再びラピュタ、そして高千穂へ  (エタップ・ド・九州 2014)
 10月末、所要で福岡に行く予定があったので、Yosさんに「時間があれば、ちょっと一杯でも」と連絡したところ、「11月1日から3日までの予定で阿蘇周辺ツーリング、エタップ・ド・九州 2014を企画しています」との返事をいただいてしまいました。となると参加する他なし。唯一の懸念材料は2012年同様天候。ちょうどその週末に前線通過で、また天候が荒れそうな・・・。  (2014年12月15日 記)
1日目
 
ラピュタ、再訪                                   
コース  阿蘇・いこいの森−阿蘇神社−ラピュタの道−いこいの森−阿蘇・中岳方面−いこいの森
走行距離  70キロ   積算標高 約1200m
最高地点  阿蘇・中岳方面、草千里より3qほど手前 (標高 約1000m)
走行日  2014年11月 1日  天候:曇り・小雨  LOOK KG-96
 午前7時、福岡市内のホテル近くまでOgwさんをピックアップしたYosさんが迎えに来てくれました。クルマで、一路、熊本へ。熊本空港では、東京や大阪からやってきた方々、九州一円から駆け付けた方々と合流。クルマに分乗して阿蘇へと向かいました。宿泊地・いこいの森に到着。まずは自転車を組み立てます。その後、足慣らしと安全と雨除け祈願を目的に、阿蘇神社へ参拝しました。

宿泊地・いこいの森で、出発準備

阿蘇神社へ
 阿蘇神社からは、国道を外して旧道や農道で阿蘇の湧水に立ち寄ったりしながら、昼食予定のホテルへ。西宮からやってきたKtさんも加わって、本日のメイン・ラピュタの道へと向かい始めたのは13時過ぎ。ところが、それまでなんとか持っていた空から雨粒が落ちてきました。個人的には、またかあ〜、と半ば意気消沈ですが、みなさん全く動じず、先へと向かいます。またまた国道を避けて農道を走り、そこそこ降り続ける雨の中を外輪山へと向かいました。

やくいん原湧水

昼食会場から、ラピュタへ
 外輪山の麓に到着すると、豊後街道なる旧道が2qほどラピュタの道への途中につながっているのをYosさんが教えてくれました(行く先々で歴史的なことなどの解説多数、その知識の多彩・博識には脱帽です)。せっかくだからと、こちらへ寄り道。地道でしたが、よく踏み込まれており、短い距離だったのでロードでも走行可能でした。杉林の木立を、少々濡れながら走行。

外輪山(前方の山)へ向かう

豊後街道
 豊後街道からは、ラピュタの道の途中へ出ました。ここからは登り一辺倒です。幸い、雨も小康状態になってきました。霧も晴れて、外輪山の全貌もよく見ることができました。

ラピュタ その1

ラピュタ その2
 みなさん、それぞれマイペースで登ります。とにかく次々と変わる目先、そして後方&眼下の展望に立ち止まること多く、なかなか前に進みません。

ラピュタ その3

ラピュタ その4
 勾配は、さほどきついところはなく、サイクリングとして登るには余裕でしょうか。ただ、夏場はほとんど日陰がないと思われるので、夏に走るのなら、早朝がお勧めかと思います。

ラピュタ その5

ラピュタ その6
 前回は見えなかった外輪山内部・カルデラ盆地の田園風景も、今回はバッチリでした。しかし、本当に条件がいいと阿蘇・中岳はもちろん、南側の外輪山まで見ることができるのだろうと思います。

ラピュタ その7

ラピュタ その8
 漸く外輪山の際まで登ってきました。前回は、左下の写真付近から眺めただけでしたが、ガードレールや舗装が前回と比べて新しくなっていました。

ラピュタ その9

ラピュタ その10
 登り切ってミルクロードに入ると、再び雨が降り始めました。おまけに霧(雲?)で見通しもあまり良くありません。大観峰も素通りで、外輪山を下りました。

阿蘇、中岳方面へ

霧で断念・退却
 宿泊予定のいこいの森に帰ってきたのは15時も過ぎていたと思います。ちょっと時間的に難しいかと思われましたが、折角だからと阿蘇・中岳方面に向かうことになりました。雨さえ上がっていたものの生憎の天候でしたが、やはり阿蘇は広大。天候がいまひとつでも展望は醍醐味があります。草千里まで、後3qほどくらいだったでしょうか。雲の中となって、視界も非常に悪くなってきたことと時間も押し迫ってきたので退却となりました。

