さくら サクラ 桜


 以前はさほど気に留めなかった桜の花ですが、このHPを開始した頃から年とともにその開花が気になるようになり、近場から少し離れたところまで、時間の許す限り、その季節になるとじっとしておられずに花咲くところを訪れるようになってきました。ただ花の見頃は僅か数日。近場なら平日早朝・仕事前に訪ねることも可能ですが、ちょっと離れた場所になるとそういうわけにはいきません。休日、天候、仕事、そしてなにより花の開花具合がうまく一致することは、そう多くありません。
 桜の花を楽しむのも大きな目的のひとつですが、そこは自転車乗り。サイクリングとして楽しむことも忘れてはいません。桜の見所を訪れる交通手段は、ほとんどが自転車でです。写真はサイクリングの片手間に撮ったもので、2008年までは全てコンデジ。廉価版デジ一を手にした後も、手持ちでほとんどオートモード。それなりの写真ばかりですが、自分で実際に訪れてみたお気に入りを並べてみました。みなさんの花見サイクリングの参考になれば幸いです。

2005.04.10 木屋平・国道438号線沿いの民家にて

 写真は、みなさん良くご存知の木屋平・一民家のしだれ桜です。初めて訪れたのは、2005年。実はその時まで、この桜の存在を全く知りませんでした。噂に聞いて期待して訪れた明王寺(後記)のしだれ桜が既に葉桜であったので、標高の高い川井峠(しだれ桜があると聞いていた)ならまだ咲いているかもしれないと足を伸ばしてみたのです。このしだれ桜はここ数年いろんな雑誌でも取上げられています。シバザクラの濃桃色と菜の花の黄色、そして水仙の花が、零れ落ちるように咲くしだれ桜と相まって春爛漫を演出。思わず歓声を上げてしまう光景です。

農業大学校(石井町)

 さくら・花見を目的として自転車を走らせ始めた最初の記憶は、2003年だと思います。職について20年が過ぎ、毎年のように転勤などでドタバタしていた年度末・始めから、漸く開放されて、少し落ち着いてこの季節を過ごせるようになったこともひとつの理由でしょう。

 最初に訪れたのは、石井町の農業大学校です。ここまではJR徳島駅から十数キロです。国道192号線を西進して、農業大学校の表示で左折、南へと向います。田んぼの中の細い道を進むと、やがて前方に桜並木が見えてきます。

 それ以前からよく耳にしていた桜の名所でしたが、訪れたのは2003年が初めて。道の両側から伸びるソメイヨシノは、二車線道路のほぼ中央部で覆いかぶさるような格好で、トンネル様を呈しています。この桜のトンネルはよく写真に撮られる場所で、訪れた時には、たいてい写真を撮る人が三脚を立てています。
 残念なのは、どぎつい色のボンボリが吊るされていること。満開の桜の下で、お酒を飲んだり美味しいものを食べながら、花見を満喫するのもいいものだと思いますが、ただ咲いている満開の花をひとりで独占したかのように眺めるのが個人的には一番と思っています。

 写真は、右・下ともに2008年4月6日
 この並木道は農業大学校の西側に位置していますが、それ以外にも農業大学周囲には、多くのソメイヨシノが咲いています。
 学校の北側・正門?の付近にも、見事なソメイヨシノが並んでします。また南側やや山斜面となりますが、写真:左のように、こちらにもソメイヨシノやヤマザクラ系の大樹が植えられています。
 有名なところなので、おそらく休日などは人でごった返していることと思います。2003年以降何度も訪れていますが、ここに限らず、桜の名所と言われるところに訪れるのは、可能な限り人の少ない早朝などにしています。

徳島県畜産研究所(旧畜産研究所・上板町)

 農業大学校を後にして、次は上板町・県畜産研究所(旧県畜産試験場)の松島・千本桜を訪れました。2004年も天気にも恵まれた日曜日の絶好の花見日和でした。人混みは嫌なので、休日でも朝7時に自宅を出発、まだ花見客のいない桜を堪能してきました。

