丸笹山へ
 2019年8月以来4年振り2回目の丸笹山へ行ってきました。当初から丸笹山山頂を目標とした前回とは異なり、今回は余力があれば+ハイキングの予定で向かいました。出足は不調でしたが、途中から多少復活して丸笹山へ。真夏とは言え、この日前後の早朝は比較的涼しく、標高1000mを越えるとお昼でも快適な気温でした。大気の条件も良かったようで、前回は雲の中で見ることが出来なかった山頂からの眺めも十二分に楽しむことができました。 (2023年 8月10日 記)

丸笹山から矢筈山方面 (2023.07.16)
 サイクリングはいつものように貞光の河川敷スタート(午前6時半)。国道438号線を南下。好天の三連休中日、剣山方面に向かうクルマが多いのに閉口して、川又から県道260号線へと進み中尾山経由、見ノ越回りで夫婦池まで。宿泊施設・ラフォーレつるぎ山の奥にある登山口から丸笹山へハイキング。帰路は国道438号線で貞光までです。
コース 貞光−川又−県道260号線−中尾山−見ノ越−丸笹山−貞光
走行距離  80q   積算標高 1800m
最高地点  丸笹山山頂 標高1711m
走行日  2023年 7月16日 天候:晴  GIANT TCR
 快晴の貞光・吉野川河川敷からは、讃岐山脈もくっきりと見えています。まずは、いつものようにうだつの町並みを眺めながら旧道を進みます。電柱・電線がなければ、随分とすっきりした景観になると思うのですが。町の外れで国道438号線へ。日の出の早い季節ですが、南北に狭く深い谷筋のため道沿いは山影が続きます。クルマで貞光までの移動中、鴨島辺りからは路面に水溜まりが見られ、未明に雨が降ったと思われましたが、国道438号線に入ると濡れた路面のところが多くなりました。時折貞光川を覗き込みますが、陽が差さないこともあって透明感はいまひとつ。貞光川が大きくカーブする太刀之本地区では旧一宇中学校の大きな建物が毎回目に入ってきますが、そこから2qほど上流の右岸にも3階建ての校舎を今回初めて確認。1989年に休校となった応能小学校跡のようです。
貞光・吉野川河川敷から讃岐山脈 貞光・うだつのある通り 貞光川 旧一宇村・応能小学校跡
 道脇の気温表示は23℃。快適な気温ですが、湿度は高いように感じられました。走り始めたものの調子が悪く、先が思いやられます。当初の予定では、国道438号線を直登のつもりでしたが、追い抜いていくクルマの多さに辟易。ナンバーを確認すると香川・高知・愛媛はもちろん、中国地方や近畿に加えて中部地方や九州ナンバーも見え、徳島県ナンバーは2割程度。三連休の中日だからでしょう。後半は勾配も増してくるので、剱橋のある川又で木屋平方面・県道260号線へと左折します。ここまで22qで標高差400m少々。ほぼ平坦ですが、平均時速は16.5km/hr。下右の写真、分岐部からまもなくのところにある錦谷小学校跡(休校中)。右手の建物には民宿川又との看板。営業している様相はなく、その手前にはアメゴでも養殖されていたのでしょうか、コンクリートの連続した池らしい跡が見えています。

県道260号線分岐 左へ

県道261号線分岐 直進
 剱橋の分岐部から峠までは、距離9qほどで標高差700m弱。川又の小さな集落を過ぎると、民家は八面山の登山口のある奥大野に数軒見られるのみ。針葉樹も混在した木々が道沿いに繁り展望もなく(写真:下左)、走って楽しい道というほどではありませんが、交通量は激減。峠までで出会ったのは軽四1台だけでした。峠(写真:下右)に到着したのは9時過ぎ。右手から登ってきて左手へ進みます。奥へ続く道は林道赤帽子線。分岐部には工事中・通行止めの標示がありますが、Google map の写真地図では丸笹山の北西斜面を回り込むようなところまで道が続いているようです。国道438号線と繋がれば、いい周回コースがとれるのですが。峠の標高は約1100m、ここまで登って来ると陽射しがあっても涼しいです。一服後、ちょっと下って登り返し、中尾山方面へ。
 道は中尾山の東斜面を回っていきます。周辺と比べて緩やかな斜面には、グラススキー場やキャンプ場などがあります。ニゴイが泳ぐ池横にある自販機の冷たいコーヒーで、また一服。国道439号線への合流部を目指します。この区間は落葉樹の新緑や紅葉が美しい道ですが、今は深緑。それでも前方にまず現れてくる一ノ森の姿が涼しさとともに山に登ってきた感を高めてくれます。写真:下左、左手のピークが一ノ森、右手端に剣山山頂のヒュッテが見えています。右手前の山肌を走っていきます。下右の写真は、左の写真から少し進んだところから。
 何年か前に崩落してしばらく通行止めだったところからは、写真:下左のように木屋平方面から登って来る穴吹川沿いの国道439号線付近を見ることができます。手前は崩れていて急斜面、ちょっと怖いくらい。左奥のピークは焼山寺山、右奥の一番高いところは高城山。拡大すると雨雲レーダーが確認できました。焼山寺山手前右のピーク・富貴山の右手鞍部の奥には小松島付近が見えています。右の2枚は、ほぼ同じ場所から(走行時には左手・下左の写真では右手)見える一ノ森と剣山山頂をズームアップ。

一ノ森山頂

;剣山山頂
 国道439号線に合流してから剣山トンネルまでは5qだったと記憶していたのですが、4qでした。県道260号線の峠までは何処で引き返すことになるかと思うほどでしたが、国道439号線に入る手前からは涼しかったこともあってか少し回復。冷たい缶コーヒー効果もあったのでしょうか? kの時点で、丸笹山ハイキングも出来そうだと判断。写真は剣山トンネル手前2q付近から。左上に剣山山頂ヒュッテ。この付近も道の左側は急峻な崖となっています。右手も同様。崩落対策が何ヶ所も施されています。剣山トンネル手前から振り返ると、切り立った山肌をトラバースする道の状況が良くわかるのですが、今回は写真なし。
        
