大惣林道周辺   (旧一宇村・半田町)

コース 貞光−国道438−古見−県道304−大惣林道−県道258−半田−貞光 
走行距離     一周 約60キロ? メーター故障
最高地点   半田・一宇境界の稜線付近(標高 約1100m)、 
走行日     2008年 1月 6日  MTB   天候:快晴  ただし道は雪
 徳島県内の主要な道は、かなり走ってきたつもりですが、まだまだいくつもの残された道があります。その大部分は周回できない行き止まりの山道(手持ちの地図上)です。折り返して同じ道を戻ってくることが、ツーリングとしてはもうひとつ気が乗らないのが、その大きな理由です。
 今回走った県道304号線と258号線も、多くの道路地図では連絡せず途切れています。それが連続しているのを確認して2007年・夏に走ってきたという情報を畏友・高知のM氏から得て、この冬場のとっておきとしていました。実は年末に走訪れる予定だったのですが、西高東低の荒天で延期。年明けの敢行となったわけですが、年末年始の荒れ模様から山道の状況を少なからず危惧していました。そんな一方で、最高地点となる稜線付近は標高1000mを越えるので、ひょっとしたら中津山のような樹氷が見られないかと、秘かな期待もしていたのですが・・・。
 当日は、無風快晴という絶好のサイクリング日和。同行は、お馴染みK氏平キンちゃん

     
                                                 野生動物の足跡のみが残る深雪
 早朝は冷えると考え、8時30分過ぎに自宅をクルマで出発。途中乗車のK氏と平キンちゃんを加えて、いつものデポ地・貞光の河川敷へ。道中、2005年末サイクリングの顛末(大川山行き、積雪で途中挫折)などから一抹の不安を抱く私に、K氏は「その後は暖かかったから、雪は融けているだろう」と楽観的? そう下界から見上げる山に雪は見当たりませんでした。が、確かあの大川山の時も同じだったような記憶が・・・。
 10時30分過ぎ、ノンビリと貞光をスタート。まずは国道438号線を剣山方面へ南下。吉野川支流・貞光川の美しい水面を見ながら数km走ると既に路肩には雪が残り始めました。さらに県道304・木地屋赤松線との分岐・古見手前では、いくらか凍結した部分が出現、早くも後輪スリップ。危惧が現実になりそうな気配。ここまで10数kmを小一時間。

県道304号線・古見分岐

路面凍結、現れる
 古見で小休憩。西に伸びる県道304号線は、見たところ一気に勾配を増していくようで、しかも谷沿いの日陰なので結構雪が残っていそうな雰囲気でした。休憩中の横をチェンもつけずに軽トラが登っていったので、まあ大丈夫だろうとスタートしたのですが、初っ端から凍結してました。ひとりなら、迷わずその時点で引き返しただろうと思うのですが、K氏や平キンちゃんは知らぬ顔で進んでいきます。
 貞光川のそのまた支流・片川に沿って西進する県道304号線は時折やや勾配がきつくなるものの5%前後の平均かと思われる程度でした。しかし、日陰では随所に凍結があり、次第にそんな区間が多く長くなっていきます。もし引き返すとしても下りも怖いなあ、と私は思っていましたが、二人はどんどん先を進んでいきます。そう思いながらも進んでいくと、日当たり良好な部分では全く雪が残っておらず、立ち止まると陽光は春を思わせる暖かさでした。

次第に多くなる雪(標高600m付近)

大惣林道始まり(上の表示板、標高800m)
 標高600mを過ぎるとかなりの積雪。しかし、まだ上方に住居があるのか、路面にはクルマの轍やキャタピラの跡がついていました(このおかげで随分助かりました)。2万5000分の1・地形図では、片川の谷奥で西進してきた道は180度方向転換して、山肌を東向きにトラバースして走るようになっていました。地形図で確認しながら上の看板に「大惣林道」の表示を見つけました。すでに標高800mを越えていて、稜線は1000mちょいと読んでいたので、ここからの勾配は比較的緩やかと予想しました。
 大惣林道に入ると、凍結よりも雪道となりました。高知のM氏の情報ではダートということでしたが、路面がどんな状況やら雪でさっぱりわかりませんでした(この状態は下って半田側・標高600m地点まで続きました)。しかし、先程までの県道304号線よりは勾配も緩く(部分的には下りもあり)凍結は雪に埋もれてほとんどなく、慣れぬ雪道もまだまだ楽しんで乗車可能な状態でした。しかも南斜面のためか日当たり良好で暖かく、汗ばむくらいでした。東南方向には剣山山系もチラリと見えるポイントがありました。