下りは快適

いこいの森からの道との合流点付近
 いこいの森に戻って、冷えた体を温泉で温めた後は、ビールで乾杯。それに先立って、Yosさんから翌日のコースについてのプレゼンテーションと注意など。全く至れり尽くせりです。みなんさん画像OKの承諾をいただいていますが、下右の写真・左手のMouさんが今回最年長。私より7歳年長。しかも自転車を始めたのはYosさんの経営セミナーを聞いた5年前からというので、私の現在の年齢より後からです。翌日の最終行程では、一人爆走。おまけに最終日も中岳方面にひとりで走って行かれました。

翌日のミーティング

乾杯!
 これで終了かと思っていたら、部屋で二次会です。当日仕事後、兵庫県・豊岡から8時間近くかけて無事到着したKobさんも交えて宴会は続く・・・。


2日目
 部屋飲みのまま就寝。なんだか雨音がしているような気がしながら、夢うつつ。
 
高千穂峡                              
コース  道の駅・原尻の滝−尾平越−高千穂山−日ノ影町−杉が越−宇目−豊後大野
走行距離   約170キロ   積算標高 約3700m
最高地点   尾平越(標高 約1000m)  杉が越(標高 約900m)
走行日   2014年 11月 2日  天候:曇り・時々小雨  LOOK KG-96
 午前5時半起床。外は真っ暗、どうも雨が降っているようです。とりあえず準備をして、午前6時半クルマで出発。しかし、無情の雨。コンビニで買い出しをして、国道57号線を一路東進。外輪山を登ると、後は竹田まで下り。東の空は明るかったのですが、西の空は真っ暗・・・。

滝の上を走る・右の写真との比較で大きさがわかるかと

原尻の滝、全景
 デポ地、道の駅・原尻の滝に到着して出発準備。幸い雨は上がり、路面も少し乾いてきました。スタートは午前8時過ぎになりました。まずは道の駅・裏の滝へ。こんな平地の何処に滝がと思っていたら、川が全幅にわたり滝となっていました。滝の上にも道がついていて自転車でも通れるので、往復。しばし、観賞のため、なかなか出発できませんでした。

県道7号線を進む

緊急時避難用、ヘリポート
 原尻の滝からは、県道7号線で高千穂へと向かいます。Yosさんの話では、登りは最後の辺りからということでしたが、その最後の登り口までに何度もアップダウンありました。しかも、結構な急勾配が続きました。3ヶ所くらいでしたか、緊急時避難用のヘリポートとなっているころが路上に記されていました。
 ところで、今回再認識したのは、当方のデジタル時代遅れ。総勢14名だったのですが、Yos氏さんから連絡は、当方と・持っているけど使用しないというOgwさん以外は全員face bookだそう。メールなんて時代遅れなのですね。おまけに、今走ったところなのに、もうface bookにアップしているとか。当方全く勝手がわからないので、その速さに驚くばかり。きっと手軽なので、人気があるのでしょうか。

県道7号線、緒方川に沿って

ここからが、登り本番
 横を流れていた緒方川は、川底が岩盤様になっているところが多いのが四国で見慣れた川底とはちょっと異なったところでした。
 さあ、いよいよ登り本番。往路は、Usjm君運転のサポートカーが伴走してくれたので補給や荷物も預けられて楽ちんでした。まあ、そこまでのアップダウンに随分脚を使ってしまいましたが。
 幸い、そこから先は一部を除いてそれほど急勾配のところはありませんでした。展望・遠望がきくところはあまりありませんでしたが、峠手前付近あたりでは右手に大きな山容を見ることができました。残念ながら、道周囲の紅葉は、まだまだこれからといったところでした。

落ち葉の道を

紅葉の中を
 みんなそれぞれマイペースで登ります。参加者みなさんの走力は、それなりに揃っていて、大分・宮崎県境の尾平越トンネルに到着したのは午前10時過ぎくらいだった記憶です。

尾平越、手前にて

大分・宮崎県境、尾平越
 峠からは、高千穂までほぼ下りのみ。最初はそこそこの急勾配。その後は道幅も広くなって、快走コースでした。大分側と異なり、宮崎側は比較的谷幅が広く開けていました。民家の始まりも大分側と異なり峠近くからあり、また民家周辺に展開される棚田がなかなか見事でした。休耕地もあるようでしたが、ちょうど稲刈り時期だったようで、昔ながらに干されている稲刈り後を随所で見ることができました。

