佐田岬   四国最西端
 四国最西端・佐田岬半島を走って来ました。同じ四国内でも徳島からだと東端から西端への道のりとなり結構遠く、なかなか訪れる機会がありませんでした。これでやっと四国最東端・蒲生田岬、最北端・大崎ノ鼻、最南端・足摺岬の4ヶ所到達です。今回も、すーさん、けんさん、リョウさんと大川原ヒルクライム掲示板で知り合った4人でのツーリングとなりました。
 佐田岬半島には、「佐田岬メロディ−ライン」呼ばれる国道192号線が半島のほぼ中央稜線を走っており、海岸線に沿って細い県道も並行するようにトレースしています。メロディ−ラインは尾根筋に沿って走る快適な道で、標高差100m前後のアップダウンを繰り返します。確かに眺めはいいのですが、スピードを上げた自動車が多いのが難点です。当初からそれを見越して出来るだけメロディ−ラインを避け、海沿いの旧道を走ることによって行き帰りで異なる道を走るようにしました。その旧道が自動車は少なく、鄙びた岬めぐりの道という感じでとても良かったです。もう数日早ければ満開の桜の下を走れたのにと悔やむのは贅沢というものでしょう。ただし、海沿いとはいえ、こちらも標高数10mから百数十mのアップダウンを繰り返し、最高地点が標高200mあまりであるのに、一日の積算標高差は約2500mとなかなかタフなコースでした(これは予想以上でちょっと驚き)。帰路は八幡浜から「郷の峠」を、と目論んでいたのですが、4人とも完全に売り切れ状態。時間も限られ、元来た道を引き返すことに異論をはさむ輩は誰もいませんでした。      (2011年1月20日 更新)

佐田岬(岬の駐車場から豊予海峡を望む、うっすらと九州が)
コース 双海−半島北−きらら館−佐田岬−半島南−きらら館−双海
走行距離  180キロ    積算標高 2500m
最高地点  佐田岬メロディ−ライン・最高地点(標高230m)
走行日  2004年4月11日  天候:晴れ  ロード
      双海−きらら館−三崎−佐田岬−瀬戸町−田の浦−双海
時間    9:00--11:15----12:15--13:15--14:40--15:30--18:00
距離(km)  0-----50------75-----90-----110------127----183
標高(m)   0----185-------0-----80-----115--------0------0
 双海町にある道の駅「ふたみシーサイド公園」からスタート。追い風に乗って長浜までの海岸線沿いを快調に走ります。ほとんどフラット。某HP情報によると、菜の花畑が満開のポイントがあるはずと期待していたのですが、時期が少しずれたのか見つかりませんでした。並走する予讃線に特急列車らしき4両編成の列車が私達を追い抜いていったのですが、やたら遅い!伊予灘の風景を見るためにわざとゆっくり走っているのでしょうか?
 長浜までは、交通量がやや多いのが難点ですが、道も広く走りやすかったです。長浜では肱川にかかる有名な長浜大橋を眺めながら(写真を撮ろうと思っていたのですが、撮れず)通過。長浜を過ぎると交通量がぐっと減少し、走り良い道となります。

四国電力・伊方原子力発電所(右上)を横目に

大久展望台から佐田岬方面を望む
 磯崎でトンネルを避けて旧道に入ったところ、桜(ソメイヨシノ)の大木が道に沿って何本かあり、路肩は桜の花びらで蔽われていました。数日前なら、満開の花の下を走れたのに(写真:下から2段目)。さらに少し進んで国道378号線と分かれると、交通量はほとんどなくなり快適なサイクリングコースとなりました(前述のように若干アップダウンがありますが)。半島北側海岸のすぐ際を走っているものの、標高150m前後を緩やかなコーナーを繰り返しながら進むと、前方に四国電力の伊方原子力発電所が見えてきました。原子力発電については、賛否両論。私の意見も両者相対立するところがありますが、そこのところはまた別の機会に。

巨大な「あこう」の樹 (三崎町・北限)

岬への道、標高100m付近を走る、先を望む
 原子力発電所を過ぎるとすぐに、道の駅「きらら館」−ちょうど何かのイベント開催中でごった返していました−に出て、ここから三崎まではメロディ−ラインを走りました。北側にはずっと海岸に沿って道があるのですが、時間的な関係でパス。ツーリングするなら本来はそちらを走るのが、きっとずっと楽しいと思われます。
 瀬戸町にはいると、「風の丘パーク」の風力発電の風車が見られるのですが、メロディ−ラインからではなかなかいいポイントがありません。権現山へ登るといいらしいです。やはり余裕を持っていろいろ寄り道をしながら走るのがツーリングの良さだと頭ではわかっているのですが、時間・その他に制限があり・・・。アップダウンの繰り返すこのあたりから、例によってリョウさんとすーさんがバトルよろしく先に行ってしまいました。