大惣林道・上りはじめ

大惣林道 登りが続く、まだまだ乗車可
 その後しばらくは雪は増えたもののなんとか走れる道が続きました。しかし、さすがに稜線に出る手前からは、かなり雪が深くなってついに押す羽目に。さらに稜線を越えて地形図上では再び道が西進となる部分で、クルマの轍は地図にはない通行止めになっている東方面への下り道へと続いていました。ここでどうするか思案。一番余裕のあったK氏が「ちょっと先を見てくる」と東方面へ進んだもののなかなか帰ってきません。しばらくして携帯電話で連絡。「ブレーキが効かなくて、どんどん進んでしまった」とのこと。地形図ではどうも轍のない西へ進む道が正解と思えたので、K氏に引き返してもらいました。
 ここからは、少し北への展望が広がり、竜王山を初めとして阿讃山脈が一望できました。この時点で既に14時近くになっており、まだまだ暖かだったものの、引き返すかちょっと躊躇。K氏が偵察に行った道は途中で行き止まりであった場合、登って来た道を引き返すという最悪の事態も考えられたので、とにかく地形図の読みを信じて先に進むこととしました。

稜線手前、遂に押し(標高1000m)

最高地点 手前は風呂塔に続く稜線、奥は阿讃山脈・竜王山
 その先はクルマの轍も一切なく、動物(ウサギ?サル?)の足跡のみが点在する新雪・深雪の道を、慣れぬ足取りで自転車を押しながら進むこととなりました。これがまた大変(井内峠でも雪道をかなり押しましたが、それより数倍しんどかった)、さらに稜線を回ったら下りだろうと思っていたのに、まだまだ道は登りが続いていました。
 「とりあえずあそこまで」を2回ほど繰り返したところで、やっと地形図と現在地が一致して、道が間違いないことを確認できました(道が稜線を北側から南側へ、そして再び北側に入ったところから下りになることを確認)。
 その地点で、漸くちょっとほっとして補給休憩。標高は1100m、積雪は深いところで30cmくらい。ここからは北へ、半田や阿讃山脈の展望が最も開け、また周囲は落葉松の群落で新緑や黄葉時は美しいだろうと思われました。路面の雪深さに対して、木々は雪が落ちていて、暖かかったためもあってか、秘かに期待していた樹氷は全く見られませんでした。

最高地点、落葉松林で一服(標高1100m)

最高地点から阿讃山脈方面
 しかし、本当に大変だったのはここからでした。下りになっても北側斜面であるためか積雪は全く浅くならず、ただひたすら押しの一手。オーバーシューズも何の役にも立ちませんでした(最初の稜線でソックスの上にコンビニ袋を履いたのは大正解でした)。雪質は四国の平地で時折降るベタ雪とは違ってサラサラでしたが、自転車にはブレーキ部分から車輪にどんどん雪がついてきます。はじめはディスクブレーキとディープリムなんて風でしたが、最終的には雪のディスクホイールになってしましました。「雪山登山する人達は、こんなのが楽しいのかなあ」とか「さすがに飽きてきたなあ」などと話しながら進みましたが、いつもならあっと言う間に下がってくる標高も、雪道を歩くのでは遅々として低くならない状況。標高900m地点で漸く民家を見ましたが、冬場は誰も住んでいないようでした(荒れてはいなかったので厳冬期以外は人が住んでいると思われました)。

ホワイトタイヤ&ディープリム

半田側・最初の民家
 標高800m付近になって民家が数件現われると、漸く半分くらいなんとか乗車可能となってきました。が、下りであるにも関わらず登っているのと同じくらい疲れます。歩き押すこと優に1時間半以上、標高600m地点で漸く路面が現われました。しかし最大の凍結はそのすぐ後にあって、私は先行したK氏に「降りろ」と注意されたので難を免れましたが、平キンちゃんは見事滑ったそうです。歩いても自転車ごと滑っていくような見事な凍結でした(写真なし)。
 と言う訳で、なんとか遭難もせずに日のあるうちに無事デポ地に到着。到着直前にK氏の後輪がパンクをいうオチもありましたが、途中挫折することなく?なんとか初期の目的を完遂しました。しかし、普段雪を知らないので喜んで行くのは南国の私達だからでしょう。雪に慣れた北国の人なら、まずこんなことは試みないでしょうね。
 「雪が消えた時にもう一度走ろう」、「雪道も楽しいけどもう少し距離は短いのがいい」、とは3人の共通した意見、全く懲りない面々でした。

ご意見・ご感想・新しい情報はこちらへ

ツーリング徳島へ戻る  TOPに戻る

inserted by FC2 system