大川山界隈の道  
 大川山(だいせんざん)は、竜王山(1059m)とともに標高1000mを越える阿讃山脈の第二峰です。これまで何度か訪れていますが、香川側には山頂へ向かう道がいくつかあります。今回はこれまでに通っていない道を走って大川山へ向かい、その後に周辺の未訪の道も含めて走ってみることにしました。 (2021年 5月30日 記)

大川山・まんのう天文台少し手前にて (2021.04.25)
コース 道の駅−大川山−大佐古−明神−家六−明神−葛籠野−道の駅
走行距離  50q   積算標高 1700m
最高地点  大川山直下  標高1000m
走行日  2021年 4月25日  天候:曇りのち晴れ  GIANT TCR
 スタートは、貞光から三頭山トンネルを抜けた道の駅ことなみ、午前8時半過ぎでした。国道438号線を7.5qほど下った県道39号線への分岐部を反対側の左手(西)へ曲がります。写真:下左端、交差点のところには、9q先行き止まりと大きく書かれていました。が、よく考えると、進む道はその手前で大川山への主要道?に合流します。以前に財田川から知らずに走って行き止まりだった道にいつか繋がるようです。その上には森林管理道との記載。森林管理道という名称は、3月に室戸・羽根方面を走った時に初めて知ったのですが、この日最初に目指した道が森林管理道であることは、この標識で初めて知った次第です。しかし、すぐに黄色い林道琴南財田線の標示がありました。国道438号線周辺は、ちょうど田植えの準備で水が張られた田が続いていました。
森林管理道・琴南財田線 林道琴南財田線 田植え準備中 いきなり急勾配
 森林管理道・琴南財田線に入ると、いきなり道は急勾配となりました。 この日、徳島市内は青空だったのに、阿讃山脈を抜けると、何時小雨が降ってきても納得という黒い雲が覆っていて、大川山頂付近は雲の中でした。新緑にフジも咲いて春の山肌そのものでしたが、道は最初の2qほどが平均10%くらい。広域基幹林道塩江琴南線にも似た山肌を削って無理やり道をつけたという感じで、あまり魅力があるとは言えません(写真:下左)。途中、高松方面の展望が広がるところも2か所ほどあったのですが、天気が悪いうえに靄っていて、すっきりと見渡すことができません。写真:下右上は、中央部に屋島、右手に五剣山が見えているのですが。肉眼では、その後方には小豆島も見えていましたし、すっきりしていたら瀬戸内海もバッチリ見えることでしょう。高松空港が見えるポイントもありました。写真:下右中は走ってきた道(右)と谷を隔てて主要道が見えたところ、下右下は、その二つの道が合流したところです。
 大川山への香川側主要道(名前?)に合流して少し登り進んだところから、林道中通勝浦線へ右折(写真:下左中)。その手前で、山頂方面から下って来る自転車乗りと擦れ違いました。早い時間から登っている人がいるなと感心していたら、次々と7〜8名ほど。スタート地点の道の駅でも数名の自転車乗りを見かけましたし、香川県の人は早朝から頑張って練習している人が多いのに驚きました。林道中通勝浦線は、少しばかり登った後、少し下り、山肌をトラバースしていきます。道脇は植えられたものの全く手が入っていない檜林(写真:ひとつ下・左上)と新緑の雑木林(下右)とが混在していました。途中、讃岐平野が木々の間にチラリと見えるのですが(写真:下左上)、すっきりと見通せる場所はありません。
 地形図で確認していた予定の山頂方面と大佐古集落方面の分岐がわかるかなと思っていたら、分岐にはキャンプ場2.5qの標示がありました(写真:下右下)。そこからしばらく走った後、この日一番の急勾配区間出現です。写真:下中、おそらく東北東方面に向いていると思うのですが、何処の山かさっぱり認識できませんでした。この放置された畑の跡付近の勾配は、十数%以上あると思われます。たまらず足付きです。山頂直下までやってくると、標高も1000m近くになり気温が低いためでしょう、落葉樹の葉はまだ伸び始めたばかり(写真:トップ)。写真:右下のような急坂のコーナーをなんとか登りきると、まんのう天文台のすぐ横に出ました。山頂駐車場には10台ほどのクルマが停まっていたので、天文台のところで小休憩。
 左上 林道中通勝浦線
 左  林道中通勝浦線→キャンプ場へ
 上  耕作放棄地? 急勾配
 右  まんのう天文台少し手前
 今回は山頂の神社には立ち寄らず、そのまま下りに向かいます。昨年走った道を下りますが、途中剣山方面の眺めが広がる皆伐されたところからも、写真:下右上のように天候条件が悪く、全く見晴らしが効きません。下って野田小屋方面の手前途中から再び林道中通勝浦線を反対側から入ります(下右下)。道は少し登りもありますが、山肌をトラバースしていきます。展望はほとんどなし。しばらく道なりに進むと、民家が3軒程ありました。大佐古地区のようです。先にキャンプ場方面へと別れた分岐は、地形図によるとすぐ上のようです。民家のほうに向いてあった道を進むと、元に戻ったと思われます。そのまま道なりに下っていきます。途中は、写真:下左のように山頂付近と異なり新緑も豊かになって、時々ミツバツツジでしょうか、スカーレットの花が目につきました。もちろん、檜林の区間もあり。大分下ったところには、何かの施設のようなテニスコートもある建物がありました。
 国道438号線に戻って、今度は土器川支流真鈴川に沿う県道108号線の三叉路で右折、真鈴川の谷を挟んで大川山の南に位置する山肌へ向かいます。少し前に知り合いのゴンさんmasaさんが走られていた家六集落方面です。立石峠を走った時に道があることを知り、気になっていたのです。確かお二人が走られたコースとは逆向きに、長善寺のすぐ先、県道108号線が真鈴川を渡る手前で左折します。入り口には、林道家六線の標示がありました(写真:下左上)。県道108号線の対岸を緩やかに登っていくと、国道438号線沿いでも随所に見られていた田植え一連の作業がここでも行われていました。

