県道255号線付近を巡る道
 前日は強い北西の季節風が吹き荒れていましたが、この日は風も収まって絶好の自転車日和となりました。ところが、前夜飲み過ぎで二日酔い。折角の好天、指をくわえて眺めているわけにはいかないと、フラフラしながら走る準備。ノロノロ走っていても目立たないところへと向かったのは、先日剪宇峠を走った時に貞光側に下ることができて余裕があれば走ってみようと思っていた道です。  (2020年 2月 7日記)

三木杤集落から西南方向
コース  穴吹−貞光−長瀬−三木杤−家賀道上−渕名−馬内−穴吹
走行距離  40q  積算標高 800m
最高地点  三木栃−家賀道上間の峠 標高600m
走行日  2020年 2月 2日 天候:晴れ GIANT TCR
 コースは、ざっと上のような感じです。自宅を出たのが午前9時半。穴吹のデポ地スタートは、10時半過ぎでした。まずは貞光へ。いつもなら少しでも国道192号線を避けるところですが、この日は直進します。貞光で左折して、国道438号線へ。国道に沿う貞光川を覗き込みながら、のんびりと進みます。
 貞光川は下流でも透明度が上々で、何度か立ち止まって写真(上左)を撮りましたが、なかなか思ったように撮れません。
 そのまま進んで、長瀬集落の手前、新しいトンネルの左手を旧道へ。長瀬の集落から、地形図で確認していた左手に登っていく道へと進みました。
 一応念のため、スマホで現在位置を確認(その後2度ほど)。道は予想通り、いきなり10%を超える勾配が続きます。ただでさえ登坂能力が低下しているのに、二日酔いとあって、ちょっと走っては一休み。貞光川は、あっという間に下方に遠ざかっていきます(写真:上中)。その後は、三木杤という表示に従って進んでいきます。道路幅は広くないですが、路面はきれいなアスファルト。写真:上右、一番奥に見える稜線は、半田側から桟敷峠へ上る時に通る水の丸公園や六地蔵付近だと思われます。
 小さな集落がある付近だけ、道は緩やかになります。三木杤集落は西方向にやや開けていました(トップの写真)。左奥のほうに見えるのは、矢筈山あたりかと思われます。トップの写真を撮ったところから少し走ったところで、写真:左端のような表示板がありました。地形図で確認すると、家賀道上方向に進むのが正解です。
 ここからの道は、地形図では実線だったので、幅が狭い、落石などが多いかも、ひょっとしたら未舗装かな、通れないくらいかもなどと勝手に想像していました。が、走ってみると、1車線ながらそこそこ広く、路面には落石はもちろん枯葉もほとんどなく、全く問題ありませんでした。もうそろそろかなと思っていたら、左の写真の峠へ。この区間、期待していた西側への展望は、ほとんどありませんでした。
 峠で一服。日向ではポカポカするくらいでしたが、下り始めると最初は杉林の影で真冬装備でも寒いくらいでした。200mあまり下ると、家賀道上集落に出てきました。県道255号線は、3回くらい貞光側から走ったことがあるのですが、途中に集落を見渡す展望所もあります。祖谷ほどの山奥感はありませんが、中間山地と言っていいのでしょうか、この付近の畑の間に点在する民家の情景は、失われていく日本の原風景のひとつかもしれません。下左の写真、北西に向いて、奥は阿讃山脈。霞んでなければ、中国地方まで見えるのかもしれません。下右は東北東に向いて、鞍部が県道255号線の峠付近、奥に見えるのは高越山です。展望所は、この2枚の写真よりも目線が下方なので、開放感はこちらが勝っています。
 下っていくと、県道255号線に出ました(写真:下中)。左手の道を下ってきます。ここから手前へ。また登り返しだなあとため息でしたが、意外にも県道255号線の峠までは標高差があまりなくて、比較的緩やかな勾配で峠に到着できました。峠から少し東へ下ったところから、林道小島内田線へと進みます。写真:下右下、右手が峠、林道は手前へと進みます。この道を走ったのは2004年なので16年ぶりです。走ってみると、三木杤からの路面が予想に反してきれいだったのに反して、こちらは小さな落石や小枝、落葉(意外と松が多い)が散乱していました。あまりクルマが通っていないようです。進むと、先に剪宇峠の帰りに近くまで登った時に前方に見えた高所のガードレールのところにやってきました(写真:下左・右上)。2004年に走った時はほとんど展望がなかった記憶でした。見ると、この部分だけ崖側の木々が伐採されていました。下右上の写真、奥の稜線の上に剣山とジロウギュウと思われる峰が頭をのぞかせていましたが、写真でははっきりしません。
左  林道小島内田線から支納方面
上  三木杤から県道255号線合流部
右上 小島内田線から、最奥は剣山
右下 県道255号線・小島内田線分岐
 林道小島内田線から東側に下るポイントを地形図で確認しながら、ゆっくり進みます。道は、ずっと稜線の東側だとばかり思っていたのに、一度西側を走る部分があってびっくり。写真:下左のように、吉野川方面の眺めがあるところも、前回は記憶になかった光景です。初めて走った時より道周囲の木々が成長して展望がなくなったところが多いのに、この道は伐採などで視界が良くなったように思えました。東側に張り出した尾根を回り込んで、少し進んだところで、これも記憶になかった1軒の民家(廃屋ではなく地形図にも記載あり)の前の道を下ります(写真:下右)。コンクリート舗装で、道脇は茶畑です。鉄柵は、イノシシやシカなどの害獣対策でしょう。
 この付近から穴吹の町まで山腹をトラバースする道を見つけていたので、そこを走るつもりでした。上左の写真、その道が山腹に確認できます。コンクリート舗装の道を下ると、出たところは自転車乗りのみなさんが訪れていた農家レストラン「風和里」のすぐ近くでした。2月10日まで冬季休業中だそう。峠の西側・家賀道上付近同様、渕名という集落らしいこの辺りも山肌がやや緩やかになっていて、日当たりも良好です。その中でも「風和里」の立地は、展望も含めて一等のように思われました。
 穴吹へ続く道だろうという舗装路に出てきました。結果的には、そこから穴吹まで、ほぼ下りでした。途中、道筋や道上下に民家が点在しています。写真:左端のようなお堂もありました。振り返ると、渕名付近も見えます(写真:左)。いい雰囲気だったのですが、逆光と霞で写真は、今一つ。
 道は市道(町道)でしょうか?道名は確認できていませんが、ところどころに国道492号線に下る枝道がありました。
 一周で、ちょうど40qほど。ゆっくり走って4時間弱。最高地点で標高600mほどなので、驚くような光景に出会うというほどのコースではありませんが、道周囲にはまだまだ人が住んでおり、冬場の穏やかな一日にちょっと走るには、とてもいいコースでした。

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