Granfondo Pinarello

    prologue

 Granfondo Pinarello のトップページでは、如何にも自分でこのイベント・ツアーを見つけてきたように書いています。また、今回HPに記するまでも、ずっとそう思っていました。ところが、記録を振り返ってみると、3回目の Etape du Tour に参加しようと予定していたリョウさんが私を誘ってくれたのですが、リョウさんの知り合いY本さんから Granfondo Pinarello に参加するので誘われたことが今回の発端だったようです。その年の Etape du Tour のコースは Mont Ventoux でした。超有名な Mont Ventoux ですが、私はアルプスやピレネーにずっと魅力を感じていました。Tour de France 観戦もTTと平坦コースとのことで、もうひとつ気乗りがしていませんでした。もし、もう少し早く別府選手と新城選手の出場が決まっていたら、話は変わっていかもしれません。そんなこともあって、少し情報を得ていた Granfondo Pinarello のほうが随分魅力的に思えました。ということで、逆にリョウさんを巻き添えにして Granfondo Pinarello に参加することになったというのが正しい経由のようです。
 トップページも記したように、Etape du tour のツアーより料金がかなり安いことも魅力でした。また、ツアーには最新の Pinarello の自転車をレンタルすることもできるとのこと。慣れた愛着のある自分の自転車で走ることが一番ですが、自転車の移動にもレンタル料金と変わらないくらい費用がかかること、最新の自転車にも興味があったこともあり、レンタルすることにしました。小さなスーツケースひとつで身軽に、しかも関西空港から出発できることも、魅力でした。
 当日朝にバスで徳島を出発。関西空港を昼前、まずは一路パリへ。およそ12時間。エコノミークラスは足元が狭いので苦痛です。せめてもの楽しみは機内食。前年にアメリカに行ってきた同僚から、機内食時のアルコールが有料だったと聞いていたのですが、幸い無料でした。それ以外は、ビデオを見たり(エールフランスだったので、フランス語のものが多く?)、本を読んだり。中央付近の座席だったため、大好きな窓からの光景も見られず。時折、後方にあるトイレ横の窓のところへ行って外を眺めます。上の2枚は、そこから撮ったもの。左はシベリア上空。右端はバルト海でしょうか。
 道中、同じツアーと思われる隣席の方と話していたら、なんと名古屋の有名なKサイクルの店主さんでした。この時初めて、このツアーには私のような個人参加者と、Pinarello 車の売り上げが多かったショップから招待されている人がいる(後者のほうが多いらしい)ことを知りました。実は、このKサイクルの店主さんと隣席になったことも、ずっと帰路のことだとばかり記憶違いしていました。余談ですが、3年後くらいだったでしょうか、名古屋出張時にKサイクルさんに立ち寄り店主さんと再開することができました。お店には、涎が出そうなビンテージ部品が山のようにあって驚いたものです。
 さて、本題に戻って。現地時間の夕方に到着したパリで乗り換えて、ヴェネツィア空港に到着したのは、もう暗くなり始めた20時頃。おりしも激しい雷雨で気勢をそがれます。2006年の Etape du Tour 時には、道中の補給に失敗した苦い思い出があったので、空港で水とピザを購入して、移動のバスで腹ごしらえ。ところが、22時頃に到着したホテルでは、なんとパスタと生ハム・メロンのサービスがあって驚きました(左の写真)。
 長旅の疲れで、その後はすぐに沈没したのですが、翌朝起きて、またびっくり。ホテル(Relais Monaco)がとても立派だったのです。その後、何度か参加した Etape du Tour は毎日強行軍のこともありますが、宿泊するホテルは所謂モーテル風のところや簡素なホテルがほとんどでした。Relais Monaca はリゾートホテルの造りです。部屋も広く、下の写真のように裏手には大きく広い庭があって、プールさえあります。プールがあるらしいことは事前の情報で得ていましたが、ここまで立派なものとは全く予想していませんでした。結局、泳ぐところまではいきませんでしたが。
 
 庭は、もう庭園というより、ちょっとした公園といったくらい。朝食も、ハムやチーズにフルーツ類まであって、もちろんパンも美味しかったです。まあ、このホテルでゆっくりしているだけも、一日は十分。その後も含めて(Granfondo Pinarello は除く)、早朝から夜遅くまで毎日が強行軍の Etape du Tour (それはそれで楽しいものですが)と異なり、毎日比較的ゆっくりと余裕のある時を過ごすことができました。
 右   ホテル全景(裏庭から)
 下・左 裏庭とプール
 朝食後にレンタルの自転車を受け取り、調整です。Pinarello FP7、コンポはカンパニョーロ・コーラス、いずれも当時の最新モデルでした(写真:下左)。ボトルはお土産にいただけました。小さな携帯ポンプにスペアチューブもお持ち帰りです。調整した後は、試走。これまた驚いたのが、私たち日本からの参加者10名ほど以外に、ヨーロッパ各地やアメリカなどからも同じような参加者が多数いて、一緒になって走ることになっていたことです。数十人はいたかと思われます。
 一歩ホテルを出ると、周囲は一面のブドウ畑。もちろん食用ではなく、ワイン用です。ちょっと前後しますが、Pinarello 本社は Treviso の郊外にあります。Treviso は有名な Venezia の北10qほどに位置します。ホテルはそのまた10q弱北。地図上からは、とてもリゾート地とは思えないのですが。ちなみに、2018年に訪れた Bormio と 2019年に訪れた Cortina d'Ampezzo との位置関係も、上の地図にマークしてみました。Granfondo Pinarello は、Treviso からほぼ真北にある Belluno 付近まで走って折り返してきます。
 さて、大勢で走っていった先は、Pinarello 本社工場です。赤白のジャージの方が多いのは、今回のツアーでのいただきものです。これと青白の上下ジャージと2セットいただき。この試乗時には赤白ジャージを来てください(Granfondo Pinarello 時には青白ジャージで)というのが、ツアーメンバーへの依頼でした。上述のショップ関係者は、ホテルも別で行動も異なっているようでしたが、この本社で一緒になりました。写真:下中、ショップ関係者にレンタルされたのは、翌日発表予定という新型 Dogma、当時はまだ発売まもなく日本では手に入りにくかった Dura Ace の電動モデルでした(レンタルではなく、ショップで買取だとお聞きしましたが)。ちなみにチラッと試乗させていただいたY本さんの話では、FP7よりずっと軽く走りやすいとのことでした。
 左   試走の一場面
 上・右 Pinarello 本社にて
 工場内では結構自由に見学させてくれましたが、下左の写真のように、塗装前の Dogma などのフレームが山のように積まれています。ところが、塗装ブースや組付けコーナーなどはあるのですが、フレーム制作行程は何処にもありませんでした。工場見学の後には、別室で Pinarello 社からのお土産(上述のジャージなど以外に)も沢山いただき、一般的な旅行価格と変わらないことを考えると、とても割安と思われました。
 おまけに、ホテルに一度帰った後、今度はバスで Treviso 市街地のホテルで、Pinarello 社主催のビュッフェランチ。これがまた、美味しい料理が一杯の上、ワインも飲み放題。翌日のことも考えずに、真昼間からついつい飲み過ぎ・食べ過ぎてしまいました。満腹で一度ホテルに戻った後は、自転車で翌日の Granfondo Pinarello のスタート地点の確認のため、Treviso の街へ。

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