讃岐里山の道・2020 高仙山   (高仙山は こちらからも)
 香川県と徳島県は阿讃山脈で隔てられていますが、香川側・国道193号線より東では讃岐平野と阿讃山脈稜線との間までに一つ谷筋があって、そこを国道377号線が通っています。平地部分と国道377号線の間には、南北にいくつかの道が走っています。東から、県道132号線、県道2号線、県道3号線、県道148号線、県道263号線、県道42号線、県道30号線など。いずれも、ちょっとした峠がある、交通量が少なく勾配も緩い旧道が多く、自転車でゆっくり走るにはなかなか楽しい道です。さらに、それらの道を東西に繋ぐ細い道がいくつかあります。周辺に有名な見所があるというわけでもありませんが、いずれも小さな田畑を持つ民家が散在する里山然とした光景が続きます。個人的に、いつの頃からか香川里山の道と勝手に名付けて、時々のんびりと走っています。 今回は、高仙山周辺の道を繋いで走ってきました。 (2020年 9月23日 記)

県道3号線から多和相草地区に抜ける道 (2020.09.05)
コース  市場−多和−前山ダム−高仙山−広域農道−日下峠−市場
走行距離   75q   積算標高 1800m
最高地点   高仙山  標高620m
走行日   2020年 9月 5日  天候:晴れ  GIANT TCR
 もう少し早い時間から走るつもりでしたが、市場町からのスタートは午前8時半過ぎになりました。県道2号線を北上します。この道は広い2車線ですが、横を流れる日開谷川に沿って旧道が右に左に残っています。一度、旧道ばかりを走ったことがあるのですが、一部ではかなり道が荒れていて、案の定パンク。民家はほとんど旧道沿いにあるのですが、民家の途切れた付近の旧道部分の走行には注意が必要です。日開谷川に沿って大影神社のところで左手前に折り返し、大窪寺方面に向かいます。国道377号線に突き当たったところで、そのまま北への道を進みます。この道は五名郵便局付近からの道(2本あります)とすぐに合流します(写真:下左上)。合流部からは、左手・大窪寺方面へと進みます。
 そこからは雑木林の中、1車線の細い道が続きます(写真:下右)。横には日開谷川から分岐した宮川が流れています。今やほぼ完全に2車線化された国道377号線を走るより、ゆっくり走るサイクリングには、少し回り道になりますが、こちらのほうが数段楽しいかと思います。これといった見処もありませんが。もうひとつの五名方面(この日、後に通ります)への分岐を過ぎて少し登ると、短い下りです。その下り道の横にあった小さなため池、鮮やかなスイレンが咲いていました。
 