 吉野川の北岸、上板の徳島県畜産研究所(旧畜産試験場)まで走りました。
 ここの桜も以前から一度見てみたかったところです。初めて訪れた時には、場所がわかるかなあ、と心配していましたが、少し手前から「松島千本桜」ののぼりが立っていたので迷うことなく到着できました。しかし、正門付近は警備員がいたりしてなんとなく中に入りにくそうだったので、試験場に沿って一周しました。
 で、出会ったのが左の写真。農業大学の桜並木も良いですが、こちらは道がアスファルトでない分さらに情緒があるように思われます。桜も同じソメイヨシノと思いますが、横に広がる農業大学校に比較すると樹高があり、より自然な形に見えます。ここにもやはり中判カメラを三脚にセットした人がいました。その横で自転車で乗り付けて、コンデジで撮るのはちょっと気が引けました。

 写真は、2004年4月10日も撮ったものです。
 畜産試験場(このほうが馴染み深い)も、それから何度も訪れています。何年か前は、鳥インフルエンザ問題で、花は咲いているものの、場内に入ることは出来なかった年もありました。
 私は、いつもほとんど場内に入ることなく、上述のようにのように敷地に沿って一周することを常としています。写真:右は2005年4月10日のもの。試験場の北側から南へ向けて撮った写真です。遠くには大川原高原が見えます。
 JR徳島駅付近からだと、片道約25kmほど。自宅から往復すると、チラッと見物する時間を含めても2時間ほどかかるので、平日の朝に訪れるのには、なかなか時間的に厳しいところです。

袋井用水(徳島市・名東町)

 JR徳島駅から国道192号線を西進。約5kmほどで鮎喰川の渡る橋がありますが、その手前に位置します。

 JR徳島駅からだと、国道192号線を西へ向って、ちょうど鮎喰川に架かる橋の緩やかな坂の途中にクロスしてあるのが袋井用水です。
 実は、袋井用水から50mほどしか離れていないところに数年間住んでいたことがあります。今もお世辞にもきれいな水とは言えませんが、当時(30年以上前)はもっと汚れていました。そんな頃でも、時に蛍が飛んでいて随分と驚いたことが記憶に残っています。それに比べて桜の印象は全くありません。ソメイヨシノの寿命(70年程らしい)や成長速度を考えると、住んでいた当時は幼木で、最近のように見事な桜並木ではなかったのかもしれません。
 上述のように、用水の水は鮎喰川の流れとは比較のしようが無いくらい濁っています。が、この時期だけは、満開の桜が水面に写って用水の濁りを忘れさせてくれます。写真は国道より南側ですが、北側も風情があります。水面に映る満開の花を何度か撮ったのですが、なかなか気に入る写真がありません。納得できる一枚が撮れるまで、毎年訪問でしょうか。

 写真:2011年4月8日

地蔵越(徳島市・名東町)

 上記の袋井用水手前の信号を南へ折れ、国道192号線から県道203号線で眉山を越えて、園瀬川方面へと抜ける途中にあるのが地蔵越です。

   地蔵越は、取り立てて桜の名所というところではありません。一際大きな樹があるわけでもなく、並木があるわけでもありません。もちろん、花見目的で訪れる人もほとんどいないと思います。
 ただ、個人的には、写真のような白系の桜(正式名称不明)と山肌に点在するヤマザクラ系のやや濃い目の花色が、いつも訪れる早朝の時間帯には、ちょうと朝日の斜光線に透明感を持って輝く眺めが大好きです。
 まだ新緑も伸び切らぬ山肌に、遠目にはボンヤリと薄桃色が綿花のように見える様は、ここだけのものではありませんが、標高100mそこそこのちょこっと登る坂とともに、早朝のサイクリングにはピッタリ?
 そうそう、2011年秋には、峠付近で季節はずれのサクラの開花を見ました。

