讃岐里山の道・2015
 香川県と徳島県は阿讃山脈で隔てられていますが、香川側・国道193号線より東側には讃岐平野と阿讃山脈稜線との間までに一つ谷筋があって、そこを国道377号線が走っています。平地部分と国道377号線の間には、南北にいくつかの道が走っています。東から、県道132号線、県道2号線、県道3号線、県道148号線、県道263号線、県道42号線、県道30号線など。いずれも、ちょっとした峠がある、交通量も少なく勾配も緩い旧道が多く、自転車でゆっくり走るにはなかなか楽しい道です。さらに、それらの道を東西に繋ぐ細い道がいくつか錯綜しています。周辺には特別な見所があるというわけでもありませんが、いずれも小さな田畑を持つ民家がポツポツと見られる里山然とした光景が点在しています。個人的に、いつの頃からか香川里山の道と勝手に名付けて、時々いくつかの道を繋いで、のんびりと走っています。
 この日は、いつも忙しいすーさんが時間が取れるとのこと。少し遠くに向かうことも考えましたが、午前中は天候が思わしくないとの予報だったので、とりあえず近場ということで、お気に入りの讃岐里山コースを案内することにしました。小雨も覚悟だったのですが、スタート後すぐに思いの外、青空さえ見えてきました。途中から、北西風が強くなりましたが、予想よりいい天気に気を良くしていたのも14時頃まで。その後、二人とも脚売り切れ状態の上に、雨雲。最後は雪に変わって・・・。(2020年 9月15日 記)

県道30号線(菅沢)‐県道42号線(北谷)間にて (2015.02.08)
コース  市場−多和−前山ダム−太古の森−公渕−西植田−仏坂峠−小田−北谷−県道263号線−東讃南部農道−門入−南川−日下峠−市場
走行距離   95q   積算標高 2200m
最高地点   県道30号線・県道42号線間の峠部  県道42号線・県道263号線の峠部   それぞれ 標高450m
走行日   2015年 2月 8日  天候:晴れ・曇り、のち雪  FELT F1
 市場町にデポして、午前9時半にスタート。まずは、県道2号線を北上し、日開谷川に沿った旧道を経て、国道377号線へ出ました。そこからは大窪寺へは向かわずに神社のあるところで、左手(養鶏場がある)の旧道へ進みます。大窪寺の南側を走るこの道は何度か通っていますが、東側からだと緩やかな登りが続きます。途中、放棄されたような鶏舎か養豚場だったのような廃屋がありますが、あまりクルマは通らないようで、路面はそれなりの状態です。登りきって峠付近で県道3号線に合流すると、下って再び国道377号線に出て、竹屋敷ですぐにまた左折します。できるだけ国道を外して、南側の道を走ります。この道も1車線ですが、先の道と異なり路面は上々です。途中には田畑と民家もあり、今回のコンセプト、里山の道のひとつと言ってもいいでしょう。
 再度国道377号線に出て少し東に戻り、T字路の交差点を県道3号線に直進してすぐ左折。県道3号線の西側を走る里山の道へ進みます。この道も一度走っていたのですが印象が薄く、予想以上に勾配がきついのに辟易しました。道を間違えたのかと思ったくらいです。2月というのに汗ばむほどの陽気で、まだまだ元気な二人は、冗談を飛ばしながらの走行でした。一度下った後、県道3号線に出る手前でまた左折して、林道花折線という道に進みます。この道もやや急勾配の坂を上ると、後はずっと下って前山ダム近くの県道3号線に出ます。
 前山ダム直下で、また左折します。この道は私も初めてでした。進んでみると、ここも急勾配です。幸い、距離は短かったので、やり過ごせました。下って県道148号線を少し北上したところで、また左折して三木町総合運動公園方面へ向かいます。ここでちょっと早いうどん休憩(この2年後くらいだったか閉店)。その後、ここもお気に入りのひとつ・太古の森に立ち寄ります。この時期に訪れるのは、初めて。メタセコイアの落葉した幹・枝の直線が幾何学的な光景を呈していて、新緑や紅葉(赤茶色)の時期に劣らず、魅力的な眺めでした(写真:上)。
 太古の森傍にある山大寺池を一周した後は、広域農道や町道を経由して、公渕森林公園を一周しました(写真:上)。さらに西進して、西植田から南下します。当然県道43号線ではなく、その東側・里山の道を進みます。500mほど走ったところにある分岐から左手の道は2年ほど前にK氏と走ったので(この道も県道30号線に繋がります)、右手へ向かってみました。何処へ行くかと思ったら、どんぐりの森横を通って、県道43号線・仏坂峠の手前に合流しました(写真:下左)。
 峠を下って、今度は安原農免道路へ左折します。今回の予定コースの中でも、きついひとつと思っていたこの坂を、すーさんはシッティングのいいペースで登って行きます(写真:下右)。おや、忙しくて乗れていないはずなのに少し走れているのかと思っていたら、後半息切れになったようでした。どちらの道も、その他のこの日走った道同様、周囲は雑然とした雑木林が多く、これといった見晴らしも見所もありませんが、交通用はほとんどなく、当然信号も皆無です。
 
