信州 桜を巡るサイクリング


 遠い地であった信州を初めて訪れたのは1974年秋のことです。高校の修学旅行。僅か2日ばかり。ほとんどの行程がバスで移動の上、曇天・小雨が続き、車窓から見える風景は限られていたのですが、サイクリングに目覚めたばかりの私にとって、紅葉時期の千曲川沿いなど香川県では見られない光景が続き、いつか自転車で走ってみたいものだと思ったものです。
 それが漸く実現したのが、1979年。3月に松本起点のツーリングをしたのですが、信州に対する絶対的な印象を植え付けられたのは、その年5月に訪れた時。青森から日本海沿いに南下して、最終日。糸魚川から松本に向けて走った時、小谷付近で出会った風景です。田植え準備が進む農村風景の背後に、雪を抱いた白馬岳をはじめとする北アルプスの圧倒的な存在感に、しばらく放心状態でした。その光景にすっかり魅せられてしまい、その後時間があれば、フェリーと夜行列車を利用して信州に向かったものです。


大草城跡公園(上伊那郡中川村)にて  2014.04.21

 職についてからは信州どころか近場の日帰りサイクリングさえままならぬ状況が続いていましたが、少し時間ができた頃から乗鞍や美ヶ原など信州で開催されるヒルクライム大会に参加するようになりました。それでも、折角信州まで行きながら、いつもとんぼ返りでした。たまたま2007年に初めてツール・ド・八ヶ岳に参加した時は、ちょうど満開だった高遠城跡公園を訪れることができました。それから7年。気合が入っていたヒルクライムも息切れ。久しぶりに参加するツール・ド・八ヶ岳、調べてみると伊那路付近の桜がちょうど開花時期のようだということで、いくつかの桜を巡ってみました。
 それまでも徳島県内近隣県近畿の有名な桜を訪れたことがありましたが、小谷付近からみた白馬の光景同様、この時に見た信州の桜にも圧倒された次第です。樹自体が非常に大きいものが多く、また樹勢も旺盛。加えて、そんなに素晴らしいのに、何処も意外と花見客が少ないことがさらに良かったです。また、目的地に向かって走る途中にも、当たり前のようにある大きな桜をいくつも見ました。その後この時期は、ツール・ド・八ヶ岳に参加することなく、専ら信州・桜ツーリングとなりました。
 一口に信州といっても随分広く、とても1日や2日では周り切れません。また東西南北の差や高低差、桜の種類によって同じ信州内でも結構開花が異なります。そういう意味では、逆に週末の2日だけでも、何処かうまい具合に満開の桜に巡り合える可能性があります。以下は、4月半ばの週末に訊ねた信州の桜です。いつか10日間くらいかけて、ゆっくりと信州全域の桜を巡りたいものです。
2007年 20014年 2016年 2017年

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