 写真:2011年4月8日

文化の森(徳島市・上八万町)

 上記の県道203号線、地蔵越を下ってそのまま南西方向に進むと、まもなく文化の森です。

 文化の森には、県立図書館や博物館などの施設が集まっています。初めて訪れたのは、1993年頃。もう成人して久しい息子がまだ3歳くらいの頃でした。施設もまだ新しかったと思います。建物も周囲の園庭もとてもきれい&清潔で、当方の働く職場の汚さを思えば、天国みたいな職場だ(同僚の奥様が勤務されていた)と思いました。子供が小さい頃は、雨の日は博物館、晴れの日は周囲の歩道を歩いたり、山肌にある遊具場に連れていったりしたものです。
 あっ、サクラの話。写真は2008年4月4日のものです。県道203号線から園瀬川を越える橋を渡って文化の森に至るのですが、写真はこの橋から南東方向を撮ったもの。ただ、徳島環状線とやらの建設(このような道路が必要なのかどうかは甚だ疑問ですが)に伴って、写真の左方のサクラは切り取られてしまいました。園瀬川に沿ったなサクラ並木はなかなか見応えがあったのですが、もうこのような風景は見ることができません。
 写真ではもうひとつはっきりしませんが、上述の地蔵越同僚、ここでも川沿いの桜並木の後方・山肌にヤマザクラがボンヤリと桜色を呈することも、お気に入りであることの要素でした。

市山煙火の桜(小松島市・立江町)

 市山煙火(打ち上げ花火を製造している事業所)の素晴らしい桜に気付いたのはいつのことか、はっきりした記憶がありません。写真として残っているのは、2005年が最初です。

 国道55号線赤石トンネル付近の東側に走る県道136号線。この道が通勤路であったのは、1996年頃のことです。道沿いに大きな桜の樹があるのに気付いたのは、この頃だったのかもしれません。
 県道136号線小高い丘を、徳島市内方面からなら下った右手の山際に、この桜はあります(JR徳島駅から約15km)。
 手前の道に佇む人との比較から、この樹の大きさがわかるかと思います。おそらくソメイヨシノ。写真では1本の樹のように見えますが、2本の大きな樹が重なり合っています。
 少し離れた県道から見ても、近くまで寄って見ても、素晴らしい大樹です。
 最近では通勤前の早朝(自宅からは15kmほど)に訪れるため、満開の4月始めは太陽の陽が当たっておらず、微妙な光線です。小高い丘の北斜面であるため、陽が当たる時間も限られていると思いますが、圧倒的な花の量で、見る者の心を満たしてくれます。

 写真:左は、2011年4月8日に撮ったものです。
 立江から少し南に位置する羽ノ浦・岩脇地区にも、ソメイヨシノの並木があります。県道276号線を挟んで北側・明現神社&取星寺辺りにも桜は多く、1990年代に近くに住んでいた頃には、花見の時期は屋台も出てにぎわっていたことを思い出します。桜並木は当時よりも、ずっと立派になっています。また、自転車で訪れてみようと思っています。
 一方、立江から北側に位置する恩山寺(立江寺は四国霊場19番、恩山寺は18番札所)は、1993年頃は寺の裏庭から山にかけて見事な桜山だったのですが、最近訪れたところ、全く荒れ果てて桜の樹も花数少なく衰えていました。まだまだ寿命にはまだ少し早いと思うのですが・・・。

 写真:右は2005年4月9日のもの。

向麻山(吉野川市鴨島町)