 県道30号線に下って北へ500mあまり走った管沢から小蓑(県道42号線沿い)へ向かいます(トップの写真)。この道も2、3度走っているはずですが、記憶が怪しく途中で一度迷走してしまいました。さらにこんなにきつかったかと思うくらい登らされて、早くも二人とも脚完売状態になってしまいました。小蓑からも、県道263号線へと繋がる里山の道で、前方に高仙山を仰ぎ見ながら東進します。ここも記憶以上にきつく感じられました。下って県道263号線を北上。本日唯一の重複部分を走り、東讃南部農道を東進して、県道3号線へ出ました。ここで雨が降り始めましたが、ほどなく再び陽光が戻ってきました。北の低い位置に、薄っすらと虹がかかりました(写真:下右)。
写真:左 県道263号線(小蓑)−県道3号線の峠
写真:上 県道3号線に出たところで、前方に虹 
  県道3号線をすぐに右折して石神池横を、東讃南部農道と旧道を織り交ぜて東進します。ところが、確か1、2年以内に走ったはずのコースがトレースできず。記憶より少し北上したところから、うろ覚えの道を南下して、なんとかカメリア温泉の北にある分岐部に到達しました。細い曲がりくねった道だった石神池付近は、この後広域農道が延伸しています。
 今回のコース、どの道も南下すると登り、北上は下り、西進・東進は上り下りです。この日、最高地点でも標高500m足らず、標高差は200mくらいまでの小さな峠が多いのですが、短いながらも10%前後の道が次々と続きます。 おまけに、カメリア温泉から東進する辺りで、再び黒い雨雲襲来です。南川に下った時点で、止みそうにない雨模様になってきました。右の写真は、その少し前。まだ陽が差しています。
 すーさんとその後デポ地までのコースを相談の上、少々標高差はあっても最短コースで、という選択しました。南川から、さらに南下します(登坂)。この道沿いも、狭い田畑が続き、民家が点在してます(写真:下)。しかし、小雨も降る中で、ゆっくり楽しむ余裕はなく、疲れた脚で先へ進むのみとなってしまいました。
 南下・登るにしたがって、雨は霙から雪に変わってきました。写真を撮ろうとしますが、指がかじかんでうまく撮れません(下の写真)。
 なんとか南川からの急な峠道を登りきって、下ると県道2号線・大川ダム湖の少し南側に出ます。そこから日下峠の登りです。いつもはきついと思う日下峠の坂が、それまでの道に比較すると随分緩やかに感じられました。ただし雪と路面からの跳ね返り水で、手足とお尻はもうぐっしょり冷え冷え。昼過ぎのように雪は止む気配も全くなく、結局、香川・大坂峠を濡れながらもなんとか越えて、デポ地へ。すーさんは、そのまま阿波市の実家に直走、夜に無事を確認しました。
 すーさんとのツーリングには、常に何かトラブルやアクシデントが起こるのは、もう定番です。幸い、これまで全て何とかやり過ごしてきました。今回の雪中走行も、またいい思い出です。
 それにしても、確認してみると、もう少し写真を撮っているつもりだったのに、里山を思わせる光景がほとんどありません。この時は、行程・コースを少し欲張り過ぎてしまいました。その後も、時々、このコースや周辺の道を含めて訪れているので、部分的に絞って、また報告する予定です。

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