杉地林道・杉地臼ヶ谷林道
 関西在住のペダルさんが、上勝を中心に150q余りで積算標高3700mくらいのコースを走るというイベントに参加のため来徳されていたそうです。上勝中心に、この距離と積算標高を走るためには大川原と土須と八重地と美杉を回って・・・と予想していたら、なんとこんなコースだったそうです。ええっ、スーパー林道(しかも比較的荒れている土須〜柴小屋)をロードバイクで走る!考えれません。シクロ車でも大変なのに(私の技量では)。
 ところで、そのコース図を見ていて気になったのが、臼ヶ谷から北上する道筋です。そんな道、あったっけ?と国土地理院地形図を見てみましたが、見当たりません。しかし、google mapを見ると、何やら道の影が写っているように見えます。そこに繋がる臼ヶ谷林道さえ、私が近隣で仕事に就いていた1993〜94年時には途中までで、相生側とは繋がっていませんでした。もう長らく走っていないので、いつの間にか北へ林道が延長したのでしょうか。それなら確認にと出向いてみました。もちろん自転車はロードバイクではなくシクロ車です。(2017年06月18日 記)

荒れている杉地林道
コース  徳島−大川原−上勝−杉地林道−杉地臼ヶ谷林道−美杉峠−上勝−勝浦−佐那河内−徳島
走行距離   約115キロ   積算標高 約2600m
最高地点   杉地林道 標高950m
走行日   2016年 4月24日  天候:快晴  シクロクロス

大川原にて うっすらと眉山
 まずは、大川原へ向かいました。ただでさえ走力が落ちているのに加えて重いシクロ車ということもあり、72分もかかって漸く山頂広場に到着。この時点で、当初予定していた八重地から大美谷回りで臼ヶ谷へ向かうことは時間的にも難しいと判断して、上勝から逆回りすることにしました。
 大川原から上勝方面に下り、県道16号線に出る手前で傍示方面に向けての道へ右折。この道は初めてです。少し登りがありましたが、まあゆっくりと。途中桐の花が満開でした。
 月ヶ谷温泉から美杉方面へと向かいます。ここも相変わらず勾配がきついです。途中で杉地方面へと右折、ここから初めての道です。横を流れる勝浦川の支流・杉地谷川は、水量もあって、苔生した川岩の緑色が鮮やかでした。少々勾配がきつかったのですが、相変わらず、ゆっくりペース。途中で、すれ違った軽四のおじさんと、ちょっと立ち話。その付近は、まだ舗装路でしたが、私が臼ヶ谷方面に抜ける予定と話すと、気を付けてとだけ言われたので、道はちゃんと通れるものと確信できました。

美杉峠と杉地方面への分岐

杉地谷川に流れ込む滝
 分岐から2q弱で杉地の集落。もう少し進むと、未舗装路・林道杉地線になりました。最初こそ勾配も緩やかで、よく踏み込まれて、非常に走りやすい道で、そこまでの急勾配の舗装路より走りよいくらいでした(写真:右下)。途中、石積みが有名らしい吉成の住居跡で一枚。隧道には寄らず終いでした。

吉成の住居跡の石積み

杉木立の中、走りやすい地道
 ところが、その先にあった工事現場を過ぎると、一転して急勾配になりました。路面状況も一気に悪化(トップの写真)。こんなところを、登りにせよ下りにせよ、ロードバイクで走るのは、私にはとても無理だなあ(後で確認するとイベントでは臼ヶ谷から美杉峠に抜けていたようで、この道は走っていないようですが、その後走ったルート上の杉地臼ヶ谷林道も同じような荒れ具合でした)。おそらく距離はさほどでもなかったのでしょうが、スピードが遅いために最高地点になかなか到達できません。美杉峠は標高700mくらいの記憶だったので、同じくらいと思っていたら、結局標高900mまで登りました。スタート地点から50q弱なのに、積算標高は既に2000m、走り始めて4時間が過ぎていました。

最高地点近く、小枝も散乱

崩落箇所も随所にあり
 その後の下りも、最初は平坦で路面もとても走りやすかったのですが、その後は勾配がきつく、所々に崩落あり。途中、左手に視界の広がるポイントもありましたが、慎重に下るのが精一杯で、なかなか写真を撮る余裕がありません。と突然道が開けてT字路に出ました。杉地臼ヶ谷林道との交差点です。写真:左下の右手が杉地臼ヶ谷林道・美杉峠方面。下ってきたのは左上手・杉地林道から、そして左手前の杉地臼ヶ谷林道を臼ヶ谷方面へ進みました。

杉地林道と杉地臼ヶ谷林道の分岐部

杉地臼ヶ谷林道から南東方面
 そこからも、また少し登りです。曇天だったので太陽の位置もはっきりせず、一体どちらに向かっているのか見当がつかなくなってきました。下りになっても、道が荒れていて、余裕がありません。途中、2ヶ所ほど南東方向に視界が広がるところがあったので、休憩を兼ねて写真撮影(右上・左下)。道はまだ作られてそれほど時間が経っていないようにも見えましたが、やはり所々で崩落箇所を認めました。勾配もそこそこあり、当然路面状況はかなり荒れており、イベントではロードバイクでここを登ったのかと思うと、強者達の走力と気力に恐れ入るばかりでした。本当にこれであっているのかと、崩落が続く道を下っていくと、臼ヶ谷林道の合流部に出ました(写真:右下)。写真、舗装路奥は上那賀・臼ヶ谷方面、上に向かう未舗装路が下ってきた杉地臼ヶ谷林道です。杉地臼ヶ谷林道は、大雨や台風が来たら大崩落して、すぐ通行止めになりそうなところが何ヶ所もありました。

竹ヶ谷集落?の棚田

臼ヶ谷林道から杉地臼ヶ谷林道の分岐部
 臼ヶ谷からは竹ヶ谷方面に下って(立派なオス鹿と遭遇)、美杉峠を登り返し、上勝から勝浦へ。これまた予定の婆羅尾へ登る気力も体力も時間も無くなって、平地回りで帰着。115qに所要7時間余。またまた体力の衰えを認識した一日でしたが、やはり初めての道は、ちょっと不安はあっても魅力がありますね。
 ところで、最近グラベルとか、グラベルロードなんて言葉をよく見かけます。グラベルって何?調べてみると gravel (砂利、砂利道)とのこと。なあんだ、昔から走っているじゃないかと思いましたが、狭い意味では、どうもロードバイク(に類した)で砂利道を走ることを指すらしいですね。上述のイベントでは、敢えてそんな道を含む過酷なコースを設定しているそうです。まあ、今の私には、その半分のコースをシクロ車で走るのが精一杯。

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