高知の桜


 高知県は香川県と同様、徳島県と隣り合わせですが、徳島市内からだと15qも走れば県境を越えられる香川と異なり、西へ向いて走っても、西南に向かって走っても、南に向いて走っても、高知県境を越えるのには100q以上の距離を要します。自走で往復することは厳しく、目的地近くまでクルマで移動しても日帰りツーリングは結構強行軍となります。桜も有名どころが何ヶ所もあるようですが、なかなか訪れることができません。唯一訪れたのも、もう7年も前の話になりました。 (2018.04.15)

ひょうたん桜 (高知県・吾川郡仁淀町桜  2011.04.10)

 高知県・仁淀町に、ひょうたん桜と呼ばれる一本桜があることは、その少し前から見聞きしていました。高知は意外と遠く、なかなか訪れることができなかったのですが、漸く実現の運びとなったこの時は、天候加えて開花条件も極上でした。


 仁淀町役場手前で、「ひょうたん桜こちら」との表示を見つけて、そこから時折10%を越えるような坂も交えて3qあまりの登り。道脇の桜が次第に増えてきた先に、ひょうたん桜はありました。樹齢500年ほどとのこと。ウバヒガンという品種だそうですが、蕾の形がひょうたんに似ていることから、こう呼ばれるようになったそうです。ちょうど満開という条件もあったのですが、枝振りもしっかりしており、加えて枝先まで花数も多く、周囲にも沢山の桜の樹があるのですが、やはり他の樹を圧倒していました。わかりにくいですが、道脇の下方から見上げるように写真を撮っている人の上半身が覗いています。それとの比較から、樹の大きさがわかるかでしょうか。
 写真は、もう7年も前ですが、今年(2018年)訪れたの写真も見ても、その姿はほとんど衰えがないように見えました。



 標高400m付近の斜面に位置するという条件も、私的好みです。見る方向によって背景の光景が変わるのですが、北へ向くと斜面の集落の向こうには、仁淀川支流の土居川を挟んで対岸の山々(トップの写真)。西へ向くと、遠くに鳥形山(写真:上右)。ひょうたん桜から東の斜面(トップの写真、右端の民家辺り)へ進んでみて振り返ったのが、下の写真です。


 何処から見ても、見事です。以前は「大藪」と呼ばれていた地区名が「桜」と変わったというのも納得かな、と思わせる光景です。

大渡ダム湖畔の桜 (高知県・吾川郡仁淀町  2011.04.10)

 ひょうたん桜から、下記の中越家へ向かうのには国道33号線を経由します。主要道なので交通量も比較的多く、単なる2ヶ所の繋ぎ道程度に考えていたのですが、大渡ダム付近の光景には、ちょっと目を奪われました。


 対岸にもダム湖を一周するように道があります。道沿いには、ソメイヨシノが随所で植えられていて、ここもちょうど満開でした。1本1本としては、これといった特徴もないのですが、ダム湖畔沿い全体としての情景がいいです。対岸の道は、ほとんどクルマも通らず、この時期、ここを走るだけでも十分な花見ができそうです。

中越家の桜 (高知県・吾川郡仁淀町別枝  2011.04.10)

 ひょうたん桜から、仁淀川を少し遡り、別枝大橋で対岸(西へ)渡ります。場所がわかるかなあ、と少し不安でしたが、2011年の時点でも中越家の案内板があったので迷うことはありませんでした。そこからは、ひょうたん桜への道同様の急な坂道が続きます。道幅は狭いので、数は多くないものの花見客と思われるクルマが行き違いできずに、しばしま立ち往生する光景が見られました。


 鳥形山方面への分岐部にも案内板があって、そこから右手に進んで、しばらく細い道を登ると到着です。例年ひょうたん桜とは微妙に開花時期が異なるそうなので、どうかなと思いながらの訪問でしたが、幸いにもここもちょうど満開でした。樹齢200年ほどだそうで、個人宅の一画にある枝垂れ桜。


 
 少し離れてみると、上右の写真のような感じです。結構な山奥にも関わらず、ひょうたん桜ほとではありませんが、そこそこの花見客がいました。ここも標高は結構高いと思われます。ひょうたん桜は、背後の山の右手裏方面でしょうか。

 この後、随時追加アップ予定です。

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