 向麻山は、鴨島町にある標高90mほどの小高い丘です。JR徳島駅からだと、国道192号線を西へ、17kmほど。ここ桜を知ったのは、平キンちゃんのおかげです。

 すぐ横を走る国道192号線は幾度と無く自転車でもクルマでも通っていたのですが、桜の名所である以前に、向麻山の存在さえも全く知りませんでした。平キンちゃんのブログで、ここの桜が紹介されており、初めて気付いた次第です。
 小高い丘様の山頂手前まで、クルマでも登れる道が続いています。山頂には、小さな神社あり。徳島市内方面や吉野川、西条大橋もすぐそこに見えます。
 山(丘と言ったほうが的確)には、枝垂れ桜、ソメイヨシノ、ヤマザクラなどが沢山植えられていて、公園としても整備されています。おそらく花見の季節には、多数の人でにぎわうのでしょう。ソメイヨシノやヤマザクラはかなり大きい樹が見られますが、枝垂れ桜はまだまだ小振りの樹が多いので、これからが楽しみです。
 通勤前に往復できるのは、この辺りまでが限度です。

 写真は、上・左ともに2009年3月28日

八百萬神之御殿(美馬市・脇町)

 脇町から国道193号線を高松方面に向かって北上していると、その季節になると多数の幟が立っているので目に付くかと思います。
 道中はかなりの難路&拝観料1000円(2006年)ですが、一見の価値ありと思います。

 八百萬の桜の存在を知ったのは、当HPの師匠であるHANO氏のHPでです。吉野川を見下ろす絶好のロケーションに満開の桜が素晴らしく、是非一度訪れたいと思ったのですが、地図には全くそれらしき表示が出ていません。場所を確認することがなかなかできなかったのですが、漸くネットで確認して訪れたのが、2006年春。
 市内から自走で脇町まで約40km。そこから国道193号線を北上していると、間もなく多数の幟が見えてきて、登り口は迷うことなく辿り着けました。
 しかし、そこからが大変。道を間違えたのではないかと思うような細く曲がりくねった急勾配の道。一応舗装はされていましたが、かなりの悪路。早朝に訪れたため、交通量はほとんどなかったのですが、桜の見頃の時期には、警備員が交通整理(時間一方通行)しているようでした。
  この八百萬神之神殿は、詳細は知りませんが新興宗教?拝観料ならぬ入園料がひとり1000円!とかなり高額ですが、一見の価値はあります。
 私が訪れたのは休日でしたが早朝であったため、訪れていた人は数名程度。施設の係らしい人がいたので、ちょっと話を聞いてみました。ソメイヨシノと思われる桜が大部分ですが、あまりに花の色が濃いので「ソメイヨシノですか?」とお尋ねしたところ「これが本当のソメイヨシノの色、他のところのは全く手入れをしないので色が白っぽいのだ」とのことでした。ソメイヨシノとしては花色が濃いのが写真でわかるかと思います(当然補正などなし)
 栄養たっぷりに育ったソメイヨシノですが、その樹の勢いだけではなく、吉野川(写真:上)とその支流・曽江谷川(写真:下左)を見下ろす標高500m弱に位置することの背景が、桜を一層引き立てていました。写真はいずれも、2006年4月8日に撮ったものです。

一宮神社裏のしだれ桜(徳島市・一宮町)

 続いては、吉野川の支流・鮎喰川に沿って見られる桜を紹介します。徳島市内から神山町・川井峠に向って、県道20号線から国道438号線沿線では、随所で見事な枝垂れ桜が見られます。

 まずは、四国霊場十三番札所・大日寺の道向かいにある一宮神社裏の枝垂れ桜です。
 知人から、この桜の存在を聞いたのは、2010年春先でした。2009年から片手間にやっている畑仕事の場所から300mほどしか離れていないので、頻繁に通る道筋なのですが、その存在は全く知りませんでした。訪れてみると、なかなか立派な枝垂れ桜です。
 一宮神社脇の細い道を入っていくと、小さな畑の間に2本の大きな枝垂れ桜がその姿を現します。左手奥・山際には、大きなヤマザクラの姿も。豪華絢爛な枝垂れ桜はもちろん素晴らしいですが、ヤマザクラの恥らうような清楚な姿もまた味わいがあります。
 周囲の小さな畑は個人の所有だと思いますが、近場の方が共有で作業を行っているそうです。神社のすぐ裏手なのですが、県道20号線からは見ることはもちろん、その存在さえ全く気付くことができません。ちょっと穴場的存在?でしょうか。
 JR徳島駅からだと、眉山の北周りでも南回りでも、ほぼ等距離・15km弱。後述の明王寺や川井峠を訪れる前後に寄ってみるだけでなく、そこだけ訪れるのであっても十分な価値があると思います。駐車場はないので、やはり自転車で訪れることがお勧め。
 写真・上と下右は2010年4月4日、下左は4月1日です。