 剣山トンネルには10時過ぎに到着。下の写真は定番・北東へ向いての一枚。右手後方は焼山寺山。その手前稜線鞍部が川井峠で、その右手稜線の頂部は富貴山。その山頂に重なるようにして神山森林公園のある東西龍王山、そしてその右後方に眉山。ひとつ上の写真と少し視点が変わっています。肉眼では右上後方に沼島も見えていました。淡路島は焼山寺山の上方に見える雲の付近です。前年の剣山からの眺めには敵いませんが、上々の眺めです。左下方になにやらゴミのようにボケているのは、飛翔するトビか何かの鳥が写りこんでしまったようです。
        
 剣山トンネル西側で何台かの路肩駐車を見かけると、予想通り見ノ越の駐車場は満車でした。東側の路上にも溢れたクルマが多数路肩駐車。混雑する見ノ越は、いつもの湧き水で手足を冷やし顔を洗って水を補給しただけで先へ。夫婦池方面に向かって剣山とジロウギュウ(写真:下右)を一望できる地点で、また一服。下左の写真、山頂ヒュッテ近くの遊歩道に人の姿が確認できます。見ノ越から夫婦池までは1q余り緩い登り返しですが、これも案外と楽に走ることが出来ました。
 ラフォーレつるぎ山の奥にある丸笹山登山口へ。貞光スタート時にはとてもハイキングを楽しめる状態ではなかったので、歩き用の靴も持参せず。前回の記憶からSPDの靴でも問題ないだろう、確か山頂まで40分くらいだったはず、と10時50分ハイキング開始です。登り口には山頂まで1700mの標示。記憶では、もう少し右手・南西斜面を進んだと思っていましたが、道は稜線の北側とも思える方向をへ進んでいきます。最初は栂や樅の常緑樹が続く林も、木々が密生していないため涼しい風が通って極めて快適。おまけに前半は勾配も緩やかです。この程度なら自転車よりよほど楽だなと思いながらゆっくりと。路面もSPDで問題なし。苔生した地面や木株の趣ある光景を楽しむ余裕もありました。進むと、途中からは記憶通りの落葉中木の林。後半は勾配がややきつくなってきて、山で遮られたのか涼しい風がなくなって、やや暑く感じました。
 上  苔生した地面
 右上 丸笹山登り口
 左右 落葉樹林帯を歩く
 落葉樹林帯を過ぎると森林限界を越えてクマザサの草原になります。先行していたらしいお二人が脇道で写真撮影している間に追い越して一枚(写真:下左)。 左奥に剣山、そこから右へジロウギュウ。さらに三嶺へと至る稜線が続いています。お二人が写していたのは、右手に見えていた三嶺と手前右に位置する塔の丸でしょう(写真:下右)。
 山頂の手前に脇道があり、進んでみると北側の展望が広がっていました。写真:下の2枚と一段下の2枚、西から順次東に向けてです。焦点距離は同じですが、基準線が異なるので連続性がわかりにくいことをご了承願います。写真:下左は北北西くらい。奥の稜線、左手の一番高いところが大川山です。その右下手前山肌に滝ノ奥集落。讃岐山脈稜線鞍部の後方には城山。手前の山肌に点在する集落は、国道438号線の西手です。一番右手に見える集落は、国道から大惣林道への分岐部から右手に見上げるようにしてある赤松集落だと思います。下右は、ほぼ真北。奥・最高部は竜王山です。右手の鞍部が相栗峠付近。その奥に肉眼では高松市街がぼんやりと見えました。手前はスタート地点の貞光付近。吉野川が見えています。
 続いて、下左は真北から少し東寄り。左奥は讃岐山脈・大滝山周辺、右奥は香川の矢筈山・女体山の連なりです。少し前に登った美村が丘は画面のほぼ中央付近と思われます。その右手から裏手の谷筋に国道193号線が走っていて、手前は脇町。讃岐山脈の向こうに肉眼でぼんやり見えていたのは、地形図で確認すると志度付近のようです。下右は、さらに東側。手前は丸笹山から稜線で続く赤帽子山です。平地は吉野川下流域・阿波市付近、奥に讃岐山脈。
 山頂まで登ってきました。所要時間は記憶通り40分くらいでした。トップの写真は、山頂から北西へ向いて。右手の一番高いところが矢筈山です。南には、右に剣山、左にジロウギュウ(写真:下右)。上4枚のような北側の眺望は、木々が少しあって山頂よりやや下方の脇道から見たほうが良かったです。

もうすぐ山頂

丸笹山山頂
 7段上の剣山トンネルから見た光景と似ていますが、下は山頂から東側の眺め。剣山トンネルより少し北に寄って標高も300mほど高いため、富貴山に重なっていた東西龍王山はちゃんと確認できるようになって、眉山も裾野付近まで見えています。眉山の右手には小松島付近、左手・焼山寺山との間後方には吉野川河口付近となる徳島市街がぼんやりと見えています。
 強い日差しも快適な風と気温のおかげで全く苦になりません。おまけに360°の大展望を満喫。思い切ってやってきた甲斐があったというものです。しばし眺めを楽しんで、帰路へ。一宇辺りまで下ったら暑くなる記憶でしたが、標高800mくらいから気温が上がってきて、標高400m前後になるともう猛暑と言っていいくらい。貞光まではほぼ下りだけなのですが、それでも随時水を手足と頭にかけて冷やしながらの走行でした。。

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