林道神野内妻線
 事の始まりは、前年にとくしま林道ナビで、舗装工事のため1月末まで通行止めとの路線表示を見たことでした。林道神野内妻線という名の道です。1998年・1999年と牟岐で仕事をしていたので、極近くに住んでいました。その時に牟岐の町から内妻へ抜ける道は確認していましたが、海陽町に抜ける道があった記憶がありません。1月いっぱいが通行止めとのことだったので、2月に入った日曜日に走ってきました。  (2020年 2月13日記)

林道神野内妻線、海陽町・牟岐町境界付近にて
 牟岐を起点とする時に利用させていただいているB&G海洋センターから、スタートは午前9時半。国道55号線を少し進んだ牟岐警察署手前で右折して、内妻方面へと向かいます。特に何があるというわけでもない雑然とした小高い切通を超えて下ると、内妻川に出た突き当りで右折します(写真:下左端)。
コース  牟岐−林道神野内妻線−海部川−玉笠林道−牟岐
走行距離  40q  積算標高 800m
最高地点  林道神野内妻線ピーク 標高340m
走行日  2020年 2月 9日 天候:晴れ シクロクロス

林道神野内妻線・伊勢田川より東部分
 そのまま道なりに進むと、脇に比較的新しい道表示がありました。林道神野内妻線と記載があります。道が間違っていないことを確認できました。その下方には、海陽町まで4.3qと記載されています。その時は、てっきり伊勢田川のところまでの距離だと思って、案外短いな、半分登り道として2q少々かと勝手に判断していました。
左 道脇に林道神野内妻線の表示
右 拡大すると、海陽町まで4.3q
 道は、まもなく杉林の中を走るようになります。上の写真の付近では伏流していた内妻川も、林の中に入ってくると水が流れていました。透明度は結構高かったです。勾配も緩やかで、まだコールタールの匂いが残るような真新しい道路を快適に進みました。これならロードバイクでも良かったかもと進んだところ・・・。
 道は、あっさり未舗装になりました。とくしま林道ナビで見かけた時は、全線舗装になるのかとも思いましたが、そうではなかったようです。未舗装となっても、路面状況はまずまずでした。勾配もそれほどきつくない。この2日後に走った南あわじの未舗装区間とよく似た状況でした。シクロクロス車なら全く問題ありません。道沿いは雑木が多く、左手・海側の光景を望めるところは、1か所だけでした。写真:下中、牟岐の町はハンドルの向こう側くらいの位置です。
 左上 未舗装に変わったところ
 上    海が見えたポイント
 左・右  路面状況
 そろそろ2qも過ぎた頃、一度コンクリート舗装になりましたが(写真:下左上)、登り道はまだまだ続きます。最初の表示にあった4.3qも過ぎて、ひょっとして、間違ったか?分岐はなかった筈だけどなどと、ちょっと不安になり始めた時に、写真:下中上の開通記念の石碑がありました。どうも、この町境までの距離を示していたようです。記載によると、開通は2004年11月でした。道は、ここから少し狭くなって、両側や轍の中央部分は草が茂って、荒れ具合も少し増してきました(トップの写真)。道はまだ登っていましたが、石碑があったので間違いはありません。写真:下左下の崩落箇所を過ぎたところがピークでした。下り始めても、写真:下右のようにそこそこ荒れている部分が続きましたが、まもなく舗装路となりました(写真:下中下)。
 下ってきて、浅川〜やれやれ峠隧道までの道に合流すると、100mほど北へ走ったところが林道神野内妻線西側部分の分岐です。ちょうど翌週に行われる海部マラソンのための迂回路表示がありました。その横に、「林道・この先崩落通行止め」の表示が横になっていましたが、構わず進みました。
左  下ってきて船ヶ谷橋
右  神野内妻線後半の入り口
右端 橋上から伊勢田川 
 上述のように、1998年、99年と牟岐で仕事をしていました。陽が長い時期、牟岐〜やれやれ峠〜海南の反時計回り、牟岐〜山河内〜日和佐〜サンラインの時計回り、牟岐〜宍喰往復がいずれもちょうど40qほどだったので、早朝仕事の事情が許す時は随時走っていました。その時に、国道55号線浅川付近から右手の山稜線付近にトラバースする道を見つけていました。当時一度だけその道を探しながら走ったのが、ここからの西側半分だったと思います。その時は林道の名前も知らず、事前に地図で確認することもなく、適当にあたりをつけて走ったものです。当時は、ほぼ全線未舗装だった記憶です。