鮎喰川沿いの桜

 鮎喰川に沿って走る県道20号線〜国道438号線を辿って、上記の一宮神社から下記の明王寺までは約25km。降雨状況によって水量と水質は日々随分と異なりますが、透明感のある紺碧の川面を見ながら走るこのコースは、当方お気に入りのひとつです。
 水面の透明感が最も増すのは冬場かと思いますが、3月の声を聞くと、周囲の木々がここぞとばかりに芽吹き始めます。鮮やかなライトグリーンに続くのは、阿川の梅江田の菜の花。桜に先立って、彩りを加えてくれます。

 下記・明王寺の枝垂れ桜は、地元では超がつくほど有名です。この桜をはじめとして、神山町では枝垂れ桜を売り物にしようとしているらしく、随所で植樹された枝垂れ桜の幼木を見ることができます。何十年か後には、見事な桜の里になるのでしょう。(残念ながら、当方は見ることができないでしょうが・・・)
 
 そんな町の思惑とは関係なく咲く、点在する川沿いの小さな桜も、川面の碧を背景に

 写真:2008年3月29日 いずれも長瀬橋付近にて

明王寺の枝垂れ桜(神山町・下分)

 鮎喰川上流・神山にある明王寺に大きな枝垂れ桜があると知って、初めて訪れたのは2005年のことでした。徳島市内では桜の開花がまだまだでしたので、開花が早いと枝垂れ桜でも、市内より気温の低い神山なら、ちょうどいいくらいかと思って訪れてみたところ、既に葉桜でした。
 それを教訓に、その後は地元新聞の情報などで開花情報を確認し訪れています。

 ただJR徳島駅から、約40kmばかり。平日早朝に訪れるのには、ちょっと無理があります。有名なので、満開の頃には休日なら早朝に訪れないと人だらけ。午前8時前なら、まだ人影は少ないかと思われます。
 明王寺の境内には、2本の大きな枝垂れ桜があります。それぞれの開花時期は微妙に異なっていて、西側の樹が東側の樹より、毎年数日早く満開となるようです。西側の樹のほうが大きく、その樹高はお寺の屋根瓦を遥かに越えています。
 それにしても残念なのは、朱色に枠どられたのボンボリ。桜を楽しむのには必要ないどころか邪魔な存在だと思うのは、当方だけでしょうか?ライトアップの意味なら、もっと趣向のいい照明がいくらでもあると思いますが。
 2本の大樹は、いずれもお堂の屋根を越える高さに達し、また土塀を越えて広がっています。白塀を越えて道路に垂れ下がる枝振りも、また見応えがありますが、なかなか的確に全容を捕らえられる場所がありません。
 左の写真は、お寺の裏山・墓地を少し登ったところから撮ったものです。

西光寺手前の民家

 上述の明王寺はとても有名でご存知の方が多いとおもいますが、その少し手前(徳島側から)鮎喰川を挟んで対岸(南岸)に西光寺というお寺があります。
 このお寺にもソメイヨシノや枝垂れ桜が沢山植えられていて、満開の頃はなかなか見事なのですが、そのお寺のすぐ下にある民家の軒先にある枝垂れ桜が、明王寺にも劣らぬ見事さです。
 鮎喰川沿いをゆっくり走りながら、キョロキョロしていたところ、偶然目に入ってきたのが、その存在をしる発端でした。
 写真:上は西光寺から。左、左後方にチラッと見える桜が西光寺の桜。右は、民家の庭先から。手前の黄色ははレンギョウかと思います。前2枚は2009年3月22日、左は2011年4月9日、年によって随分と開花時期が異なるものです。

