大滝山 と 竜王山 2020 秋  
 香川県と徳島県を境する阿讃山脈、竜王山はその中で最高峰、大滝山は第3峰で、いずれも頂上近くまで自転車で走っていくことができます。最高峰といっても、標高1000m程度なので、剣山山系や石鎚山山系と比較すると景観は随分と見劣りします。が、稜線付近の徳島側を縦走する阿讃中央広域農道は 標高700〜800m付近から吉野川から剣山方面に向けての展望が望め、道周囲には所々に山斜面を利用した畑と民家が見られ、クルマも少なくて走っていて楽しい道です。アプローチする道も南北ともに何本かあり、竜王山や大滝山を含めて時々訪れています。今回も、ちょっと空いた時間で向かったところ、予想外に展望を見ることができました。 (2020年11月20日 記)

竜王山展望台から 高松市街と備讃瀬戸 (2019.10.31)
コース  脇町−夏子−大滝山−相栗峠−竜王山−貞光−脇町
走行距離   70q   積算標高 1700m
最高地点   竜王山  標高1060m
走行日   2020年10月31日  天候:晴れ  GIANT TCR
 午前9時半に、穴吹のデポ地をスタートします。まずは国道193号線で夏子まで。ここだけは若干交通量が多いのですが、夏子から左折するとクルマの姿は一気に減ります。勾配も緩やかで、いつの間にか標高を獲得できる道です。登りながら、まずは曽江谷川沿いの民家を眺めて(写真:下左上)何回か停車。さらに農道沿いに点在する畑と民家を見て、また停車(写真:下左下)。まだまだ開墾され作物が植えられている畑も多いのですが、初めてやってきた十数年前からだと明らかに減っているように思えます。写真:下右は、芝桜で有名な広棚付近から来た道を振り返ったところ。手前の山肌に登ってきた道が見えます。その向こうに見えるのは桜で有名な八百萬神之御殿。さらにその奥に眉山の姿が確認できたのは、初めてのことでした。
 広域農道沿いの民家と畑の光景を楽しみながら西へ進みます。時とともに、民家は減ることはあっても増えることはありません。見えるポイントも限られているので、写真を撮る場所は、いつもほぼ同じです。スタート地点から20q余、夏子から10qばかりのところで、阿讃中央広域農道を右折して大滝山方面へ向かいます。ここから少し勾配が増します。大滝山への分岐部までに、写真:下左のように吉野川まで見えるポイントはあまりありません。写真:下右は、大滝山方面へ登り始めて少しのところから、鼓尾という集落付近。走ってきた阿讃中央広域農道が見えます。
 スタートから25qほど、ちょうど2時間かかって香川徳島県境の峠に到着しました。晴天が続いており、徳島市内から見る山々もそれなりの見え方だったのですが、この峠から見える高松方面の眺めは意外とすっきりと見渡せて、これまでで一番のように思われました。写真:下左は、高松市中心部と沖合に女木島、奥には岡山県玉野市・金甲山付近まで見えています。下右の写真は、その少し東側です。特徴的な台形の屋島、その奥に見えるのは豊島です。豊島の左向こうに、岡山県の建物がボンヤリと見えています。
 いつもは、西照神社の境内に向かってみるのですが、峠付近の紅葉ももうひとつだった(写真:下左)ので、そのまま県道153号線で香川側へ下ります。少し下った180°カーブのところ。そこそこ大きな落葉樹が繁っていて、新緑の頃も含めてお気に入りのポイントです(写真:下右)。これで、看板がなければいいのですが。
 県道153号線は、比較的好みの道で、何度か逆方向にも走っていて、香東川支流小出川周辺の渓沿いの光景や山肌の植生に、深緑や紅葉時、山深くない香川県の中では好みの光景だったのですが、この日は何故かあまり琴線に触れる場面に出くわしませんでした。紅葉には少し早かったためでしょうか。小出川沿いも、いつもの印象より薄暗く感じられ魅力に欠けました。県道7号線に出て相栗峠手前の広葉樹林帯も好きな場面のひとつなのですが、ここも同様(写真:下右から2枚目)。ちょっと期待外れで残念。ということで、峠手前からは5月にも走った町道竜王線(ブログにもアップできていなかった)で竜王山を目指します(写真:下右端)。
 前回走ったから5ヶ月しか経っていないのに、記憶が不確かで、鷹山公園までも思っていたより随分距離があるように感じました。尾根の東側を走る前半は、北側の林が少しでも伐採されると、高松市街や瀬戸内海の眺めが得られるだろうと思われるところが何か所かあります。紅葉には、やはり少し早いようでした。下の写真は、2枚とも後半、尾根の南側に入ってからのものです。途中、幹の直径が1mはある立派な樅ノ木がある谷筋のコーナーが2か所。樹高のある姿をうまく写真の枠内に写すことができません。
 下左の写真は、ピークまであと一息の地点です。標高が上がったためか紅葉の具合が少し進んでいますが、このような赤く染まるモミジは人為的に植えられたものか、道筋では時に見られる程度です。ススキの穂も、陽光に輝いていました。
 スタートからちょうど3時間で、竜王山に到着(距離47q)。予定では、下って阿讃中央広域農道を美馬ハンググライダー場まで走るつもりだったのですが、撤収後の野良仕事の時間が無くなりそうだったので、諦めて竜王山山頂にある展望台に向かってみることにしました。これまで何度か展望台まで登っていますが、最近は周囲の木々が成長して展望がほとんど効かないような状態だったので期待はしていなかったのですが、展望台直前で北側の雑木が一部伐採されていることが見て取れました。これは北側の眺めがいいかも、と登ってみると・・・。
 思っていた以上に北側の展望が広がっていました。初めてやってきたのは2002年1月のことだと思うのですが、樹木があまり高くなかった当時から、手前の山が邪魔をして、北側の展望は意外と良くないなあという印象がずっと残っていたのです。が、この日は、まず西に七宝山(写真:下左)、北西に大麻山(写真:下右、中央の山)が確認できました。大麻山の手前には、琴平の町が見えています。また大麻山の左後方に頭を出しているのは紫雲出山です。右後方は我拝師山でしょう。
 讃岐富士・飯野山(写真:下左)も裾野まで見えています。コンデジしか持ってこなかったことを悔やみます。飯野山の左手は宇多津の町、右奥は青ノ山、瀬戸内海の向こうに小島半島の山が見えています。その東手、城山の向こうには瀬戸大橋が見えています。奥には水島の工業地帯。画像処理をしっかりしたら、もっとクリアな写真になるのかもしれません。
 大滝山の峠から見えていた高松市街もバッチリです。沖に浮かぶのは女木島、その奥は井島でしょうか。奥の左手は児島半島、建物が見えるのは吉井川河口付近でしょう。ふと南側へ向いてみると、こちらも木々が少し伐採されていて、これまで見えた覚えのない剣山が確認できました。ズームアップして一枚(写真:下右)。山頂の建物まで確認できます。左奥はジロウギュウ。こちらから見えるということは、向こうからも見えているのでしょう。剣山からは条件がいいと大山まで見えるらしいですが、瀬戸内海・瀬戸大橋が見えるのも納得です。
 その後は、南側に下って再び広域農道に出て、国道438号線を下り県道12号線メインの最短コースでデポ地に戻りました。いずれも交通量がそこそこあって大型車も多く、県道12号線は道幅も狭いのであまり走りたくないのですが、時間的関係で仕方なく。デポ地帰着は14時30分でした。

 ご意見・ご感想・新しい情報はこちらへ

ツーリング徳島へ戻る  TOPに戻る

inserted by FC2 system