林道家六線 起点

林道家六線
 小雨が降って来るかと思われた黒い雲は、いつの間にか消え去って快晴になりました。ゆづるは集落付近からは対面の山肌に勝浦の集落、奥には大川山が山頂まで青空の下に広がっています(写真:下左)。中央奥が大川山山頂です。天文台も肉眼ではしっかり確認できました。しばらく走ると、道脇に真新しい参道の石標。そのすぐ先にあった三島神社は、思いの外、新しい造りでした。そこから家六集落付近は短いですがかなりの急勾配でした。道沿いに、種名はわかりませんが樹高が20mは優に超える大きな木が4本ほど、それぞれ別種のように見えました(写真:下右下)。

三島神社
家六集落付近
 さらに進むと三叉路に突き当たりました(写真:下右上)。左折(右手)すると、地形図では立石峠方面の道に繋がるようです。そちらへ進んで合流地点から引き返してくることも考えていましたが、時刻が正午前。このまま下ったら、もうひとつ考えていた道が走れそうだと八峯川方面に下ることにしました。ここも間伐が全く成されていない檜林と雑木林が入り混じっています。路面は登ってきた道のほうがずっと状態が良く、この下りは枯葉も多かったです。八峯川まで下り路面は綺麗になったのですが、県道108号線に出る手前で前輪パンク。一気に空気が抜けたので、かなりひどいのかと思ったら、押しピンの針部分様のものが刺さっていました。

左奥から、手前へ

左下から手前へ 右・真鈴峠方面
 チューブ交換後、県道108号線から三度国道438号線へ戻ります。デポ地に戻る途中で予定の道を見逃して、奈良ノ木方面分岐まで進んでしまい引き返し。写真:下左の町道葛篭野線へ進みます。勾配はそこそこあって、そこまでの走行距離は45q程度でしたが、3本目の登りなので、ゆるゆる。どんな道かなと思っていましたが、路面はクルマがそこそこ通っているようで、路面には枯葉もほとんどありません。登り始めには、写真:下中のように、これまで同様田植えの準備中。一番奥に大川山が見えています。この道もそれまでと同じように檜林が多く、やはりほとんど手入れされていません。この付近の特徴なのか、杉林はほとんど見かけませんでした。
    
 写真:下左のような雑木林はむしろ少な目でした。登るにしたがって大川山もチラリと見えましたが、展望が広がるところはありません。そうこうすえるうちに、葛篭野集落に到着。家屋は数軒ありましたが、畑などの様子から、明らかに居住されているような家は2軒か3軒のように思われました。狭いながらも開けた緩やかな斜面で陽当たりはいいのですが、大川山方面への展望ももうひとつ。
    
 南西方面に、低くなった阿讃山脈の向こう遠くに山が見えました(写真:下左)。帽子のような形から塩塚峰かなと思われたのですが、帰宅後地形図で確認したら、おそらく間違いないようです。予定では、さらに先へ進んで竜王林道登り口の県道154号線方面に下ろうと考えていたのですが、集落の外れで写真:下右ように柵が設けられ封鎖されていました。柵の奥、すぐ左手には町道葛篭野線の標識があったので道は繋がっていると思われましたが、しばらくクルマは入っていないようで路面は、落ち葉枯れ枝満載の状況。チューブの予備もなかったので、来た道を引き返すことにしました。金網の柵は中央で観音開きになるようになっていて、針金で輪で止められているだけ。後日ゴンさんからご指摘いただいたように、イノシシ対策の柵だったのかもしれません。

金網柵で道封鎖
 今回走った道は、全線通して、これといった見所があるわけでもありませんが、初めての道は未知の魅力があっていいですね。ちょっぴり不安もありますが。それにしても、この季節、山は何処も美しいです。

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