備中、うろうろ 2016
 天気と仕事などの条件に恵まれたゴールデンウィーク最終日、日帰りで楽しめるコース、しかもできるだけ走ったことのない道をと考えると、また備中方面へ向かうことになりました。魅了される中国地方山間部ですが、まさか2週続けての訪問は考えていませんでした。前回はじめ、これまでに走った道をできるだけ外して、下図のようねコースを走ってきました。   (2017年07月05日 記)

県道313号線 備中町西山付近にて
 再び午前5時前自宅出発、有漢に7時前に到着。前回同様、うかん常山公園デポです。前回はここを起点に東方向だったので、今回は西方向へ向かいました。
コース  有漢−北房−石蟹−哲多−宇治−巨瀬−有漢
走行距離   125キロ  積算標高 約2400m
最高地点   哲多・西山 標高 約550m
走行日   2016年 5月 8日 天候:快晴 シクロクロス
 以前に走った道とできるだけ重ならないように、まずは広域農道を北上して北房へ。広域農道は何処も同じ、苦手な数%越えのアップダウンが繰返し続きます。走り屋らしいバイクが2台ほど走っていました。下って北房のコンビニで一日の食糧調達です。続いて県道58号線で北房ダム湖畔へ。中国道がクロスするダム湖畔で一服していると、地域一斉清掃中だったらしい地元の方が声をかけてくれました。

    
広域農道から北房方面          県道58号線・中国道と交差           北房ダム 
 高速道路をくぐって、そのまま県道58号線を直進すると、峠(分岐には以前走った新城の表示を確認)を越えて少し下ったところで、旧道は通行止めとなっていました。かなり以前から通行止めのようでしたが、地図で確認していた予定のショートカットコース(コンクリート舗装の急勾配)で下り、県道442号線へ出て左折します。北房から多少は登ったと思っていたのですが、下りは少な目でした。
    
県道58号線の峠                新  緑               小阪部川ダム湖畔の道
 県道58号線から左折して進んだ県道442号線、細い道の左手は崖様で、チラッと川面?が見えました。少し進んでみると、ダム湖(美穀湖)でした。そういえば、事前に地図で細長い湖畔に沿って、道が長々と続いていたの確認していたことを思い出しました。クルマは全く出会いませんでしたが、多少は通るようで、轍だけは保たれていました。道の中央部には小石や小枝、枯葉が散乱していましたが、広葉樹の新緑が透き通るような鮮やかさです。途中にはトンネル。出入り口は整えられているものの、内部は素掘りにモルタル様の吹付のみでした。
    
県道442号線  小阪部川ダム湖(美穀湖)畔の道
 湖畔の県道442号線は、ガードレールもほとんどなく、風情ある楽しい道でしたが、斜面(崖)恐怖症の私は道路の中央寄りを走るばかり。小阪部川ダムから下流を見ると、この後も道は崖の上に沿って走っています。ダム直下に何やら装飾されたアーチ橋は結構古そうでした。ダムからは放流されているように見えませんでしたが、ダム下流の水量は比較的多かったです。
    
 小阪部川ダムから見た県道442号線        ダム下にあった古い橋              小阪部川下流      
 県道442号線を下り切って高梁川沿いの国道180号線に出たところ・石蟹という町は、そこそこ開けていました。伯備線の駅があります。そこから、民家の間を縫うように入る、ちょっとわかりにくい分岐を確認して、県道475号線で西へと進みました。この道は細く、勾配も結構きつかったです。道沿いには、暗い杉林と明るい落葉樹(高木が多い)が混在していました。木々が繁っているので、展望はありません。登り切ったら同じようにきつい下りかと思っていたら、頂上付近では広がった耕作地が出現しました。山が急峻な四国では考えられないですが、中国地方の山間部ではよく見かける光景です。最高地点から西側は緩やかに下り、民家も点在、周囲はほとんどが落葉樹となりました。
    
石蟹の町と伯備線              県道475号線の峠手前           峠付近に広がる田畑
 下りきって県道33号線は哲多町、幅広い2車線の道でした。この地域ならではの赤茶や黒の瓦の民家が何軒かありましたが、ちょうどいいポイントがなく、写真も撮らず仕舞いで通り過ぎました。少し南下したところから、県道50号線に右折し西進。同じ二桁県道なのに、こちらは細い1車線でした。川に沿ってゆるゆると登ります。交通量もほとんどなく、走りやすい道です。
 途中から409号線へ入りました。ここの分岐までは、ほとんど迷うことなく進んできましたが、峠と思われる辺りから交差する道が多くなってきました。それぞれに木の表示版があって地名表示があるのですが、走っている県道409号線がどれかわからなくなってしまいました(前回同様の道脇の県道No表示も見失い)。幸い、今回ここで初めて文明の利器・スマホを少しばかり有効利用することができて、県道409号線に復帰。
    