峠から宮崎側の山村風景

農家民宿で昼食
 どれくらい快適に走ったでしょうか。突然、街らしきところに入って人が俄然増えてきました。天岩戸神社でした。ここもなかなか見応えがあるそうですが、観光客でごった返していた上に、農家民宿での昼食予定時間が迫っていたこともあり素通り。焼酎「くろうま」の酒造元も横目に、先を急ぎました。辿り着いた農家民宿では、由緒ある神楽も奉納されるという大広間での昼食となりました。KtさんOgwさんは、ここで離脱。

高千穂峡

街、道路は、谷底からかなり上方に
 昼食後、Yosさんがあまり気の乗らない口調で「高千穂峡はどうしますか?行かれたことのない方」と言うと、半数以上が手を挙げます。もちろん当方も。仕方ないなあ、という感じでYosさん先導で高千穂峡へ。理由はすぐわかりました。とんでもない観光客の数でした。驚いたのは、日本人が半数くらい?だったこと。
 しかし、当方、高千穂峡を見るのが今回のツーリングの一つの目的でもありました。かなりの山奥・川の上流支流と想像していたのが、グーグル地図では比較的本流のように思われ理解できなかったことが、現地で理解できました。まず柱状節理の岩盤を見ただけで感激。そして振り返って見ると、あのかの有名なポイント(トップの写真)。極短い区間のみで、しかも完全に観光化されつくした感じでしたが、それでも大満足でした。

天翔大橋

日之影川の流れ
 わずか5分くらいでしたが、高千穂峡にいたのは。大勢の観光客の喧騒から逃げるようにその場を去りました。その後、五ヶ瀬川に沿って県道218号線を下りました。この県道218号線は五ヶ瀬川の川面からは随分上方に位置して走っています。平底トンネルの手前で県道218号線を右折して、五ヶ瀬川沿いへの下っていきます。この道に入ると交通量は激減。さらに、日之影で県道6号線に左折。

石積みの集落

かもしかの森キャンプ場付近にて
 県道6号線を北上しますが、全く事前情報・勉強不足の当方にとっては、行く先々で思いもかけぬ風景に出合います。道もかなり進んだところにある戸川地区。石積みと言えば当地では高開が遊泳ですが、この地区の石積みは一つ一つの石が随分大きかったです。またそこからさらに進んだところでも英国館という、かって鉱山で栄えた時に立てられた建物が保存されていました。Yosさんが、それぞれについて、歴史から始まり詳細な説明をしてくれました。

峠まで、もう一息

宮崎・大分県境、杉が越
 その英国館・かもしかの森キャンプ場を過ぎると、しばらくは日之影川の流れを楽しみながらの道でした。道の勾配が増してくると同時に川は下方へと離れていき、峠・杉が越トンネルに到着したのは、もう15時も随分過ぎていたような記憶(あやふやです)。
 ここからの下りは、Yosさんに言わせると今回のコースで一番道が荒れていてパンクしやすいということでしたので、みんな慎重に下りました。おかげでパンクも皆無。下りきって最初の集落で、KtさんOgwさんを竹田駅まで送り届けたUsjm君が、翌早朝に帰宅の途に就くメンバーを撤収。残った5人で宿を目指しましたが、上述のようにMouさんが爆走。国道326号線に入ると、交通量は増え、もう暗くなってきました。クルマのメンバーから、デポ地付近は本降りとの情報も入り、豊後大野市のコンビニで、大車輪の活躍だったUsjm君の出迎えて、一日終了。

水蒸気が舞い上がる中岳

警報発令中
 じゃなかった、当然宴会〜部屋飲み2次会と続いて、一日終了。
 3日は、早朝熊本空港から帰宅の途につくメンバーを見送って、YosさんKobさんとクルマで阿蘇・中岳へ。この日は快晴となりましたが、前日と打って変わって冷え込みました。草千里から見た中岳方面は、通い慣れてる(よく自転車で来られている)Yosさんでも、あまり見たことのないような水蒸気が舞い上がっており、火口への道は上右の写真の表示が出て、通行止めでした。それでも、2日間、そばにいながら十分見ることのできなかった外輪山の全貌も楽しむことができました。

外輪山、ラピュタ〜大観峰

大観峰
 帰路は、阿蘇駅から熊本回り・JRで。阿蘇横断特急とは名ばかりの各駅停車に近い車窓風景や、外輪山付近・立野駅付近にあるスイッチバックを楽しみながら、熊本へ。熊本から岡山までは、新幹線であっという間ですが、そこからが遠かったです。

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