仁尾ヶ内林道・奥白髪林道   付記 笹ヶ峰トンネル、白髪トンネル

コース   新宮−笹ヶ峰トンネル−仁尾ヶ内林道−奥白髪林道−白髪トンネル−金砂湖−新宮  
走行距離   一周 約95キロ
最高地点   笹ヶ峰トンネル(標高1043m)、仁尾ヶ内林道(標高1250m)、白髪トンネル(標高1000m)
走行日   2004年 2月 28日  MTB   天候:晴れ 
 地図を見る度に気になっていた、四国のほぼ中央に位置する二つの林道(仁尾ヶ内林道・奥白髪林道)を引っ掛けて、三つの峠(もしくはトンネル)を走って来ました。
 初めての試みとして、途中で経過時間、距離、標高などのメモを取ってみました(いずれもみなさん、いつもされていることかもしれません)。私のツーリングは、いつも結構アバウトな感覚で走っています。しかし大木屋林道でも述べたように、過去の記憶ほどいい加減なものはないと痛感したので、客観的数字を取ってみました。最近ではGPSを使用すれば、簡単・詳細に記録できてしまうのでしょうが、当方は時代遅れのまだまだアナログ人間ですので。
 今回のツーリングでは残念ながら、カメラのバッテリーが早々に切れかけてしまい、写真が十分撮れなかったことと、所用で時間が限られていたのでやや足早になってしまったことが悔やまれます。全行程約95キロのうち、金砂湖に出るまでの70キロ弱で、出会った自動車はわずか4台でした。結論から言うと、なかなかのお勧めコースです。特に、仁尾ヶ内林道の標高1000mを越えた区間と県道坂瀬吉野線の汗見川に沿った区間は最高でした。ここももう7年近くの前の話になってしまいました。(2010年 1月 5日更新)

     
                                    仁尾ヶ内林道・奥白髪林道峠から東へ、最奥・剣山山系、手前・野鹿池山
本日の客観的データ
        新宮−笹ヶ峰−立川ー仁尾ヶ内・奥白髪峠−本山−白髪トンネル−富郷−新宮
時間(時分) 7:40---8:40----9:05--------10:50-------11:25----12:15------12:55--14:10
距離(km)   0------11---- 19----------34----------43------53--------67-----95
標高(m)   260---840-----375--------1250--------440-----1000------330----260
平均勾配(%)  5.3   5.8     5.8       9.0       5.6     4.8         
実走時間 5時間24分    平均速度 17.2km

 主観的には、笹ヶ峰−立川は比較的急な下りがあり平均5.8%よりは遥かに急と思われ、逆に奥白髪から本山への下りは平均9%もあると思われず、また白髪トンネルから富郷への道は途中かなり急な勾配が続く(逆走すれば)と感じました。客観的なデータと主観的な感覚は、記憶がまだ曖昧でない時点でも結構異なるものですね。
 初めて笹ヶ峰トンネルを越えたのは1974年3月12日のことですから、今から35年以上も昔の話になります。ちょうど通っていた高校の入試日で休み、級友6人で堀切峠・笹ヶ峰を越えて大杉まで走りました。当時、この県道5号線・川之江大豊線は、まだ地道区間が多く残っており、しかも数日前に降った雪が深いところでは30cm近く積もっていました。雪の滅多に降らない香川では予想できなかったことで、そんな道中を押し上りました。ちょうど通りかかった小型トラックのおっちゃんが、私達を見かねて全員&自転車を荷台に積み込んで峠の積雪区間を運んでくれたのも懐かしい思い出です。その後、1985年に一度走っています(この時は全線舗装だったかなあ?)。
 現在は全線舗装。しかし、これと言った見所もなく眺望もありません。新宮を出てすぐの所に、土佐北街道の標示があり、笹ヶ峰トンネルの高知側にも県道と交差するように、土佐北街道の標示・遊歩道?があります。時間があれば、こちらを歩くのが趣があるかもしれません。トンネル南側・高知側もさほど眺望は望めません。交通量はほとんどないので、歴史の道として繋ぎ覚悟で攻める価値があるでしょうか。