澄んだ伊予灘の海

岬への道、標高100m付近を走る 振り返って
 三崎には、ちょうどお昼に到着。九州へのフェリーが発着するくらいだから、そこそこの街だろうと思っていたのに完全に肩透かしを食いました。昼食を獲るような店もコンビニも見当たらず、結局一軒あったパン屋さんでパンを買い込み、岬で食べるべくスタート。それにしても−天候に恵まれたおかげもありますが−細長い半島の両側に見える、北側は瀬戸内海・伊予灘、南側は宇和海の海水は、いずれも徳島県南部の海よりもさらに透明度が高く、海と言うより渓流を思わせる軽やかな水感でした。

佐田岬から豊予海峡・高島(トップの写真・ズーム)

メロディラインから八幡浜方面をバックに
 佐田岬の駐車場に到着したのは、13時過ぎ。先刻買ったパンで空腹を癒しました。岬まではそこからさらに20分ほど歩かなくてはならない(これまたアップダウンあり)のですが、4人とも「岬まで行って来るなら自転車番してるで」と「休息することに意義無し」で、写真撮影のみで済ましました。駐車場からは目の前に岬が見えますが、豊予海峡を挟んで、大分県・高島、そして春霞でみえるかなあと懸念していた九州本島・佐賀関の日鉱精錬所と思われる高い煙突もぼんやりと見えました。海峡では、有名な「関サバ」を獲っているのか、漁船の群れが見られました(写真:トップ)。

旧国道197号線を走る

宇和海(川之浜付近から八幡浜方面)
 帰路はできるだけ往路と異なる道を、ということで瀬戸町から半島南側の海岸線に沿って走る旧国道へ入りました。こちらも海岸線に沿うとは地図平面上の話で、標高100m前後のアップダウンの繰り返し。しかし、やはり交通量は少なく、宇和海のこれまた澄んだ海の眺めが疲れを癒してくれました。夏ならば思わずちょっと海水浴を、というポイントがいくつもあります。一同、所々で止まっては下の海面を覗き込む(海岸線から切り立っているので)繰り返しでした。

風力発電(風の丘パーク)

伊予灘をバックに(きらら館付近)
 そんな楽しい道でしたが、アップダウンの繰り返しがいつのまにか体にダメージを与えていたようです。田の浦では15時30分となり帰路は「郷の峠」もしくは肱川・大洲方面へ走るという当初の計画はとても不可能と判断せざるを得ない状況となりました。で、再びメロディ−ラインに戻り(この登りがまた大変)、きらら館からは往路を戻りました。磯崎付近では、前述の桜の下を再び走りましたが、一同疲れで無口に・・・。このあたりもとてもいいコースで、余裕があればもっとその良さを伝えられるような写真を撮れるように努力したのですが。

散り逝く桜の下を・・・ (磯崎付近にて)

伊予灘沿い国道378号線を走る
 もうへろへろで力なんか残っていなかったはずなのに、磯崎を過ぎて道がフラットになると(幸い帰路も緩い追い風でした)、すーさんが35〜40km/hrのとんでもないスピードで引っ張り始めました。性格なんでしょう、ツーリングであるのに、その他の3人も負けじとバトルの様相。結局、長浜までいいトレーニング!をしてしまいました。これに懲りて、リョウさんが「フロントインナー、リア19T固定」と宣言したのに、それでもすーさんは突っ走って行きました。

伊予灘・防予諸島(広島県)

落日、本日これまで (双海町にて)
 リョウさんと私は、とうとう切れてしまい、ゆっくりとクールダウン(と言えば聞こえがいいが、それ以上走れなかった)で、道の駅「ふたみシーサイド公園」へ。ありゃりゃ!朝はガラガラだった広い駐車場が満杯! 双海町の国道378号線は「ゆうやけこやけライン」と呼ばれているのは地図で見ても知っていましたが、この道の駅はその中でも拠点だったようです。沢山のアベックを始め、なかには観光バスで乗り付ける団体もいて、ごった返していました。汗と埃にまみれたわれわれ4人は明らかに場違いな人種でしたが、美しい夕日を楽しむ心は同じ。日没まで夕焼けを堪能した後、帰路へとつきました。

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