川井峠
 川井峠は、神山町から木屋平村へ抜ける国道438号線にある峠(主要道はトンネル)です。道路状況が次第に良くなってきて、徳島市内から剣山方面へ行くのには最短コースとなりつつあります。しかし、峠前後の道は、初めて訪れた20数年前と、ほとんど変わりがないようです。徳島・神山側からだと、鮎喰川に沿ってダラダラと登っていくイメージが強いのですが、最後の民家を越える辺りからは意外と急勾配(7〜10%前後)が続いているのを、先日再確認しました。
 峠道はさほど展望もなく、植林された杉林で季節感もあまり感じられません。しかし、本格的な峠への登りになるまでは、神山側は鮎喰川、木屋平側は穴吹川の清流が、目を楽しまさせてくれます。辿り着いた峠・木屋平側からは、遠くに剣山を眺めることができます。また、峠西側の神社をはじめとして、木屋平には見事な枝垂桜が何本かあります。満開の季節はクルマで細い峠道が渋滞するほどです。  (2010年12月15日 更新)

川井峠・木屋平側、満開の枝垂れ桜の下を走る (2006.04.16)
コース  川島町−ふいご温泉−高越山三ツ木川井峠倉羅峠−川島町 (2003年 5月4日)  
走行距離  100キロ 
最高地点  船窪つつじ園(1040m) 三ツ木峠(800m) 川井峠(730m) 倉羅峠(標高800m)
走行日  03年 5月4日、05年4月10日、その後ほぼ毎年  初訪 1976年7月(徳島−神山−川井峠−穴吹−徳島)
 最近でこそ沢山の方がご存知と思いますが、私も川井峠にこんなに見事な枝垂桜があるのを最近まで全く知りませんでした。初めて、桜の季節・しかも運良く満開の日に訪れたのは、2005年4月10日。コースは、自宅(徳島市内)−神山−川井峠往復の約115km。所用時間は5時間少々でした。本当は神山にある明王寺の枝垂桜を見に行ったのですが、すでに葉桜でした。以前から、川井峠にもサクラがあるらしいと聞いてはいたのですが、正直言ってこれほど見事とは予想していませんでした。まさに一見の価値ありです。
 ところで、川井峠の桜といっても、全て木屋平側です。トンネルからすぐ木屋平側の神社に、20本ほどの枝垂れ桜。満開時は見事なのですが、とにかく狭いところに人が多いのとボンボリが趣味に合わないので、いつも早々にパスしてしまいます。それから少し下った所に、一本の大樹。さらに少し下った所に一本(地元では○○さんちのサクラと呼ばれているそう)。その他にも何本かあります。大北方面に下る道沿いにも何本かの枝垂れ桜があります。神社を除くと駐車場はありません。道も一車線なので、こんなところは自転車様様です。

鮎喰川の流れ 2010.12.12

木屋平の枝垂桜 2009.04.11
 川井峠までは、徳島駅からちょうど50km。佐那河内・府能峠越というルートもありますが、鮎喰川に沿って川面の風景を楽しみながら遡るのが、個人的には好みです。193号線南方面・土須峠への分岐を越える手前くらいから勾配が少しきつくなってきます。193号線北方面・倉羅峠への分岐を越えると、冬場ではぐっと気温が下がってくるのを感じます。サクラの季節、新緑や紅葉の季節の休日は剣山方面に向う交通量がやや多いですが、普段はクルマも少なく走りやすい道です。

峠から剣山遠望 2005.04.10
 
大北集落付近 2010.12.12
 それにしても、木屋平側の枝垂桜は見事です。もちろんその年の気候によって異なりますが、毎年4月10日前後が満開のことが多いようです。冒頭の写真、そして最後の写真は、同じ○○さんちのサクラですが、満開のサクラと水仙、菜の花、シバザクラが絶妙の色とバランス。よく本にも載っているので、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

木屋平の枝垂れ桜 2005.04.10

川井峠トンネル 2003.05.04
 2010年3月22日、枝垂桜にはちょっと早かったのですが、川井の大桜、というエドヒガンザクラがちょうど満開でした。ソメイヨシノや枝垂桜に比較すると華々しさはないのですが、とにかく樹の大きさが見事です。この樹も、もう5年も前からサクラの季節に通っていたのに、知らないままでした。

川井の大桜(エドヒガン) 2010.03.22

穴吹川の流れ 2010.08.01
 サクラの話ばかりになってしまいましたが、川井峠は上述のように剣山方面への通り道であるだけでなく、周囲にもいろいろとハイキングできる山があります。また鮎喰川の源流もこの近くです。穴吹川や鮎喰川は、川のページとして、まとめる予定です。

峠手前、神山側 鮎喰川を見下ろす 1976

川井峠トンネルにて 1976
 さて、上の写真は、ちょっと古びていますが、1976年・初夏です。自転車は、Diamond Camping 。日帰りだったので、フロントバッグのみの軽装です。アルミボトルが光っています。左の写真、ガードレールがなければ、もっと峠らしい写真になったのでしょうが・・・。現在では手前に木々が繁っていて、鮎喰川をこれほど見下ろせるポイントがありません。当時は、ジーパンや短パンにTシャツという、今では考えられない格好で走っていました。当然指切り手袋やサングラスもなし。ヘルメットなんて、別世界の話でした。それでも一日 120〜150km くらい平気で走っていましたから、こちらも今では考えられないことです。
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