

国道371号線

一枚岩まで、あと2q

古座川・一枚岩
 しばらく見学の後、国道対岸の道を走って、次の目的地・滝の拝へ向かいます。県道38号線を古座川に沿って下りますが、途中、明神という付近で潜水橋を見かけました。吉野川や四万十川ではよく見る光景なので、和歌山にも沢山あるのかと思ったら、ここともう1ヶ所だけらしい。残念、写真撮らずです。
 古座川支流・小川に沿って県道43号線、微妙に登りです。2車線の広い道ですが、途中、中崎トンネルは旧道で迂回。やはり旧道がツーリングには楽しいです。到着した滝の拝、ポットホールと呼ばれる岩穴が特徴です。岩のくぼみに入った小さな石が水流で回転して形成されるこの岩穴、吉野川でも所々で見ることができるのですが、こんなに密集してあるのは、あまりない光景でしょう。写真が小さくて、わかりづらいですが。
  
国道371号線・対岸の道                滝の拝                 滝の拝を眺めながら
 県道43号線を引き返して、再び古座川本流沿いの県道38号線へ。実は今回のツーリング、私的には丸山千枚田と並んで、それ以上に古座川の流れを見るのが楽しみ・ひとつの目的でした。数年前だったか、NHKで古座川を撮る水中カメラマンを特集した番組があって(あまりテレビは見ないのですが)たまたま目にした映像が衝撃的だったのです。鮎喰川や穴吹川など吉野川支流の澄んだ流れを見るのが大好きなのですが、放映されていた古座川支流は、それを勝るような透明度と水量でした。しかも河口からすぐのポイントらしい。で、どこかでそんな光景を見られないかと期待していた次第です。前日一緒に走ってくださったEさんは、なんとそのカメラマンさんと直接のお知り合いだそう。

古座川 右手が本流で写真奥が下流、左手から小川が合流
 古座川本流沿いの県道38号線を走っていると、牡丹岩という奇岩。風雨で削られてできたという大小の穴だらけの崖は、ちょっと竜串にも似た光景です。当然、写真を撮ったつもりなのに、なぜか残っていませんでした、残念。この前後で、木に覆われてチラッとしか見えませんが、そんな穴だらけの崖が随所に見られました。
 古座川町役場の付近から左折、県道227号線で虫喰岩へ向かいます。河口近く、この支流が件の川かと思いましたが、なんと干上がっていました。違うようですね。テレビで見た支流はどこだったのでしょう?到着した虫喰岩は、また不思議な景観でした。なんだかガウディの作品のよう。稜線近くの穴にはお堂があるようです。そこから河口まではすぐ。結局テレビで見たところが何処かはわからないままでした。古座川本流も、おそらくこの日の条件があまり良くなかったと思われ、素晴らしく澄んでいるというほどではありませんでした。雨量が多く水量が増えると危険でしょうが、この日のような状況なら、一枚岩から河口までカヌーで川下りを楽しめそうです。

虫喰岩 上方の穴にお堂?あり

古座川を渡る紀勢本線

古座川を渡る
 国道42号線に出る直前で、ひとつ山側を並行して走る市道?へと進みました。国道42号線は交通量が多いので助かります。長老さんの話だと、台風で国道が潮波が被った時に、迂回路となる道だそうです。ちょっと狭い部分もありましたが、そんな日は交通量も少なく、あまり問題にならないのかもしれません。串本の町手前で、その道が国道42号線に合流すると、まもなく有名な橋杭岩。形だけは写真などでよく知っていましたが、こんな町近くで海岸からすぐ(干潮時には地続きになって歩いていけるらしい)とは知りませんでした。写真は、満潮時のほうがいいのですかね。

橋杭岩にて

橋杭岩

橋杭岩  後方は紀伊大島
 見応えはあるのですが、あまりに観光化されて人も多い橋杭岩は足早に退散して、次の目的地・潮岬へ向かいます。交通量と信号の多い串本の町を抜けたところで、県道41号線へ左折。緩やかな登りになりますが、交通量も減って、右手には白浜方面の展望が広がってきます。さらに進むと、右手前方に潮岬灯台。うまく見えるポイントが2ヶ所あったのですが、ちょうどペースが良かったので、そのまま先へ進んでしまいました。道両側には照葉樹が大きく繁っていて、いい感じです。