スタート・ゴールの旧新宮村

川之江大豊線・標高800m付近
 さて、仁尾ヶ内林道への道は、川之江大豊線を笹ヶ峰トンネルを越えて立川まで下ったところで、以前に走った浦の谷林道とは反対に西へと進路を取ります。ここは一本しか道がないので迷いませんでした。しばらく、舗装された緩やかな道を登って行きます。わずかに点在する家の庭先には、ミツマタがもう蕾をふくらませていました。並行する立川川の流れがとても澄んで美しく、また水量も多く、先日走った海部川の水量があまりに少なさに比較すると、これもちょっと驚きでした。残念ながら、上述のようにカメラのバッテリーがほとんどなかったので、写真が撮れていません。

笹ヶ峰トンネル内から愛媛側

笹ヶ峰トンネルから立川 (2009.06.17勝手にグランフォンド
 4kmほど走った山奥に「仁尾ヶ内」というバス回転場!があり、ここで二又に分岐。地図を見てもおおいに迷いました。左手は「工石山」の標示板が落ちていて、道は狭く杉の落ち葉に蔽われていて作業道のように見えます。右手は道はそれより広くきれいですが、小さく「第2仁尾ヶ内林道」とあり「カガマシ山」の表示板があります。地図とにらめっこ(そんな分岐は載っていない)、迷った挙句左手へと進みました。すぐに地道となりました。

標高1000m地点後方は工石山

標高1200m付近、遠方は三嶺?
 迷いながらもどんどん標高は高くなっていきました(間違っていたら悲惨だなあと思いながら)。漸く「これで間違っていなかった」と仁尾ヶ内林道の表示を見つけて、なんとか確信できるまでには、もう数km進んでいました。その頃には立川川の流れも眼下に去り、しばらくは眺望も全くありません。そんな時、前方で、ガサガサと動物の駆け回る音が。猿かと思っていたのですが、木に登らないのがどうも違う。良く見ると数匹のイノシシでした。猿と間違えるくらいの大きさだったのでおそらくまだ子供だったのでしょう。
 標高900m付近からは、気温も下がってあちこちに凍りついた残雪が見られるようになってきました。道は山肌に沿ってトラバースするようになり、眺望も次第と開けてきました。
 まずは、前方に工石山(写真:上左)が見えてきました。この後、この頂上少し下をトラバースしていきます。写真:上左の最奥・左手が峠付近です。峠の少し手前には、工石山山小屋(冬季は閉鎖中)があります。標高1180mの標示がありましたが、私の高度計(CASIO PRO TREK)は1190mを示していて、その正確さにちょっと感動。

峠少し手前、日陰では雪が凍結

峠から西へ  奥には、赤石山系が見える
 ここから峠までは、比較的なだらかな道です。所々に落石と日陰では氷と化した雪が残っていましたが、東方へは180度の展望が開け、手前は野鹿池山、遠方には三嶺から剣山山系、矢筈山・石堂山までが一望です(写真:最上)。南側には、名前がないようですが、一面の笹原と思われる平原の広がる高地がすぐ近くに見えます(確か浦の谷林道からも見えました)。
 立川川源流の標示が3ヶ所ありますが、そのうちの1ヶ所で、とても大きなシカを目撃。まさに目の前でしたが、慌てて逃げることもなく、悠然と左手の崖下へ降りていきました。一瞬のことで写真を撮ることは、残念ながら出来ず。
 遠方から見ていた時はあまりわからなかったのですが、その付近では結構立派な落葉樹がそこかしこに見られました。新緑の頃、紅葉の頃はさぞかし見事なことでしょう。この峠手前数キロが、本日一番の見所でした。その長さ・雄大さでは瓶が森林道にはかなわないものの、まだまだ残る地道(20km超)は、その手の人にとってはとても魅力のある道だと思います。