川井峠付近

 神山町と旧木屋平村との境である川井峠。峠はトンネルですが、木屋平側にも桜の見所が何ヶ所もあります。


トップの写真と同じ場所
 明王寺から川井峠までは15kmほどでしょうか。初めて訪れたのは、1976年夏のことです。夏だったので桜のことは、全く記憶にありません。市内から自走で、考えていたよりずっと遠く、とにかく疲れた記憶だけ。
 上述のように2005年に明王寺に初訪問した時に、既に葉桜であったので、あまり事前情報もなく足を伸ばして訪れたのが川井峠の枝垂れ桜との初出合でした。

 峠西側にある神社にも多数の枝垂れ桜が植えられています。また、その手前からは剣山方面が一望できますが、一番の見所はそこから2kmほど木屋平側に下ったところにある民家の枝垂れ桜でしょうか。
 少し離れて2軒の庭先に、それぞれ素晴らしい枝垂れ桜が見られます。いずれも国道438号線沿い。

 1本の樹としては、写真:下のほうが大きく、見映えもあると思いますが、写真:左の樹は、シバザクラと菜の花、水仙とのコラボレーションが素晴らしく、誰でも様になる写真が撮れます。
 この2つの民家付近よりずっと峠寄りに、国道438号線から大北方面へと向う道が分岐していますが、分岐を進むと、こちらにも大きな枝垂れ桜があります。

 この大北方面の道で木屋平の小さな町まで下りたところから少し登ったところ、国道438号線からなら大桜温泉方面への分岐を曲がって下った大桜温泉付近には、これまた大きなエドヒガンがあります。枝垂れ桜の豪華絢爛さはありませんが、、おおっと唸る大樹です。
 
 さらに国道492号線を穴吹方面に下る途中・三ツ木付近から西側へ登る道で至る三木家、こちらの途中にも大きなエドヒガンが一本あります。三木家周辺には枝垂れ桜多数で、その少し上手の廃校跡かと思われる広場周辺にも多数の桜が植えられています。また穴吹川を挟んで対岸の山肌に点在するヤマザクラの姿も、幽玄です。
 写真:左、三木家から穴吹川を挟んだ対岸の山肌を眺めたところ。


 写真:右、木屋平の大桜。横を走るsmakさんとの比較でその樹高がわかるかと思います。

桜堂

 吉野川を見下ろす山肌に立つこのエドヒガンは一見の価値ありです。

 桜堂のエドヒガンの存在を知ったのは、2010年の早春、本屋で桜の特集をしていた本(麗しの桜・一本桜300景)を見てでした。この本には簡単な地図も載っていたので、記憶を頼りに初めて訪れたのが2010年3月22日のことでした。上述の明王寺で偶然一緒になったsmakさんと川井峠・大桜のエドヒガンを見て、穴吹へと下り、さらに貞光側からアプローチしました。
 ところが、事前に詳細を把握していなかったので、まず登り口の分岐で迷いました。その後も、イメージでは勝手に貞光川を望む位置にあると思い込んでいたので、急勾配の道を登りながら、迷う一方でした。あるだろうと思っていた表示は全くありませんでした。間違ってしまったかと、尾根筋をひとつ越えて進んだところで、手書きの小さな「桜堂→」の表示を見つけて一安心。
 漸く辿り着いた桜堂、それはそれは、また見事な一本桜でした。エドヒガンは花数が少ない印象があるのですが、ここのエドヒガンは花数が多くて華があります。22日に訪れた時には、まだ満開には少し早かったので、28日に再訪しました。ちょうど満開。
 貞光方面からなら柴内地区を目指していけば辿り着けます。3ヵ所ほどちょっと迷う分岐部がありますが、ミツマタの花も満開、貞光川方面の眺めも素晴らしいです。反対に穴吹方面からは、美馬中央橋付近から表示が出ています。2011年は3月27日に訪れましたが、まだ開花前でした。満開の時期に訪れた知人の話によると、某カメラ店で当地の写真が大きく出ていた影響らしく、三脚を構えた人が多数列をなしていたそうです。

