川への想い   

    2011 act 2・ゴールの街  Saint-Flour  (2011.07.17)

 気温5℃・雨、あまりの寒さで戦意喪失。最初の補給地点でDNFとなってしまった 2011 Etape du Tour Act 2。収容バスに乗って辿り着いたゴール地点は、Saint-Flour(サン=フルール)という街でした。体育館のようなところの広いシャワー室で熱いお湯を浴びて、冷えた体がやっと人心地着いてきました。DNSだった同じツアーの方から、きれい街ですよとの話を聞いたので、ぶらりと散策してみました。

 まずは、ゴール地点へ向かってみます。高台にある街の中央部付近に位置する広場がゴール(写真:上左端)。最後の登りを終えてゴールする人は、意外にも結構年配の人が多いのに驚きました。西洋の方々は、東洋人より総じて年長に見えるのかもしれませんが、どう見ても私より年を取っていると思われる方も多数。みんな疲れ果てているようですが、達成感に満ちた表情を見て、DNFに終わってしまった無念さをだんだんと強く感じてきました。

 ゴール地点近くが街の中心部と思われました。その付近でも人の数は多くなかったのですが、狭い横道に一歩入ると人影もなくなってしまいます。Tour de France のゴール地点になるくらいだから、もっと大きな街とばかり思っていたのですが、人口は6000人余りだとか。中央高地・Cantal(カンタル)県の commune(日本の郡・市にあたる)のひとつで郡庁所在地。小高い丘のように思われたのですが、標高は900m。広場の周辺には、建物は古いものの、おしゃれにディスプレイされた商店が並んでいます。写真:上右端の酒屋さんや下右の建物に見られる黒っぽい石壁は、Clermont-Ferrand(Saint-Flour から北50qほど)と同じ火山岩が使用されているのでしょうか。

 高台にあるので坂道が多く、狭い道は小さなクルマがやっと通れる程度です。下方にある家々の屋根も、所々から覗けます。いろいろな色や角度を持って雑多な感じもあるのですが、全体としては、とても落ち着いて見えます。家々も、壁の色も窓の造りから全て異なっているのですが、とても統一感があります。人影はほとんどなかったのですが、街も建物も古いながらも荒れたところは全くなく、手入れが行き届いていて、人が丁寧に暮らしていることが伺えます。Saint-Flour に限らず、フランスの建物では窓枠がほとんど木製です。雨戸?も同様木製。高温多湿の日本とは気候が異なることもあるのでしょうが、改修時にも同じように修繕されているのでしょう。電線や過大で無節制・無頓着な広告がないのは当たり前のこととして、街づくりの違い(行政も個人も)を感じずにはいられません。

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