川への想い   

    2016 a la carte  Annecy 再び   (2016.07.09)

 Annecy(アヌシー)は、フランス中東部、スイスにも近い Annecy 湖の北端に位置する街です。その存在は、2012年に訪れるまで全く知りませんでした。それまで、ヨーロッパの川は、山近くの上流になっても水量は豊富なものの、あまり澄んだ水が流れているところはないのだと思っていました。が、Annecy へやってきて、ヨーロッパにも澄んだ水をたたえた湖や川があるのだと再認識させられた次第です。旧市街には古い町並みが残っており、巡る水路と合わせてフランスのヴェニスと呼ばれています。まさか、4年後にもう一度やって来ることがあるとは思ってもみなかったのですが、そんな Annecy に今回3泊しました。
 
 午前6時半過ぎ、起床。30時間近い移動にも関わらず、食欲は十分でした。朝食に行くと、既に街に散策に行ってきたというKさんから、旧市街まで歩いて30分くらいだと聞きました。夜明け前から夜半まで移動も含めて過密行程が続く毎日なのですが、この日の予定は Etape du Tour の受付だけなので出発がゆっくりです。3泊するとはいえ、翌日は本番、翌々日も移動日なので、朝食後旧市街へ向かってみました。前回の宿泊地と場所が異なることと、道がまっすぐでないのでウロウロしながら旧市街へ向かいます。見覚えのある川沿いの遊歩道に出て、ジョギングする人を横目に、旧市街へ辿り着きました(写真:上4枚)。
    
 まだ朝早めの時間だったためか、観光客の姿もまばらです。旧市街には観光客目当てらしいカフェなどが多数あるのですが、いずれもお昼に向けてテラスに机や椅子並べ始めたばかり(写真:上3枚)。しかし、アーケードに連なる食料品店は既に営業を始めていました。写真:下左から、果物屋さん、肉屋さん、パン屋さん、アイスクリーム屋さん。たっぷりと朝食を摂ったばかりでしたが、どれも美味しそうです。
 見覚えのある教会。入り口が開いていたので、ちょっとだけ覗いてみました(写真:下中)。手前の広場では、4年前と同様、ライオンの口から水が流れていました。
    
 視線を上方に。街灯やお店の看板も素敵です。フランスにやってきて驚くのは、地方の家々では窓枠が木製であること。日本のようなアルミサッシはほとんど見かけません。湿度など気候の違いによるのでしょうか。
 運河に沿って湖までも歩いてみました(写真:下左)。ここは記憶通り。観光の中心となる Palais de l’Ile は、ちょうど改修工事中でした。このあたりは、さすがに観光客も多くみかけました。前回は見かけることもなかった日本人団体客もいました。街角の至るところに、自転車のある風景が見られます(写真:下右3枚)。
Annecy 旧市街点描
 Annecy 湖まで出てきました(写真:下)。湖岸には一周できるサイクリングコース(特に西湖岸は廃線を利用したかと思われる素晴らしい自転車専用道があって、老若男女がそれぞれにサイクリングを楽しんでいる)があり、一周40qほどです。2012年にはそこも走ったのですが、沢山の自転車乗り(ロードレーサーから街乗り風まで)が走っており、文化の違いを感じたところのひとつでした。翌日は、この山々の向こう側を走る予定です。
 再び、迷路様の旧市街を少し歩いて、ホテルへ戻りました。帰路でも少し道の選択を誤って、遠回り。ホテルに帰ってみると、日本から Etape du Tour コース短縮の情報が入っていました。落石により3つ目の峠がキャンセルとなったそうです。表向きの理由は落石とのことですが、こちらの道は岩盤がしっかりしている上に、台風や地震などの災害がないためか、日本なら頻回に落石崩壊がありそうな道でも全くそんな兆しがありません。当日サッカーのヨーロッパカップ決勝に進んだ地元フランスの応援のために時間短縮という理由も、まんざら嘘ではなさそうです。この後、現地の情報が、そこにいる私たちよりも日本から先に入ってくるということが何度かありました。情報伝達の速さに、時代の流れを感じる出来事でした。

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