3月28日、ほぼ満開
 穴吹・美馬中央橋方面からだと、急勾配の道沿いには、ソメイヨシノの並木があります。エドヒガンとは開花時期が異なるので、両方を同時に楽しむことは、ちょっと無理でしょうか。
 この道沿いから見下ろす吉野川の遠景も素晴らしいです。

桜堂の軒下から

吉良のエドヒガンザクラ  内田の世の中桜

 吉良のエドヒガンザクラは、貞光から国道438号線を剣山方面へ6キロ程走ったところを右折、山道を2kmほど登って到着。
 内田の世の中桜は、穴吹から国道492号線を木屋平方面に進み、15kmほど。古宮橋で右折して内田方面へ数km。

 吉良のエドヒガンザクラを知ったのは、2008年頃かと思います。自宅からは50数キロ離れているので、平日訪問は無理。畏友のブログで開花状況を教えていただき、初めて訪れることができたのは2009年3月末の週末。国道438号線を剣山方面に進み、小さな集落で吉良・エドヒガンザクラの表示を見つけて右折したまでは良かったものの、それからしばらくは急勾配で鬱蒼とした杉林の坂道で、本当にこの坂の先に目指す桜があるのかと、ちょっと不安になったくらいでした。
 おそらく平均で10%を越えると思われる坂道を1km以上走ると、少し開けた山肌に出ました。まず出迎えてくれたのは、比較的新しい土蔵脇に満開の枝垂れ桜。そこからさらに農道のようなこれまた急勾配の道を進むと、前方にうっすらと淡桃色の大樹が現れてきました。そこまで来ると、道はやっと緩やかになってきました。小さな畑を持つ集落の一番高い位置に、このヒガンザクラがあります。この樹に出会うまで、いわゆる一本桜と呼ばれる桜の大樹は全く知りませんでしたので、そのインパクトは強烈でした。まさに、見上げんばかりの大樹です。
 満開の期間中、付近一帯は一方通行のようです(朝早めに訪れたので、誘導員らしき人が準備をしているところでした)。

エドヒガン・全容
 エドヒガンから少し下ったところにある集落の道沿いの枝垂れ桜もすばらしく、なかなか見応えがあります。
 ほぼ同じ時期に満開になるようです(写真:右)。

吉良集落にある枝垂れ桜
 穴吹の山奥にも世の中桜と呼ばれる大きなエドヒガンの1本桜があると盟友K氏から聞き、ついでに案内していただいたのも2009年3月末のこと。上述のように、穴吹から国道492号線を木屋平方面へ進み、古宮橋というところで右折。すぐに3つの分岐がありますが、一番右手は剪宇峠方面、一番左手は杖立峠方面で、内田(世の中桜)の表示があるの真ん中の道を進みます。
 世の中桜は、最後の民家を越え、さらにコンクリート舗装から最後はロードバイクではちょっと躊躇われる地道を進みます。途中で山道を歩いて登る「世の中桜、こちら」の表示もありますが、近くまで林道があるそうなので、さらに先へと進みました。最後は完全な山道になって少々迷ってしまいましたが、少し引き返して植林された杉林の谷間に、その姿を見つけることができました。
 いや、これも凄い樹でした。
 ほとんど手入れはされていないと思われ、また日当たりもあまり良くないためか、訪れた時はまだ3分咲きくらいだったこともあってか、華やかさにこそ欠けましたが、上述の吉良や桜堂を遥かに越える大きさには圧倒されました。
 写真:左、K氏の姿と斜め左上方の巨大な幹から、その大きさがわかるかと思います。

 この後、随時追加アップ予定です。

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