香川の桜


 香川には、有名な栗林公園を筆頭として、元地元では琴弾公園、坂出の聖通寺山、多度津の桃陵公園、三豊市の朝日山、公渕森林公園などの公園に加えて、五色台やその他、結構な数の桜の見所があるように思います。ただ、近場であるが故か、意外と満開の桜を見に行くというツーリングはできていません。 (2018.04.20)

堀池の桜 (香川県・綾川町西分  2013.03.23)

 香川県にも、なかなか立派な一本桜があるらしいとの噂を耳にしたのは、訪れた前年のことだったかと思います。以前なら情報を収集するのもなかなか大変でしたが、最近はウェブで簡単に(玉石混淆ですが)いろんな情報が瞬時に見ることができます。便利かもしれませんが、ちょっと有難みがないような気もします。この堀池(ほりけ)の枝垂れ桜も、場所はもちろんのこと、開花状況も直近に訪れた人のブログなどで確認して向かった次第です。


 綾川町の西分という地区にある堀池の枝垂れ桜。自走で行くには少し遠く、結構人出が多いと聞いていたので、出来るだけ朝早い時間に行くべく高松空港・さぬきこどもの国までクルマで移動。真っ先に向かってみました。場所は、ちょうど讃岐平野から讃岐山脈に移行する丘陵地帯。遠目にもその姿が確認できました。近づくと、噂通りの見事な枝垂れ桜です。ちょうど満開。



 しかし、まだ朝早い時間にも関わらず、花見客が沢山いました(私もその一人ですが)。クルマでやってきた人は、丘陵地の下方にある駐車場から徒歩。自転車は問題なく樹の元まで行くことができました。これも一見に値する桜でしたが、どうも人が多いのは苦手です。国道377号線と国道438号線に挟まれるこの地域には生活道が細かく巡っていて、里山の光景が随所に見られます。一通り枝垂れ桜を堪能した後は、そんな光景を求めて付近の山道をウロウロしました。
 ところで、2017年4月2日に再訪したのですが、どうしたわけか、枝垂れた下方の枝が切り取られたようでした。魅力が少し薄れてしまったと思うのは、私だけでしょうか。

紫雲出山 (香川県・荘内半島  2007.04.08)

 紫雲出山は、香川県の西に瀬戸内海に突き出すように伸びる荘内半島の先端付近にある標高352mの山。周囲にあまり遮るものがないので、ほぼ360°の展望が広がり、特に瀬戸内海を一望するのには最適の場所です。下の写真では、春霞のため瀬戸内海に浮かぶ真鍋島がぼんやりと見える程度ですが、条件が良ければ、その向こうに本州がくっきり見えます。東に瀬戸大橋、冬場には南・阿讃山脈の向こうに雪を抱いた剣山山系、また西・燧灘に沈む夕日・夕焼けも一見の価値があると思います。最近では、桜の名所としても有名になりました。


 そんな紫雲出山との初めての出会いは1969年。小学校の行事で前夜半島の東側にある箱小学校(廃校)に宿泊した翌日、東側の山道を歩いて山頂まで登りました。山道を歩いたこと、山頂も荒れた感じであった記憶しか残っていません。生家から20qほどなので、自転車遠乗りを始めた高校時代(1973年)にも、何回か登っています。その頃は山頂付近も少し整備されていたような記憶ですが、現在のような桜はなかった記憶です。写真は2007年、既に11年も昔です。その後も何度か訪れていて、山頂はどんどん整備されているようですが、この時ほど満開ピッタリの時に出くわしたことはありません。ソメイヨシノが多いですが、それ以外も何種類かの桜が植えられています。



 ただ、この山頂付近には、結構多くの史蹟が埋もれているらしく、観光客を呼ぶ桜の根の張りが史蹟に与える影響も危惧されているとの話を何処かで見た記憶があります。桜の開花時期はクルマが非常に多く混雑が予想されますが、自転車なら問題ないと思われます。満開の桜を手前に、瀬戸内海の多島美や夕日も楽しめるという背景状況が人気の元のようです。駐車場から山頂に至る遊歩道沿いには紫陽花が植えられ、開花時にはこちらを目当てに訪れる人も多いようです。

豊稔池ダム周辺の桜 (香川県・観音寺市大野原町  2012.04.15)

 豊稔池ダムの存在を知ったのは、脳出血のため右半身麻痺になっていた亡父を交えて大野原付近に所用があった時に立ち寄った時が初めてでした。確か1990年代前半のことです。生家から10q少々の距離ですが、真っ直ぐ南・徳島県に抜ける県道8号線は何度か走っていたものの、そこから西へ少し入ったところに、現役のこんな素晴らしい文化遺産があるとは、その時まで全く知りませんでした。


 1985年に川之江(現・四国中央市)に住んでいた時に、山田井方面から香川県に向けて走ってみたことがありましたが、山の斜面の畑道に迷い込んで道は消失してしまいました。現在、県道9号線が大野原−川之江を結んでいますが、この道が開通したのはいつなのか、ちょっと検索したけどわかりません。確か道の何処かに竣工の道標があったような記憶がするので、今度行くことがあれば確かめてみましょう。
 それから県道9号線を含めて何度か走ったことがありますが、2013年4月15日に訪れた時には、あまり目にすることのない四連の放水が行われていました。加えて、それまで桜の季節に来たことがなかったのでダム周辺に桜の樹があることさえ気付いていなかったのですが、ちょうど満開。


 
 暖かい日差しのもと、のんびりと流れ落ちる水と桜を眺めていたら、一瞬の風に桜吹雪。慌ててカメラを構えて一枚。桜のことなど全く予想せずに訪れただけに、なんだかとても得をしたような気分でした。

湊川の河津桜 (香川県・東かがわ市  2017.03.05)

 香川在住の方のブログで、その写真を見て、「ええっ、香川県しかも東かがわ市にこんな河津桜の並木があるの!」 と驚いたのは、その存在を全く知らなかったからです。河津桜と言えば、ご本家伊豆・河津川沿いの並木が見事で、一度は行ってみたい桜並木のひとつです。徳島県内では、以前から勝浦町の和菓子屋さんの店先に1本の雰囲気のいい老木があって、開花の時期には結構訪れていました。東かがわ市の並木は、地図を見ると通い慣れた大坂峠を越えて少し脚を延ばすだけ。ただ正確な位置は把握できていなかったので、湊川沿いということだけを頼りに向かってみました。

 
 少しだけ迷いましたが、無事到着。湊川の土手沿いにある河津桜並木は長さ数百m程。まだ幼木と思われますが、濃い花色と多い花数が樹の大きさを補っています。他の桜よりも少し早い時期に咲くのも、いいですね。順調に生育すれば、これから数年後以降の光景がとても楽しみかと思われます。

 この後、随時追加アップ予定です。

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