県道50号線から県道409号線へ
 しかし、GPSは凄いと思ったのも束の間(使いこなせていないだけですが)。ちょっと進んだところで大きな案内地図があったので確認すると、本来進もうかと思っていた県道438号線の分岐は、いつの間にか通り過ぎていました(表示がなかったのか、見落としたのか)。仕方なくというか、こちらでもいいと思っていた新成羽川ダム湖方面に下ったのですが、この道は、ずっと明るい落葉樹の新緑が続いて、とても魅力的でした(トップの写真)。この日走った道筋で、一番魅力的でした。きっと紅葉時も素晴らしいことでしょう。

県道313号線 備中町西山付近
 下り切って、二つのダムが続く湖畔沿いの県道107号線を東進します。先の小阪部川ダム湖もそうでしたが、四国の急峻な山峡のダムと比較すると、周囲の山容が随分となだらかです。
 
新成羽川ダム湖畔
 
新成羽川ダム           田原ダム
 県道107号線を下りきると再び県道33号線に出て、北へ1qばかり走ったところから宇治方面へ向かうことにしました。この時、手持ちの地図を見て初めて広兼邸(先にmasaさんが立ち寄られていた)の近くを通ることを確認、折角なので立ち寄ってみることにしました。進んでみるとこの道も広域農道で、その例にもれず10%の坂が延々と続いて、県道33号線は、あっという間に下方に沈んでいきました。対岸の斜面の稜線近くには、民家が数軒見られました。行き過ぎてパスした県道438号線を走ると、そんなところを走ったのかもしれません。登りきった地点は、また少し高原状になだらかになっていて、民家と田畑の光景がみられました。
    
県道33号線から宇治方面への広域農道
 広域農道の最高地点近くから広兼邸の標示にしたがって左折。少し北へ進んだ標高500mほどのところにあった広兼邸は、圧巻でした。その石垣が規模が大きいのにとても緻密です。要塞か城のような重厚感があります。遠目に眺めただけで内部には入らなかったのですが、外から見るだけでも、一見の価値ありでした。

広兼邸 全容
 邸の下方には、広い駐車場とトイレや土産物屋まであります。後で調べたら、映画・八つ墓村のロケ地だったそうですね。映画には疎いので全く知りませんでした。

広兼邸 入口

広兼邸
 広兼邸から来た道を、少し引き返して宇治方面へ下りました(以前に走った道とほんの少しクロス)。写真:下は、宇治中心部にある元仲田邸。平坦なところだったので石垣こそないものの、ここもまた規模が大きく家屋数も多く、それぞれが立派な作りでした。吹屋に向かった前回は道ひとつ手前で曲がっていたので、この屋敷に気が付かず素通りだったようです。
    
元仲田邸
 そこからは県道85号線に進みましたが、この道が予想外に西に向かってほとんど下りで、疲れた脚にやさしく快走。途中には、タバコを栽培している民家。この日、ここから後のコース上には、私好みの瓦屋根の民家が多数見られました。下り切って、国道180号線。交通量が俄然多くなったので、すぐに高梁川の左岸へ渡りました。ちょうど伯備線の鉄橋に列車が通りかかったので一枚。

県道85号線沿い タバコ畑と民家
 
高梁川の左岸へ         伯備線に列車が走る
 左岸の備中川面から県道309号線を進むと、これがまたきつい登りが続きました。なんとか峠らしきところに到着すると、そこもまた緩やかな斜面に田園風景が広がっていました。峠から下り始めたところ、進む予定の県道309号線が、この全面通行止めの表示。

県道309号線 峠手前の集落
 
県道309号線 峠前後の民家
 幸い、工事現場の地図によると巨瀬方面に小さな道があるようです。ちょうど分岐で散歩していた高齢の方にお聞きすると、その道で大丈夫とのこと。町道かと思われるその細い道を下ったところ、この道沿いにも黒瓦屋根・なまこ壁の民家や棚田がそこここにみられ、ついつい立ち止まって写真撮影。小さな子供まで一家総出で田植え中のところもありました。

町道沿いの民家

田植え、真っ盛り
 巨瀬まで下ると、後は県道49号線をゆるりと走って、デポ地に帰還。15時過ぎ。前週の経験から、路面状況を予想してシクロクロスでの出走としましたが、県道442号線をはじめとした何ヶ所かは、やはりロードバイクでは少しストレスがあると思われます。太いタイヤのおかげで、少々荒れた道も安心して走れました

ご意見・ご感想・新しい情報はこちらへ

ツーリング中国地方に戻る  TOPに戻る

inserted by FC2 system