林道神野内妻線・伊勢田川より西部分
 舗装工事とあった西側より東側のほうが未舗装だろうとシクロクロスを選択したのですが、西側部分は全線アスファルト舗装でした。しかも路面状況も上々でした。記憶通り、杉林の中を登っていきます。まずは、山腹南斜面を西へ向いて。東側部分同様、なかなか海・南側を見渡せる箇所がないのも記憶通りでした。かなり登って、漸く浅川湾が見えるところがありました(写真:上中)。写真:上右は道が西向きから東向きにUターンするところで。室戸方面に山々が重なっています。
 登りは、まだ続きます。今度は東向き。周囲の植生は松も多くなってきて、路面には松葉が散乱。木々の密生度も疎になって、やや明るくなってきました(写真:上左)。漸くピークに到着。写真:上右のカーブミラーのところが最高地点(標高約340m)です。そこからの眺め、写真:下左、谷は浅川〜やれやれ峠隧道に至る伊勢田川筋。その向こう側の山を越えて見える町が旧海南町。下右は、それより南側へ向いて。一番奥は室戸岬です。手前の山の向こう側に海部川が流れています。
 ピーク近くで一服した後、下り始めます。少し下ったところで、林道神野玉笠線の分岐部(写真:下左)。この道、玉笠林道方面の分岐も確認していますが、ここの表示にもあるように繋がっていないようです。Google写真でも同様。繋がれば、また違う周回ができるのですが。さらに下ると、皆伐された斜面がありました。かなり広範囲です。こんなところを時々見かけるのですが、台風や大雨による土砂崩れの心配はないのでしょうか。その後も、特にこれといった景観もなく、快適に下りました。
 以前に走った時は、おそらく南側へと向かったはずの分岐を北側にとりました。この分岐にも海部マラソンの迂回路表示がありました。少し登り返して下りです。ここにも写真:下左のように皆伐された斜面。ちょっと崩れると道路はひとたまりもなく分断されそうです。下ってくると、よく間伐された杉林(写真:下右)。斜面ではなく平坦地は手入れがしやすいのでしょう。横には海部川支流・柿谷川が流れています。
 下りきると神野(こうの)集落に出てきます。真新しい(2019年10月竣工、すぐ上手に旧橋が解体中)神野橋を渡って、国道193号線を北へ。この日の海部川は、水量も平均的な量で、透明度は相変わらず上々でした。この区間、国道は右岸を走っているので、時々右側に寄って川を覗き込みの繰り返しが続きました。
 左上 神野橋
 上  海部川
 左  海部川
 右  国道193号線と海部川
 もう少し距離があるのかと思っていたら、1q少々で玉笠林道への右折分岐です。この道は何度も走っていますが、飽きることがない道のひとつです。例の定点ポイントで立ち止まります。ちょうど正午過ぎだったので、一番深い淵部分は影となっており、手前の浅い部分だけ陽光が差し込んでいました(写真:下中)。やはり11時前くらいが一番いい時間帯かと思われます。ある程度の降雨があった時以外、下流は伏流している玉笠川。この日上流の水量は平均より少し多いように思われました。その流れを見ながら、上述の林道神野玉笠線の分岐を横目にやれやれ峠隧道を抜けます。浅川からの道はこのトンネルを抜けたところに出てきます。ここにも海部マラソンの迂回路表示がありました(毎年立っています)。
 左  国道から玉笠林道へ
 上  玉笠川の定点ポイント
 右上 やれやれ峠隧道
 右  奥谷トンネル
 ピークに当たる奥谷トンネルを超えると、後は牟岐まで下りです。ぐるっと一周で、ちょうど40qほど。途中未舗装もありますが、リスク覚悟ならロードバイクでも可能かと思われます。冬場の半日コースとして、お勧めです。

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