 再び国道377号線に出て、西へと進みます。大窪寺には立ち寄らずにトンネルを抜けて下り、竹屋敷で左折し国道を離脱。ちなみに、竹屋敷−大窪寺に走る時は、いつも国道377号線の北側を併走する旧道で大窪寺へ向かいます。竹屋敷からの道も1車線の細い道です。途中、2、3軒農家があって水田もありますが、雑木林の中(横には吉野川支流・曽江谷川の支流が流れています)が大半。少し開けてきて農家が数軒見えてくると、まもなく国道377号線に復帰します。国道を戻るように走って、多和の信号(三叉路)から県道3号線を100mばかり走ったところで左折します。2度ほど走っているはずですが、念のために地形図で間違っていないことを確認。地形図を確認している時に、大型ダンプが2台、進む方向から出てきました。進むと、すぐに急なコンクリート舗装となり、100mも走ったところで土砂採取場のようなところがありました。大型ダンプはそこから出てきたようです。ちょっと記憶がよみがえってきました。確か、もう少し急坂が続いた記憶(写真:トップ&下左)。その通りでした。記憶にはなかったのが、少し進んだところで一端道周囲が開けて、2軒ほどの民家と田畑があったことです。
 峠から同じような道を下って、水田が数枚ある相草地区。県道3号線に出る手前で、また左折します。林道花折線(写真:上右)。左手奥から進んできて右手奥に向かいます。ここも、まず少し登り返して、その後は下りです。下左の写真は峠部分。道沿いは杉木立と雑木林が半々くらいです。この下りは、結構長く感じられました。途中、西側の展望が少しだけ広がるところがあります。この日は雲が多く、北西方向に高松市街と峰山などが見えるのですが(写真:下右)、その背後にある五色台は雲に隠れていました。途中には、また作業場みたいなところがあって、下っていると登ってくるダンプカー2台と擦れ違いました。重いダンプが通るためか、路面も少し荒れています。
 下り切ると県道3号線・前山ダムのすぐ上手に出てきますが、前山ダムのすぐ下で、また左折します。ここも1車線の登り道です。これといった見晴らしも植生もありません。峠だったと思っていたのですが、山肌をトラバースするような形でピークがあって下りになります(写真:下左)。ちょっと下ると分岐がありますが、左は行き止まりなので右手へ。その部分で一度道は2車線になりますが、すぐに1車線の旧道に戻ります(写真:下右)。
 道なりに進むと、県道148号線に突き当たります。左折して県道148号線を登り始めます。冒頭に並べた南北に走る道、ほとんどが1車線の旧道で、雑木林に覆われたよく似た雰囲気ですが、それぞれ微妙に異なる情景があります。そんな南北に走る道の中でも、この県道148号線は好きで良く通ります。その理由は一段と緩やかな勾配が続くこと、夏場でも雑木林や竹林のおかげで日影が多く暑さが多少なりとも遮られることもありますが、高松側からみると微妙に東へ向いている唯一の道であることも理由のひとつです。途中2軒ほど田畑のある民家があります。高松方面の眺めがチラリとある部分も2か所ほどあります。
 気持ち良く登って峠(標高400m弱)から300mほど走ったところで右折、高仙山へと向かいます。この道がきつい。しかし、最近何度か走って途中で少し緩やかになる部分があることを学習しています。峠部分までなんとか登って、100mも下らぬうちに山頂への道に右折します。記憶と異なっていたのは、峠の西側と分岐からの登り始め周囲の杉が伐採されていたことです。おかげで日影が無く、強くなってきた夏の太陽をまともに受ける羽目になりました。この分岐からも10%を超える坂が続きます。いやもう止まる寸前、歩くほどのスピードになってしまいました。なんとか、足つきなしで山頂まで。北の端まで進んで、そこから少し歩道を下った先に讃岐平野から備讃瀬戸まで広がる展望ポイントがあるのですが、この時期、雑草が繁っていてとてもいけないだろうなあと思いながら進んだところ、道沿いの木が切られて少しばかり北への展望が広がっていました。写真:下、右手に五剣山、中央から左手に薄っすらと備讃瀬戸と直島が見えます。
 山頂の木陰で一服(影に入ると風は涼しかったのが救いでした)後、県道263号線方面へ下ります。こちらは東側より鬱蒼とした杉林が続きます。いつもは、まっすぐ県道263号線に出るのですが、この日は途中から右折して初めての道を走ってみました。下左の写真、右奥から下ってきて、いつもは手前へ。この日は左手奥に進みます。こちらも最初は杉林の中の暗く細い道。路面も杉の枯葉などで多少荒れています。大丈夫かなと思いながら慎重に下ると、途中からはもう少しまともな路面になりました(写真:下右)。ここもこれという見晴らしはなし。しかし、決して嫌いではない道です。半分くらい下ったところで工事中の表示。進むと、右手上で砂防工事の標示がありましたが、工事は行われていませんでした。
 県道263号線に出て、その後もうひとつ西の県道42号線・小蓑方面に進むつもりだったのですが、ここで道を間違えてしまいました。県道263号線に出てきた所より南側に分岐があると思い込んでいて、それらしき道を右折したのですが、どうも行き止まりのよう。以前に走った雰囲気と異なった気がしていたのですが、地形図を確認しなかったのが失敗だったようです。実際は少し北側に分岐があります。結局、そこから西へと進むことは諦めて、県道263号線を北上し、帰路に向かうことにしました。件の分岐も、少し北側で確認。三度くらいは走ったことがあるはずですが、はっきりと記憶できていませんでした。峠を越えて下っていくと、高松市街の展望があるところがありました。写真:下左、高松市街の右手奥に見えるのは女木島。下右、屋島と五剣山が確認できます。小豆島は、この少し右手です。
 下って、東讃南部農道へ右折します。この道は、初めて来た頃に比べると、途切れ途切れだったのが随分延伸して、ほぼ繋がりました。2車線の立派な道なのですが、他の広域農道同様、短いながらも10%前後の坂が繰り返されます。おまけに下りきったところ毎に交差する道があって、反動で坂を上ることができません。見晴らしがあるわけでもありませんが、ひとつ北側を併走する狭い上にトラックなど大型車も多い県道13号線を走るよりは気分的にずっと楽なのです。東讃南部農道は、県道10号線から南川を経て峠を越え県道2号線に出る道にぶつかって終了します。当初は南川方面から峠を越えるつもりだったのですが、その後に日下峠を越える元気が残っているかどうか甚だ疑問の状態でした。一端県道10号線に出て、星越峠〜中山峠の遠回りでデポ地に戻ること(そのほうが標高差が少ない)も考えましたが、ひとつだけ確認しておきたい道があったので、県道2号線へと進みました。ゆっくり走れば、それまでの道に比較すると緩やかです。日下峠を越えて下ると国道377号線に右折します。香川大坂峠に向かって数%の直線の坂を上った左急カーブ(峠の400mほど手前)で右手方向の道を確認して進みます。コンクリート舗装の短いながらも10%を越える坂をなんとか登りきると、五名小学校跡方面からの道と合流します。最後にもうひとつ短い登りがあって、細く小さな峠を越えると、この日最初に走り始めた細い道に出て、後はデポ地まで。くたびれ果てていたためか、この付近の写真がありません。少なくとも1枚2枚撮ったつもりだったのですが・・・。

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