汗見川渓谷  瀬   岩藻が茶色く見えるが、実際はもっと緑色

汗見川渓谷  渕   水中に黒く見えるのは水底の落ち葉
 峠からは左手に奥白髪林道、右手に竜王林道へと別れます。竜王林道が白髪トンネル方面への近道なのですが、事前に調べたHP(林道への案内板など)による情報では、崩落で通行できないとの情報があったので、奥白髪林道を進みました。
 こちらも大部分が地道ですが、路面の状態は仁尾ヶ内林道より良好でした。所々に小さな落石がありましたが走行には支障なし。ご機嫌でダウンヒルを楽しみました。加えて、途中から並走する奥白髪谷の流れが、またよろし!やはり、人が住んでいない・手の加わっていない地域の水はきれいです。吉野川は、こんな水によって支えられているのですね。

白髪から南方へ、一部地道 (2009.06.17勝手にグランフォンド

白髪トンネル、愛媛側
 白髪トンネルは、愛媛側から県道126・上猿田三島線、高知側は県道264・坂瀬吉野線の県境をまたぐトンネルで、標高はちょうどほぼ1000mです。1985年5月12日に愛媛側から走った記録(写真:下右)があるのですが、記憶はほとんど残っていません。奥白髪林道を降りてくると、県道264・坂瀬吉野線に突き当たります。ここには明確な標示板があり、こちらから奥白髪林道を登る場合は、迷うことはないと思います。
 さて、この県道264を走るに当たって一番楽しかったことは、並走する汗見川の眺めでした。特に林道との分岐点からしばらくの間は、すぐ左手横に汗見川の清流が並走します。こんなに澄んだ水は、ダム以前の富郷にも引けを取らないなあと思うほど。そう思いながら走っていると、1985年に走った時も(この時は逆走で下りでしたが)、「これは上りながらゆっくり見る価値のある川だ」と思っていたのを思い出しました。道の傍らには、フキノトウの姿がそこかしこに見られました。渓流に沿った道としては、四国の中ではベスト3には十分入ると思います。上流に人が住んでいないこと、植林があまりないことが、好条件かと思われます。夏なら、ためらわずに飛び込んでしまいたい、そんな川です。秋の紅葉も素晴らしいものでしょう。

白髪トンネル、高知側

白髪トンネル 1985.5.12 SILK R2で
 白髪トンネルは全長1000m近くと結構長いのですが、全く照明なしの真っ暗闇でした(2009年現在も同様真っ暗です)。
 トンネルから金砂湖までは、てっきり全線舗装だと思っていたのに、何ヶ所か地道の部分がありました。また、周囲のほとんどが植林された杉林であること、途中上猿田の集落があること、その金砂湖側では結構急な勾配が続く箇所があることなど、1985年に走った記憶が全く残っていないので、ちょっと意外な点でした。上の写真からして、ロードレーサー・しかも42X21で走ったとは信じられない。やはり、若くて元気だったのでしょう。
 ただ、あまり見晴らしの良いところはありません。トンネル手前に、赤石山系が望める場所が僅か、それと四国の山村風景の原点のような上猿田の集落付近が、見所と言える所でしょうか。
おまけ
 上猿田から降りてくると、富郷小学校の所で銅山川に合流します。かっての私の聖地「富郷」はやはり失われています。多くの人が夏、水泳やキャンプを楽しんでいた川は、水量こそそこそこあるものの水質の違いが一目瞭然。暗いのです。比較のために、写真を撮ろうかと思ったのですが、あまりに悲しいので止めました。しかし、これも客観的な情報として残しておくべきでした。汗見川の美しい流れを見た直後だけに、その落差をより感じざるを得ません。金砂湖は途中から、ほとんど泥水のような色でした。湖畔の快適な道も、興ざめです。

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