照葉樹の繁る県道41号線を潮岬へ

潮岬灯台
 到着した潮岬灯台。中へ入ることができるというので、入場料200円ナリを払って、内部へ。上まで登ると、さすがに東平安名崎の灯台ほどの感動はありませんが、見晴らしは十分です。途中の階段には、四季の写真や、全国で内部に入れる灯台などの紹介もありました。そういえば、数多い灯台ですが、有料でも内部に入れる灯台はあまり多くないようです。これも全くの無知だったのが、灯台が本州最南端にあると思っていたことです。実際の最南端は灯台から500mほど東側でした。

潮岬灯台から北方面

灯台内部

本州最南端・こちらの表示
 潮岬灯台まで結構登ったつもりだったのに、紀伊大島に向かって下るとあれっと思うくらいすぐに海岸線にでました。ここから県道40号線・くしもと大橋を渡って、紀伊大島に渡ります。ここで、脚売り切れ。まだ70qくらい標高差もあまりない道しか走っていないのに、二人からどんどん遅れていきます。るみちゃんが昼食予定にしていた樫野埼までの途中にあるというパン屋さんは、店前にクルマがいっぱいで残念ながらパス。

くしもと大橋手前のループ橋 

くしもと大橋を渡って、紀伊大島へ 
 そこからまだ登って、少し下って、また登り返して、やっとやっと辿り着いた樫野埼灯台。ここは内部からでなく、外付けの階段で灯台に登ることができました。登ってみると、結構な風(風速10m/s以上)が吹いていました。敷地内には、潮岬とよく似た造り旧灯台守官舎があり、こちらでは内部が公開されていました(有料)。
  
樫野埼灯台 と 旧灯台守宿舎
 灯台近くにあるトルコ軍艦遭難慰霊碑を横目に見て、来た道を引き返します。灯台まで少し下ったのでまた登り返しかと思いましたが、思いの外距離は短くて助かりました。本土に渡ったところにある、紀州なぎさの駅・水門まつりで昼食。昨夜も十分堪能したけど、ここでもマグロ・シラス・飛び子(トビウオの卵)の三色丼。途中何処かで離脱すると言っていた長老さんは、結局最後まで付き合っていただけ、しかもそこからまた70q、アップダウンのある国道42号線を、当たり前のように帰っていかれました。走行距離230q!
 私達は、紀州なぎさの駅からすぐのところにあったデポ地・さんごの湯で汗を流して、帰途に着きました。この日、朝の状況では絶対に何処かで雨に降られると思っていたので、全く降られなかったのは幸いでした。擦切ってバースト寸前だった後輪タイヤも2日間・190q(長老さんの1日分より少ない)、爆発することなくもってくれました。
   
トルコ軍艦遭難慰霊碑       県道から樫野漁港付近      紀州なぎさの駅・三色丼  さんごの湯からくしもと大橋
 ということで、ようやく2年間近い思いを成し遂げることができました。るみちゃんは青空のもとで走れなかったことを残念がっていましたが、まずは土地勘・距離感をつかむことを目的のひとつとしていたので、十分満足。一人では絶対に寄らないだろう瀞ホテルや桂城に連れて行ってもらったことも、とてもいい思い出になりました。それに加えて、一緒に走っていただいたEさんと長老さん、私とあまり変わらない年齢で、素晴らしい走力とモチベーションを持って走っておられることを見せつけられ、多大な刺激を受けたこと、みなさんとワイワイ喋りながら走れたことも、一人で走るのでは絶対にできないことでした。
 最後になりましたが、企画から実行まで、随所に渡る配慮、るみちゃん大変お世話になりありがとうございました。またお願いしますよ!

ご意見・ご感想・新しい情報はこちらへ

ツーリング近畿地方に戻る  TOPに戻る

inserted by FC2 system