竹田城へ
 台風襲来が2週続いた2014年10月前半。第3週目は移動性高気圧に覆われて、やっといい天気となりました。仕事も落ち着いていたので、ちょっとプチ遠征を前日から思案。この季節、行きたいところは多く、悩みます。定番・瓶ヶ森林道落合峠、点在する民家の風景が好みの岡山北部、四国の西部もまだ走っていない道が多いし・・・。結局、出発当日まで迷いに迷った挙句、突如目指したのが竹田城でした。   (2014年10月25日 記)

立雲峡から見た竹田城
コース  道の駅・朝来−竹田城−出石−豊岡−城崎−竹野−日高−養父−道の駅・朝来
走行距離   約150キロ   積算標高 約1700m
最高地点   周辺の道、何ヶ所かで標高350mほど
走行日   2014年10月20日   天候:晴れ   FELT F1
  午前5時前に徳島を出発。オリオン座をはじめとして満点の星を見たのは、随分久しぶりのような気がしました。本四連絡道・淡路島から山陽道、播但道を経由して、デポ地・道の駅朝来までちょうど200q、2時間。空は快晴。途中、一度だけチラッと霧が出てきましたが、朝来の手前までほぼ快晴、雲一つない空でした。ところが、朝来のIC手前辺りから前方は雲海で覆われていました。これは、地形の成せる業なのでしょうか。ちなみに気温は6℃。数年前から雲海に浮かぶ古城の姿が有名になっているのは、みなさなご存じのとおり。
 そんな姿は条件が揃わないと無理と思いながら7時15分に道の駅をスタート。雲海の下、国道312号線を北上します。竹田城まで後5qとの表示を見つけた辺りから「臨時駐車場」の看板が目につき始めました。いくつかあって、いずれも100台くらいのスペースが既に満杯。そして道には、もうそこへ戻ってくる人の姿が三々五々続いています。事前にネットで位置関係などだけ少し調べていましたが、これほど観光客が多いとは思ってもみませんでした。

立雲峡から見た竹田城、ズームアップ
 当初は、その後のサイクリング予定もあったので、歩いてまで登るつもりはありませんでした。しかし、せっかくだからと立雲峡方面へ歩いて登ってみることにしました。この時点で、空には一面の雲が立ち込めていました。竹田城も、おそらく雲の中。下ってくる人々は、雲海の中の城を見ることができたのでしょうか?荷になるので、靴ではなくサンダルだけを背負ってきたのですが、履き替えて、まずはしばらく舗装路(277号線右折からは自転車もだめ)、続いて山道を登ります。

さらに、ズームアップ
  どれくらい登ったところだったでしょうか、確か最初の第3展望台のまだ手前でした。 右手に雲が晴れてきて、雲の中に見ることができないかもと思っていた竹田城がその姿を現してくれました。みなさん、見頃の時間帯をよくご存じというか、事前に確認してきているのでしょう。私が登っている時に、登っている人は少数。下ってくる方は多数。そんな少数派の前後して登っていた方々も、この光景を見て思わす歓声を挙げ、顔が綻んでいます。きっと私も同じだったことでしょう。写真を撮ったりしながら、しばし鑑賞。
 もうここで十分とも思ったのですが、今後二度と来ることがないかもと先に進みました。結構な山道でしたが、結局第一展望台まで。雲は刻々と変化していきます。確かにもう少し早い時間帯・日の出前後に雲海に浮かぶように少しだけ姿を現した状況なら最高だったでしょうが、突如思い立って訪れたことを考えると非常に恵まれたと思うべきでしょう。

出石手前、丸山川支流出石川

辰鼓楼
 登り降りを含めて小一時間ほど過ごしましたが、入り口まで下りてくる頃には雲海はもうほとんど消失していました。この光景を見られただけで、ほとんど今日の一日が終わったような気持ちになってしまいました。
 が、せっかく遠方までやってきたので、気を取り直して、もうひとつの目的としていた日本海を目指します。和田山まで国道312号線で北上し、国道9号線を避け、今度は県道10号線で出石方面へと向かいました。走ったことのない道は、いつもワクワクして楽しいものです。この県道10号線、最初は極々緩やかな道でしたが、途中から勾配が急になりました。ふたこぶになったピークを過ぎると一気に下って出石です。
 出石もほとんど事前調査なし。確か大きな灯篭のような建造物があったらしいことと、皿そばとやらが有名らしいという曖昧な記憶のみ。到着した出石は、なにやらイベントが開催されていたようで、結構な人出でした。街の中に入ってみましたが、その混雑が嫌で早々に退散。

丸山川に佇む、コウノトリ(おそらく)

山陰本線・城崎駅
 出石からは、国道425号線で豊岡方面に向かいました。その付近からは丸山川に沿って、交通量の少なそうな右岸を下ります。途中、川面でたたずむコウノトリ(写真:上左、間違っていたらご指摘ください)を見ることができました。さらに丸山川の右岸土手を走って河口を目指したのですが、土手の道がなくなるところで背丈より高い網で道が封鎖されていました。反対側は全く開放されていたので進んできたのですが。ご丁寧に道の左右も10m以上にわたって網が張り巡らせれていました。なんとか横手に出て、県道548号線に。そのまま右岸で河口までと思ったのですが、道が続いておらず、城崎で左岸へ。
 城崎には正午前に到着。そのまま、県道11号線で海沿いへ。ここは本当は逆回りが良かったのですが、コース上、仕方なく反時計回り。時々右側(海側)に寄ってみました。ここは45年ほど前に一度走っているのですが、川沿いの城崎の町と写真・下右の光景がかろうじて記憶に残っているだけでした。

県道44号線沿い、小さな漁港

 県道44号線、マリンワールドから少し西から丹後半島方面
 海岸沿いの短いながらも結構なアップダウンを終えると、竹野からは県道1号線。平坦ですが、今度は向かい風に苦しめられました。ただ交通量が少ないのが有難かったです。少しばかり山陰本線と並行して走った後、森本で城崎方面への国道178号線とクロスした先は、さらに交通量が減りました。その後は、少し勾配が増しましたが、山に遮られてか向かい風は和らいできました。道には「神鍋高原」の表示が。今でこそ知る人は限られているでしょうが、ずっと以前、草レースのそれこそ草分け的存在であった神鍋カップが開催されていたところでしょう。私も出場したことはありませんが。神鍋高原を経由するのかと思っていたら(これも事前把握がなかったため)、峠の随分手前で目的方向は左折。番屋峠を越えると、一気に下って日高。
 日高からは再び国道312号線に出て、今度は丸山川を遡って養父へ。養父の町でちょっと道を間違えてしまいましたが、少し進んだところから県道70号線へと進みました。この道は、もっと狭い道と思っていたのに幅広い2車線の立派な道でした。しかし交通量は少ないので快適。勾配も緩やかで走り良い道でした。谷道かと思っていたのですが、道の両側は意外と開けており、ずっと民家・集落が続いていました。

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